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藤岡喜美子のブログ

これまで細分化されてきた日本のサードセクターを横断的に再構築し、政府・行政セクター、企業セクターといった
従来のセクターに、イノベーティブで力強く活動するサードセクターが加わることで、3つのセクターが一体的に変化し、多様な主体者が社会問題を解決していく未来に日本に変えていきます。


市民フォーラムを解散しました。 [2021年08月18日(Wed)]
NPOプラザなごや.jfif特定非営利活動法人市民フォーラム21・NPOセンター(以下市民フォーラムという)は、2021年7月18日の臨時総会における定款37条による解散決議をもって解散しました。
 1997年11月23日の設立以来23年余り、長きにわたってご支援、ご協力に感謝申し上げます。
役員の挨拶はHPに掲載させて頂きました。(もう、スタッフはいないので、私が久しぶりにHTMLをつかって、UPしましたからデザイン性がないです。)
http://www.sf21npo.gr.jp/news/20210818.html
 私は2003年市民フォーラム入職、2005年から事務局長を務めさせて頂きました。
 私が入職したころは、市民フォーラムは、全国初の民設民営のNPO支援施設(NPOプラザなごや)の開設が特徴であったと思います。その後全国各地に公設公営、公設民営のNPO支援施設は広がりました。
 しかし、市民フォーラムには、さらに大きな特徴があります。私が事務局長に就任した2005年に中期ビジョン、2007年に中期戦略を策定しました。丁度指定管理者制度導入の時期でしたが、自らは公設民営のNPOセンターとしての選択はせず、自治体改革支援とNPOの力量拡大をふたつの柱とし、自治体改革支援で稼ぎ、対価を得にくいNPO支援をするというビジネスモデルで活動を展開しました。
 自治体改革支援では、市民参画を特徴とするとともに、事業の羅列でなく、目標と指標を設定した総合計画の策定支援、市民活動条例や、自治基本条例などの策定支援などをおこないました。そこで後がツリー型ロジックモデルシートの開発を行いました。
 NPOの力量拡大においては、ボランティアを中心に活動するNPOなのか、有給職員を雇用して活動するNPOなのか、それは「あれか」「これか」の問題ではなく、どちらも大切であるが、支援の在り方が異なる部分があります。私たちは事業型NPOの支援を東海労働金庫に提案しました。この提案が採用されたときは、本当にうれしかった。その内容は、当時コアメンバーの人件費は使えない助成金が多かったと記憶していますが、助成金は人件費や家賃に使え、3年間継続助成、さらに、後と私が個別コンサルティングをおこなうというものです。エントリーシートとしてツリー型ロジックモデルシートとビジネスモデルシートを採用し、事前研修も行いました。10年間プロジェクトを進め、その助成金を活用されたかたは、確かに成長してみえます。
中期戦略表.png      中期戦略裏.png日本においては寄付だけでは、活動が難しい分野が多く、公共サービスを担うことができる組織に成長し、民間のよさを発揮して、より利用者目線に公共サービスを改革できるような、そして自主事業もうみだし、トータルで社会課題に取り組むNPOの支援をしてきました。
 個別コンサルティングによるNPO支援は各自治体にも提案させて頂き、実践してきました。また、最近になって話題になっている、ロジックモデルシートは、市民フォーラムでは、個別コンサルティングにおいて、ツリー型ロジックモデルシートの作成支援を行ってきました。最近それらをブラッシュアップしたいという連絡もいただいています。2007年の中期戦略には市民フォーラムのツリー型ロジックモデルシートを掲載しています。
 さらにこどもに関する公共サービスの改革について政府・行政への提言、公共サービスの担い手となるNPO支援、人材養成なども力をいれてきました。
 振り返れば、困難も多く、失敗のほうが多いですが、ささやかな喜びや成果がありました。職員が、コンサルティング会社に再就職し、官僚にロジックモデルの研修を行うまで成長しました。応援させていただいたNPOが、とても素敵に成長されました。
 この間に、NPOセクターは新たな社団法人、財団法人も含めて、多様で多彩な組織による活動の広がりがあります。第1世代から次世代への継承が始まっています。事業は引き継がれますがビジョンはどうでしょうか。
 私は、2007年にイギリスに調査にいったときのイギリスのサードセクター組織のCEOの言葉が忘れられません。そこは、チャイルドライン、ヘルプライン、シェルター、ステップアップハウスなど、児童虐待に関して有効な事業を複数実践し、自らファンドレイジングを行い、児童虐待という社会問題に正面から取り組んでみえました。さらにこれからは、人材養成に力をいれたいと企画書をみせてくださいました。
 「NPOは本当に社会問題の解決に貢献できるのか」私たちはこどもの未来のために「新たな公共の扉を拓くことができるのか」と自問自答しています。
 年を重ねた今、だからこそ、わかることもあり、ぶれない信念も自覚します。
 ここで、一度足をとめ、今を生きる大人の責任として、何ができるのか、何をすべきか、考え行動していきたいと思います。
 今後ともよろしくお願いします。
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