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官邸斜向かい〜霞門の眼 by 石川和男

政治・経済・社会の動向から明日明後日を読むということで。


「環境税、来年4月導入検討…暫定税率廃止と同時」について [2009年11月29日(Sun)]

 今朝の読売新聞によると、政府は来年4月からガソリン税暫定税率を廃止し、化石燃料に課税する地球温暖化対策税(環境税)を導入する方向で検討に入ったとのこと。

【記事要約】
・10年度税収は40兆円を割り込むのは必至で、暫定税率廃止で穴が開く国の税収(1.7兆円)を手当てしなければ新規国債発行44兆円以下という目標達成が難しく。
・事業仕分け成果は1.6兆〜1.7兆円、目標3兆円に届かなかった。
・マニフェストで掲げた来年4月の暫定税率廃止と財政規律悪化を防ぐ方策を両立させるため、環境税導入に照準。
・環境省が政府税調に提出した2兆円税収案を軸に検討。暫定税率廃止でガソリンは1リットル25円安く。環境省案は20円課税を提示、差引き5円減税。
・環境省案は暫定税率廃止で8000億円が消える地方財源に対する手立てない。交付金増額や地方環境税創設を検討。

 ↓

 ガソリン税の件とは切り離して、「環境税」を一般財源確保のために導入することは十分あり得る。だが、厳しい税収見込み下での実質的なガソリン減税は理解し難い。これについて、財政規律悪化防止との両立を政策論として掲げることは奇妙だ。

 ガソリン価格を下げることが環境政策として妥当であることを説明し切る論理は思い付かない。環境基本法上の環境保全と経済的措置の関係からも大いなる矛盾となる。環境基本法は簡単に変更できるが、ガソリン価格が下がれば車の利用が増えるという行動原理を変更させることはできない。

 あまり不見識なことをやると、民主党の政策全般への信頼性にも悪影響を及ぼしかねない。この無意味な政策議論に費やす時間があるのならば、他の有意義な政策立案に人と時間を割くべきである。民主党マニフェストには、まだまだ詳細設計が必要な政策項目が多い。そちらに労を振り分けることの方が意義深いに決まっている。
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