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官邸斜向かい〜霞門の眼 by 石川和男

政治・経済・社会の動向から明日明後日を読むということで。


一般企業向け公的資金 〜 2009/1/24 日本経済新聞一面「一般企業に公的資金、政府が注入制度、経済安定へ安全網、保険・証券も検討」について [2009年01月24日(Sat)]

 今朝の日経新聞一面によると、政府は一般企業にも公的資金による資本注入制度を創設する方針とのこと。「政府→日本政策金融公庫→日本政策投資銀行→対象企業」というスキームで、制度的には、政策金融公庫の危機対応円滑化業務がこれに該当する。
 
(記事要旨)
・08年度第二次補正予算案1兆円、09年度予算案1兆円の枠。
・産業再生法認定企業を対象。
・政投銀が議決権のない優先株を引き受け、公庫は政投銀に損失が生じた際に穴埋め。
・保護主義的手段として使わないよう、企業の成長性や重要性を見極めて支援。
・与党は保険会社や証券会社、産業再生法認定を受けない企業も対象に含める方向で調整。09年度補正予算案で資金枠を増額したり、新保証枠を設けることを検討。

 財務・金融相が札幌北洋HDと南日本銀行の公的資金申請について「北海道、鹿児島といった経済状況が非常に厳しいところで、円滑な資金供給ができるということになれば非常にありがたい」、「他の地域、他の金融機関でもぜひやっていただければありがたい」と述べたというが、気持ちが現れている。

 この危機対応円滑化業務スキームには問題が大有りであることはこの際さておき、改正産業再生法による一般企業向け資本注入が本当に制度化された暁には、新金融機能強化法と同じようなことにならないよう祈念する。水面下で政府の実績作りへの協力を強要するようなことがあってはならない。資金枠を準備したからといって、1銭も使わなければ別の有用な政策に転用すれば良いだけのこと。

 それ以前の問題として、今次の政府による危機対応として公的資金を以て準備すべき与信手段とは何なのか。資本注入とは株式(この場合は議決権なし優先株)への投資のことだが、それが株価下支えになるかどうか。経営介入をしない資金支援であれば、緊急的な資金繰りに係る公的信用保証が最も効率的であろう。

 表向き議決権がないとはいえ、政府による間接的な経営介入を許してまで税金による株式購入を望む民間企業経営者がいるのだろうか。少々の“捨て金”を覚悟した上で最も迅速な資金繰り支援策にて支援されたい。資金枠は既にあるも同然である。09年度第一次補正予算案の編成は既成事実になりつつある。
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