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官邸斜向かい〜霞門の眼 by 石川和男

政治・経済・社会の動向から明日明後日を読むということで。


「2次補正2.7兆超、菅国家戦略相…円高株安対策」について [2009年11月30日(Mon)]

 今日の読売新聞ネット記事など各紙報道によると、09年度2次補正予算案について、菅国家戦略相は「1次補正の中で凍結した範囲を超えて対応していこうという姿勢では(政府内で)一致している」とのこと。

【記事概略】
・戦略相はこれまで、2次補正規模は1次補正凍結の枠内にとどめるべきとの立場。
・「ドバイの(金融不安の)状況がどこまで世界的な波及をするか注意深く見ながら、単に2次補正を積み増すだけでなく、円高、金融に対しても、関係機関とコミュニケーションを図りながら取り組んでいきたい」。

 ↓

 外的要因がないと方針転換し難いのは主体性の欠如であり、これは旧政権から引き継がれたものの一つ。ドバイ問題に関わらず、内政問題としての景気対策には妙手が必要であることは分かっていたはず。ドバイ問題が起こっても起こらなくても、2次補正の重要度は変わらない。

 金融政策はさておき、補正予算で円高対策を講じるというのは、よくよく考えるとおかしな話。円高を理由とした80〜90年代の景気刺激策と称する財政発動が、今回の円高対策なるものに係る教訓になれば良いが、そうなるかどうか。円高による苦境克服には、円高対策の名目でない施策の迅速な実施で賄うことは十分可能。

 施策を策定する時期と、それを施行する時期にズレがあると、名目上の効果が消えてしまう。先般のデフレ認識は遅きに失したが、それはそれとして、下支えを目的とした緊急的な財政出動と、デフレ克服のための中長期対策としての財政出動を上手に選別しながら2次補正予算案と来年度当初予算案を一体編成していくことが本来望ましい。現政権下において、そうしたマクロ経済運営戦略を描くのは誰なのだろうか。
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コメント
石川さん 今晩は。

  ドバイの教訓・・カネは恐ろしいものというお話。

1.今回のドバイ騒動(未だ始まったばかりですが)は、CashFlow計画(Risk感覚が皆無=「バラ色の未来」=「絵に描いた餅」というケースが多い)が破綻した場合には、国家・企業・案件自体が文字通り「瞬く間」に破綻するという好例です。

2.「世界のカネ」は、「自己増殖できる」と判断できる国家・企業・案件には寄り集まってくる性質がある・・逆も真、期待が消えれば霧消する・・アメリカは真にこの瀬戸際にいる・・この程度のお話は何ら新味はない(笑)。
「自己増殖できるという判断責任」を負えるカネ(=狭義の本来的な意味での「RiskMoney・・A」)と負えないカネ(=「他人のカネ」を含めて時間的余裕が無いカネ・・B)が、どの案件であっても常に混在する。

3.他方、日本国債を買っているカネと投資家(金額の9割以上が日本国民・企業・・異常にも政府機関を含む)は、「投資Riskも取らず、異常な低利回りに無頓着な=時間にも余裕たっぷりな、特異な日本の特異な」カネと略々断言できる。政治家も財務官僚もそこに胡坐を掻いて、財政の規律の崩壊を放置し、職業人の誇りを蔑にして来たのではないか??
過去については、真に然り。

4.然し、今後は少子高齢化して労働者人口が減少するする社会で、同時に「喪われた20年を30年・40年と更新して行く」「経済規模が収縮して行く」(=労働生産性が上昇するための動機付けが皆無の)国家において、現在国民が持っている「成果も果実も急がないカネ=08年から100兆円減少して1,400兆円」が急速に消滅して行く状況下で、日本国は何日まで「債務不履行」を免れて行けるのでしょうか?
長期金利の上昇懸念の脈絡で言われている「金利支払い能力」という歪曲された問題設定では終わらない。感覚的な予想ですが、この疑問の答えが出るには、20年間を待たなくても、自ずから出ると思います。

「将来世代に負担を先送りしない」とは屡々言われている言葉ですが、私には「格好を付けているだけ」の「美しくて無責任な台詞」と読めます。危機感が無い。
CrazyDog
Posted by:CrazyDog  at 2009年11月30日(Mon) 20:12