淡路島本田池ナガエツルノゲイトウ駆除作業に参加しました(3月28日、31日)
[2022年04月04日(Mon)]
3月28日、31日の2日間、兵庫県淡路島五色町都志米山の本田池でナガエツルノゲイトウ(以下ナガエ)の駆除活動を地元農家、エコロジー研究所、兵庫・水辺ネットワーク、地元高校生、IVUSAの学生で実施しました。IVUSAからは28日に2名、31日に1名が参加しました。
ナガエは”地球上で最悪の侵略的植物”といわれるほど驚異的な繁殖力をもっており、特定外来生物に指定されています。淡路島は兵庫県の農業産出額の23%を占めるほど農業が盛んで、多くの島民の方たちが畑を営んでいます。農業用のため池にナガエが繁殖し、農業用水を通じて畑にも拡散すると休耕を余儀なくされるため、大きな課題となっています。
近年、五色町の本田池でもナガエが発見され、瞬く間に池のほぼ全面積2700uがナガエに覆い尽くされてしまいました。しかし、現地では高齢化などによる人手不足が深刻化し、ナガエ駆除活動をするにもマンパワーが足りない問題が生じています。そこで私たちIVUSAの学生の力でナガエ駆除活動のお手伝いをさせていただきました。
今回の活動では、地元農家の岡本様、エコロジー研究所の丸井先生、兵庫・水辺ネットワークの碓井先生と連携してナガエの完全駆除のための遮光シートを設置しました。
ナガエは乾燥に強く、陸でも生え、深く根を張る特徴を持つことから、駆除方法において刈り取り、鋤き込み、除草剤散布などの適用が困難となっています。そこで本田池では、遮光シートを被せることによりナガエの光合成を妨げ枯死させる新たな駆除方法を試みています。世界でもナガエ完全駆除に成功した例は殆どなく、この遮光シートでの駆除方法が成功すれば、ナガエ完全駆除への大きな一歩を踏み出すこととなります。
まず本田池に到着するとナガエ駆除対策実施中の黄色い看板が立っていました。島民の方々にナガエの存在を知ってもらい、自分たちの畑でも見つけた時にいち早く気付いてもらえるような啓発もしているようです。
今回は主に4つの作業を行いました。
まず1つ目は遮光シートの設置です。
本田池の取水口近辺に遮光シートを設置するため、設置場所の寸法に合わせ、2m×20mのシートを切り、テープで張り合わせました。シートとシートの間に隙間があると、その穴からナガエが再生してしまうため慎重に作業しました。
続いて遮光シートを設置する場所を整備しました。石などの鋭利な物体にシートを掛けると、シートに穴が開き、その穴からナガエが再生してしまうため、地均し作業をしました。そこに遮光シートを掛け、杭を打って固定しました。更に池に水を張ってもシートが浮かないように杭の上から重石を置きました。
2つ目は遮光シートの穴塞ぎです。
既に設置した遮光シートの穴が開いている箇所に厚み、粘着のあるテープで穴を塞ぎ、ナガエの光合成を妨げるため徹底的に遮光しました。
3つ目は土嚢運びです。遮光シートを設置するために本田池の水を全て抜いていましたが、まもなく農業用水として水を貯めるため、使用していない土嚢を池から引き揚げました。農家や先生方も重い土嚢を自ら運んでいるのをみて、このナガエ駆除への熱意を感じました。
4つ目は桟橋の建設です。池の中央部のナガエ駆除作業を円滑化するため、池の堤から中央部に向けての桟橋を建設しました。単管パイプの支柱を打ち込み、組み立てる作業を実施しました。不安定な場所で支柱を打ち込むのは大変な作業でしたが、しっかりとパイプを打ち込んでいきました。
この活動は当初、2月に参加させていただく予定でしたがコロナの影響で叶わず、今回やっと参加することができました。思うように人を集めることができず悔しい思いをしましたが、活動最後に先生方から「いつもの4人(岡本賢三様、岡本純衣様、丸井先生、碓井先生)ではここまでできませんでしたが皆さんのお陰で沢山作業をすることができました」というとても有難いお言葉をいただくことができました。
関係者の皆さま、2日間参加させていただきありがとうございました。
また、エコロジー研究所の丸井先生による遮光シートを用いてのナガエ駆除活動は今後琵琶湖でも実施されるということで、そちらもぜひ参加させていただきたいと思っております。今後とも宜しくお願いいたします。(立命館大学1年 奥田 先葉)
ナガエは”地球上で最悪の侵略的植物”といわれるほど驚異的な繁殖力をもっており、特定外来生物に指定されています。淡路島は兵庫県の農業産出額の23%を占めるほど農業が盛んで、多くの島民の方たちが畑を営んでいます。農業用のため池にナガエが繁殖し、農業用水を通じて畑にも拡散すると休耕を余儀なくされるため、大きな課題となっています。
近年、五色町の本田池でもナガエが発見され、瞬く間に池のほぼ全面積2700uがナガエに覆い尽くされてしまいました。しかし、現地では高齢化などによる人手不足が深刻化し、ナガエ駆除活動をするにもマンパワーが足りない問題が生じています。そこで私たちIVUSAの学生の力でナガエ駆除活動のお手伝いをさせていただきました。
今回の活動では、地元農家の岡本様、エコロジー研究所の丸井先生、兵庫・水辺ネットワークの碓井先生と連携してナガエの完全駆除のための遮光シートを設置しました。
ナガエは乾燥に強く、陸でも生え、深く根を張る特徴を持つことから、駆除方法において刈り取り、鋤き込み、除草剤散布などの適用が困難となっています。そこで本田池では、遮光シートを被せることによりナガエの光合成を妨げ枯死させる新たな駆除方法を試みています。世界でもナガエ完全駆除に成功した例は殆どなく、この遮光シートでの駆除方法が成功すれば、ナガエ完全駆除への大きな一歩を踏み出すこととなります。
まず本田池に到着するとナガエ駆除対策実施中の黄色い看板が立っていました。島民の方々にナガエの存在を知ってもらい、自分たちの畑でも見つけた時にいち早く気付いてもらえるような啓発もしているようです。
今回は主に4つの作業を行いました。
まず1つ目は遮光シートの設置です。
本田池の取水口近辺に遮光シートを設置するため、設置場所の寸法に合わせ、2m×20mのシートを切り、テープで張り合わせました。シートとシートの間に隙間があると、その穴からナガエが再生してしまうため慎重に作業しました。
続いて遮光シートを設置する場所を整備しました。石などの鋭利な物体にシートを掛けると、シートに穴が開き、その穴からナガエが再生してしまうため、地均し作業をしました。そこに遮光シートを掛け、杭を打って固定しました。更に池に水を張ってもシートが浮かないように杭の上から重石を置きました。
2つ目は遮光シートの穴塞ぎです。
既に設置した遮光シートの穴が開いている箇所に厚み、粘着のあるテープで穴を塞ぎ、ナガエの光合成を妨げるため徹底的に遮光しました。
3つ目は土嚢運びです。遮光シートを設置するために本田池の水を全て抜いていましたが、まもなく農業用水として水を貯めるため、使用していない土嚢を池から引き揚げました。農家や先生方も重い土嚢を自ら運んでいるのをみて、このナガエ駆除への熱意を感じました。
4つ目は桟橋の建設です。池の中央部のナガエ駆除作業を円滑化するため、池の堤から中央部に向けての桟橋を建設しました。単管パイプの支柱を打ち込み、組み立てる作業を実施しました。不安定な場所で支柱を打ち込むのは大変な作業でしたが、しっかりとパイプを打ち込んでいきました。
この活動は当初、2月に参加させていただく予定でしたがコロナの影響で叶わず、今回やっと参加することができました。思うように人を集めることができず悔しい思いをしましたが、活動最後に先生方から「いつもの4人(岡本賢三様、岡本純衣様、丸井先生、碓井先生)ではここまでできませんでしたが皆さんのお陰で沢山作業をすることができました」というとても有難いお言葉をいただくことができました。
関係者の皆さま、2日間参加させていただきありがとうございました。
また、エコロジー研究所の丸井先生による遮光シートを用いてのナガエ駆除活動は今後琵琶湖でも実施されるということで、そちらもぜひ参加させていただきたいと思っております。今後とも宜しくお願いいたします。(立命館大学1年 奥田 先葉)