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出雲弥生の森博物館
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〜おうちで弥生の森ミュージアム! 第5回 速報展「1/80の調査 ―史跡鰐淵寺境内の調査から―」〜 [2020年05月20日(Wed)]

 おうちで弥生の森ミュージアム!
 出雲弥生の森博物館を紹介していきます。おうちでのんびりゆったり、博物館を楽しんで
くださいね♪
 さて、今回紹介するのは、速報展「1/80の調査 ―史跡鰐淵寺境内の調査から―」です。展示場所は、博物館1階ミュージアムショップの隣です。

展示のようす.jpg



 今回の速報展は、2019(令和元)年度に史跡鰐淵寺境内(しせきがくえんじけいだい)で実施した、本覚坊跡(ほんかくぼうあと)の発掘調査成果を紹介しています。
 本覚坊跡は、最大80坊余あったとされる鰐淵寺の諸坊の中でも、もっとも古い僧坊のひとつと考えられています。
 根本堂(こんぽんどう)の東側にあり、東を開山堂(かいさんどう)、西を和多坊跡(わたぼうあと)、北を念仏堂跡に囲まれた場所にあります。

本覚坊跡の場所.jpg

本覚坊跡の場所(クリックすると大きくなります!)


 調査開始前は、倒木や草木がおいしげり、足を踏み入れるのもためらわれるような場所でした。それらを片づけて、跡地を見渡せるようにしてから調査を開始しました。
 地表を掘ると、僧坊(お坊さんの住まい)が同じ場所で何度も再建された痕跡が見つかりました。また、出土遺物も9・10世紀(古代)から19世紀(明治・大正時代)頃までの、千年にわたる品々が見つかりました。
 今回は、展示品の中から、特に興味深い遺物3点を紹介します。


1 戦国時代の軒平瓦


軒平瓦.JPG


 黒色の本瓦の軒平瓦(のきひらがわら)です。文様の中央に、玉ねぎのような宝珠紋(ほうじゅもん)が表現されています。宝珠とは「頭がとがった球形、火炎が燃え上がっている形をした玉」です。それを平面にデザイン化したものが宝珠紋です。身近なところでは、松江大橋の欄干に銅製の宝珠が取り付けられています。
 また、宝珠紋の左右に配置される唐草紋(からくさもん)は、初めの巻きが下向きです。この形は、鰐淵寺境内で今まで見つかっていなかったデザインです。


2 明治・大正時代の石州瓦(赤瓦)

赤色の軒平瓦.jpg


 石見地方で作られた、赤瓦の桟瓦(さんがわら)の軒平瓦です。文様の中心には、ひらがなの「か」、または、カタカナの「カ」がみえます。
 これを最初に調査で見つけたときは、鰐淵寺の「が」にちなんだ「か・カ」の文様をつかった、こだわりの瓦かと思いました。しかし、類例を調べてみると、江津市にある石州瓦の窯元の一つが、この「か・カ」を一般販売用の瓦に使っていることがわかりました。てっきり特注品かと思っていましたが、どうも違うようです。


3 昔のカイロ(温石)

昔のかいろ.jpg


 温石は、「おんじゃく」と読みます。石製で、手のひらサイズのものです。形は、台形で湾曲していて、中央に穴があいています。
 使い方は、囲炉裏などの熱した灰の中に入れて、石自体を温めます。温まったら、中央の穴に火箸などを差し込み、取り上げて、布にくるんで使います。
 今の懐炉(カイロ)の祖先にあたるものです。本覚坊のお坊さんが、冬の寒さを耐えるため、愛用していた物ではないでしょうか。
 このように、速報展ではちょっと面白いものも展示していますので、ぜひ、実物をご覧いただきたいと思います。

文章:発掘調査員 原 俊二



 速報展「1/80の調査 ―史跡鰐淵寺境内の調査から―」は、7月20日(月)まで開催しています。みなさんのご来館をお待ちしています♪


参考サイト
博物館ホームページ
国史跡鰐淵寺境内のご紹介(出雲市役所HP)

〜おうちで弥生の森ミュージアム!〜
第1回 マスコットキャラクター「よすみちゃん」
第2回 春季企画展「『日本書紀』1300年記念 硯から見た古代の出雲」
第3回 常設展リニューアル その1「縄文時代の土器・石器」
第4回 ギャラリー展「田儀櫻井家のたたら製鉄 その1 宮本鍛冶山内遺跡
第6回 常設展リニューアル その2「弥生時代」
第7回 常設展リニューアル その3「古墳時代後期」

第8回 常設展リニューアル その4「猪目洞窟(いのめどうくつ)遺跡の人骨」
第9回 常設展リニューアル その5「史跡 鰐淵寺境内」

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