ピックアップ チャレンジャー OBOG編 その3 [2010年03月31日(Wed)]
■怠惰な大学生活 「大学入学当初は、講義にサークルにと刺激的な毎日でした」(同志社大学2年白井宏忠さん)。しかしある頃から、怠惰な日々に変わっていく。大学が終わったら家に帰り、テレビを見て、次の朝は寝坊という繰り返しになっていた。 ある日、白井さんは、大学内でNPO法人JAEの長期実践型インターンシップのポスターを見た。「社会に出て活躍する学生がいると知って、大学生でもこんなことができるんだ!と思いました。このままじゃいけない。大学生活を変えたい、もっと自分を変えたい」そう思いJAEの門をたたいた。 ■インターンさえすれば変われる? 白井さんは、あるIT企業社長との面接に挑んだ。インターンを通して自分を変えたい、社長のもとでインターンをさせてほしいと伝えた。しかし回答はNoだった。「一度やめたらいいんじゃないの。今のままだとやる価値ないで」。環境させ変えれば自分も変われる、そう思っていた白井さんの依存的な姿勢を見抜かれた結果だった。 そんな白井さんを拾ってくれる会社があった。ジャンボ焼き鳥を280円という低価格で売り出し成長している鳥貴族だ。「失敗してもいいから若者にチャレンジする機会を与えたい」という大倉社長のもと、新規店舗開発プロジェクトに配属された。「このチャンスをものにしたい!」彼のインターンシップが始まった。 ■不動産屋と信頼関係を築き、優良店舗を発掘 京都に進出するための店舗候補地を探すことが白井さんの仕事だった。不動産屋や、駅、商店街組合への聞き込みをし、京都中を歩き回った。初めていった不動産屋では物件情報すらくれない時もあった。何とかかき集めた物件情報を社長に報告しても、「これはここがだめ、これはここがあわない」と社長の思いにかなう物件は見つからなかった。「でも、大倉社長は打ち合わせのたびに物件探しのポイントについて、丁寧にレクチャーしてくれました」。何とか社長の期待に応えたい、その一心で粘り強く物件情報を探していた中で、ある不動産屋に出会った。 白井さんのひたむきな姿勢に、「白井さんと一緒に仕事がしたいんです。うちでは店舗を扱っていないけど一緒に探そう」と言ってくれた。あらゆる人脈をたどり、昔のバイト、他の不動産屋にまで声をかけて一緒に町を歩き、物件情報を知らせてくれた。そして、とうとう社長の目にかなう候補物件が見つかった。 ■店舗オープンの感動を後輩へつなげたい 白井さんが見つけたのは、飲食店ならどこも出店したいという京阪三条駅近く。社長からの決定がおり、3ヶ月後には店舗がオープンした。白井さんはオープニングスタッフも務め、自分が探した物件が少しずつ形になっていく喜びを味わうことができた。そして店舗オープンの日、お店の前にはお客様の行列ができていた。自然と涙が溢れてきた。 「この感動を他の学生にも味わってほしい」。彼はいま、JAEのインターンOBとして鳥貴族の後輩インターンにアドバイスをしている。自分がもらった感動を、後輩たちにつなげていきたい。それが白井さんの次の目標である。 データ元:http://www.project-index.jp/diary/diary006.html |