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〔後房雄のブログ〕

現実関与型の政治学者が、日本政治、自治体改革、NPOやサードセクターの動向などについて話題を提供しています。一応研究者なので、面白かった本や論文の紹介もします。


新党騒ぎ [2010年04月06日(Tue)]
また、新党騒ぎが起きているようですね。

おじいさんばかりで、あまり「新党」というインパクトもなさそうです。というか、自民党の今後、という点には影響があるでしょうが、民主党政権への影響はあまりないだろうということですが。あれで無党派層がひきつけられるなどと考えるとすれば、妄想に近いと思います。

私が主張したい点があるとすれば、政権をどの党と組むかを明言しないまま選挙に臨み、選挙後に駆け引きをしようとする習慣だけは止めにして欲しいということです。政権選択という選挙の意義がようやく定着しているだけに、それを空洞化することだけはやめてほしいということです。

昨年の総選挙における「みんなの党」のように、いまだに選挙後の政界再編を狙う人たちが多いので困ります。「みんなの党」には、小選挙区制を理解している人がいなさそうなのが問題点です。

平沼新党に意味があるとすれば、自民党の「保守党」部分が分離するという点にあるかもしれません。幹事長代理になるという河野太郎をはじめ、自由主義部分は自民党に残るようですから、自民党の「自由党」的純化が進むことになるでしょう。

そうすると、「みんなの党」は自由主義路線が明確なので、残った自民党と「みんなの党」で自由党を結成して参議院選挙に臨むという構想が可能になります。そういう構想力のある人がいるのかどうか分かりませんが。

その場合、谷垣総裁では役不足なので、舛添さんあたりが党首でしょうか。舛添さんも明らかにトップを狙っていると思いますが、いつ勝負するかで迷っているのでしょう。私は、勝負するなら今だと思いますが。

(追記)
共同通信社の全国電話世論調査で、新党構想に「期待しない」が65・9%と「期待する」の27・1%を大きく上回ったそうです。そりゃそうでしょうね。期待するという人がいることが不思議なくらいです。
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