民主党政権「失敗の本質」
[2012年04月06日(Fri)]
5日から朝日新聞で連載が始まりました。
09年の政権交代の前に、野田、前原らの会合で、次のような会話があったそうです。
「国土交通省や農林水産省などのできの悪い官僚はたたく。財務省とは握るけどね」
鳩山元首相は今、「歳出を減らしてくれるのなら、財務省と協力してもいいと判断した。財務省の最大の使命は歳出削減だと見誤った」と後悔する。財務省の本性は官僚機構の守護神で、最大の狙いは自らの権益を拡大するための消費増税にあったというのだ。
結局、16兆円と大見得を切っていた歳出削減は、事業仕分けのような見世物しかできず、4年間やるはずでなかった消費税増税に首相が政治生命をかけると宣言するところまで誘導されてしまったわけです。
できのわるい官僚以上に、できのわるい政治家しかいなかったということでしょう。
野党しかやってないわけですから、できのわるいのはしょうがないとしても、下手でもいいから予算編成権を掌握することに正面から挑戦すべきだったと思います。それなら、失敗しても意味があったでしょう。
実態は、政権開始前から財務省には白旗を上げていたというわけです。
09年の10月に国家戦略大臣だった菅直人に会った時に、古川議員とともにイギリスに調査にいった成果(大臣への枠内での予算編成権の委譲)を導入するつもりかと聞いたら言葉を濁していたのを思い出します。
機能する政治主導のためには、ポイントを見抜いて官僚を指導できる水準の政治家が一定数必要ですが、それがいなかった場合どうするかということで、財務省に頼りながら政務三役に学習させようということだったのでしょう。
しかし、学習能力もないまま、一時的に使ったうえで攻める予定だった財務省に完全に手玉に取られたわけです。
それくらいなら、せめてまずは歳出削減を徹底させることに挑戦すべきだったと思いますが、事業に優先順位をつける能力が根本的に欠如していたということなのでしょう。
外部からの検証も必要ですが、民主党内部できちんとした検証を行う余裕がまったくみえないのは深刻な状況です。やはり、野党に転落しないと無理なのでしょう。転落しても、また政界再編でてっとり早く与党に戻ることばかり考える人が多いのでしょうが。
09年の政権交代の前に、野田、前原らの会合で、次のような会話があったそうです。
「国土交通省や農林水産省などのできの悪い官僚はたたく。財務省とは握るけどね」
鳩山元首相は今、「歳出を減らしてくれるのなら、財務省と協力してもいいと判断した。財務省の最大の使命は歳出削減だと見誤った」と後悔する。財務省の本性は官僚機構の守護神で、最大の狙いは自らの権益を拡大するための消費増税にあったというのだ。
結局、16兆円と大見得を切っていた歳出削減は、事業仕分けのような見世物しかできず、4年間やるはずでなかった消費税増税に首相が政治生命をかけると宣言するところまで誘導されてしまったわけです。
できのわるい官僚以上に、できのわるい政治家しかいなかったということでしょう。
野党しかやってないわけですから、できのわるいのはしょうがないとしても、下手でもいいから予算編成権を掌握することに正面から挑戦すべきだったと思います。それなら、失敗しても意味があったでしょう。
実態は、政権開始前から財務省には白旗を上げていたというわけです。
09年の10月に国家戦略大臣だった菅直人に会った時に、古川議員とともにイギリスに調査にいった成果(大臣への枠内での予算編成権の委譲)を導入するつもりかと聞いたら言葉を濁していたのを思い出します。
機能する政治主導のためには、ポイントを見抜いて官僚を指導できる水準の政治家が一定数必要ですが、それがいなかった場合どうするかということで、財務省に頼りながら政務三役に学習させようということだったのでしょう。
しかし、学習能力もないまま、一時的に使ったうえで攻める予定だった財務省に完全に手玉に取られたわけです。
それくらいなら、せめてまずは歳出削減を徹底させることに挑戦すべきだったと思いますが、事業に優先順位をつける能力が根本的に欠如していたということなのでしょう。
外部からの検証も必要ですが、民主党内部できちんとした検証を行う余裕がまったくみえないのは深刻な状況です。やはり、野党に転落しないと無理なのでしょう。転落しても、また政界再編でてっとり早く与党に戻ることばかり考える人が多いのでしょうが。