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官邸斜向かい〜霞門の眼 by 石川和男

政治・経済・社会の動向から明日明後日を読むということで。


郵政民営化見直し論 〜 2009/2/6日経新聞社説「「郵政」見直しなら民意を問え」について [2009年02月06日(Fri)]

 今朝の日経新聞社説は、郵政民営化見直し論に関する最近の政治状況について述べている。

《社説抜粋》
・麻生首相は「4つに分断した形が本当に効率としていいのかどうか、もう1回見直すべき時に来ている」。
・05年衆院選で3分の2超の議席は、郵政民営化を支持した民意の表れ。民営化法見直しが3月に来るが、4分社体制を変えることは民営化路線の根幹にかかわる。首相は衆院解散し民意を問うべき。
・郵政改革の基本は「官から民へ」。資金の入口である郵貯や簡保を民業転換し、肥大化した財投にメスを入れることは、政府リストラの大前提。
・日本郵政傘下で4社並行して経営向上を目指す方針は、ペースはなお遅いものの、民営化を着実に進める上で最低でも必要な内容ではないか。
・集票力のある全特は国民新党を支持し、選挙協力先の民主党候補も後押し。首相発言には次期衆院選で郵政票が野党に流れるのを阻止したい思惑も。ならばあいまいな軌道修正の繰り返しでなく、極力早く解散で路線変更への民意を問うのが筋ではないか。

 ↓

 郵政民営化法では、郵政民営化に関する3年毎見直し条項が規定されている。郵政民営化法第19条第1項第1号において、郵政民営化委員会は「3年ごとに、承継会社の経営状況及び国際金融市場の動向その他内外の社会経済情勢の変化を勘案しつつ、郵政民営化の進捗状況について総合的な見直しを行い、その結果に基づき、本部長に意見を述べること」とされている。(註:「本部長」とは首相のこと。)
 
 「郵政民営化の進捗状況について総合的な見直し」とは興味深い表現だが、どんな表現であっても結局、郵政民営化の見直しの是非について議論が行われることになる。首相や総務相が郵政民営化見直しについて言及していることに賛否両論があるようだが、郵政民営化法に基づく3年後見直し条項の存在を素直に考えると、首相も総務相も不適切な話をしている訳では決してない。

 今年は1回目の見直しの年。07年10月の郵政民営化開始の頃とは経済社会状況もかなり変化しているので、当初想定通りの見直し内容になるとは限らないし、予定調和的な見直し案では逆に説明し辛くなると思われる。見直しの検討それ自体は、見直し条項の存否に依らず当然のことだ。

 郵政民営化の目的は資金の流れなどを「官から民へ」ということだが、民に移行すると本来の役割が果たせなくなるものまで「官から民へ」としているのではない。今はそれを炙り出す好機である。その結果、4事業体制を見直すことになったとしても、郵政解散とはならないだろう。他の大きな政策課題を隠してはいけない。
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