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直江一式飾り 出雲の文化財〜Part21〜 [2012年07月12日(Thu)]

issikikazariaioityou.JPG 今日は市内斐川町直江公民館さん・直江一式飾保存会さんのご協力のもと、直江地区に残る一式飾りを紹介します。
 一式飾りは、様々な道具一式を自在に使い分けて歌舞伎や映画の登場人物、場面など、技巧を凝らし飾る民俗芸術で、市内では斐川地区直江と平田地区に残っています。同じ一式飾りでも平田地区の一式飾りが、仏具、陶器、金物、茶器を使用するのに対し、直江一式飾りは、必ず陶器一式で作られるという特色があります。

 享保の時代、8代将軍徳川吉宗の頃(約300年前)直江町の豪商と云われた江角屋善助が江戸から帰る途中、駿河の国(現在の静岡県)に立ち寄り、火(か)防(ぶせ)の守護神として有名な「秋葉大権現」勘請(かんしょう)(分霊)して持って帰り、東白寺境内にお社を建立しました。
 ある日の事、江角屋方に小さな火事があり、善助は火の神「秋葉大権現」に申し訳ないと思い、お詫びのしるしに「秋葉大権現」神興巡行(お旅)の折に、身近な店の道具を使って人形を作り、店の前に飾ってお慰めしたのが一式飾りの初めとされています。
 飾り宿の前には必ず「梯子(はしご)」で境を作り、両脇には「松」を立てる習わしとなっており、火消しの道具として「梯子(はしご)」と、火たたき用の「松」を飾って「秋葉大権現」に火難息災を祈ります。


issikikazarihigasihonnmati.JPG

平成23年度の最優秀作品「相馬野馬追」(東本町)


issikikazarichuubushou.JPG この風習は、江戸時代より現在まで連綿と地域に受け継がれ、毎年開催される「なおえ夏祭り」(7月17・18日)では、直江町12町内会と中部小学校5年生の児童が作ったミニ飾りの13箇所の飾りがライトアップされ、陶器の輝きと伴に祭りの賑わいに彩りを添えています。
 このような歴史ある伝統文化を継承しようと、旧斐川町時代の平成2年に役場に常設展示が開設され、これを契機として平成3年10月に直江町12町内会の後継者有志が集まり、貴重な文化遺産を後世に伝え「活力ある住みよい直江の町づくり」を目的として直江一式飾り保存会が結成されました。
 平成4年には斐川町の文化財第1号となり、平成5年には直江公民館に常設展示場を開設、平成11年には一式飾り館も開館しました。
 そして合併後の出雲市において、出雲市無形民俗文化財に指定されています。

naoemikosi.JPG

 今年も17、18日に「なおえ夏祭り」でこの「直江一式飾り」が披露されます。興味を持たれた方は、ぜひ「なおえ夏祭り」に脚を運んでみてください。