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官邸斜向かい〜霞門の眼 by 石川和男

政治・経済・社会の動向から明日明後日を読むということで。


高齢者所在不明 抽出事業26億円 [2010年08月26日(Thu)]

 今夕の東京新聞によると、高齢者所在不明問題で厚労省は、医療保険利用情報を利用して所在不明年金受給者を抽出する新規事業として概算要求26億円を盛り込んだとのこと。

≪記事概要≫
・医療機関にかかっていない年金受給者を洗い出し、安否確認する「現況届」。
・現況届の返信がなかった場合は年金支給を一時差し止め。再度現況届を送り、返信があった場合も訪問調査を行って安否確認。
 
 ↓

 年金不正受給対策であれば受給者全員をやるのが本筋。しかし、それだと費用が天文学的数字になるということかもしれない。本当は所在不明高齢者の全員を調査したいのだろうが、それだと更に費用がかかるということか。

 不正受給総額は現時点では不明だが、予算額に比しての不正受給額の多寡で、これまた政策的意義も変動する。所在不明であることと、年金不正受給とは、一義的には関係ない。これがまた問題をややこしくしている。

 本人死亡後に家族が不正受給している場合、現行法では詐取に当たるらしい。それが発覚して返還を求めても、支払えずに破綻する事案が散見されてくれば結局、貧困問題に行き着くような気がする。問題のすり替えが早晩起こると思料。
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コメント
石川さん 今晩は。

民間では、緊急的に実施する必要が生じても従来の職責範囲内業務の補完として現有の人員で対処し消化しようとする。時間外手当は発生するが概ねは規定時間内で処理が進み、追加費用負担は最小限度に自ずから押さえられる。

役所は??? 不十分なSafetyNetを充実させる好機とでも利用され兼ねない!?
Posted by:CrazyDog  at 2010年08月27日(Fri) 19:49