日本政策金融公庫 〜 「安全網貸付」4〜9月27%減
[2010年11月05日(Fri)]
今朝の日経新聞によると、日本政策金融公庫「セーフティネット貸付」の新規実行額は10年4〜9月期で2兆958億円と、前年同期比27%減とのこと。
<記事抜粋>
・中小企業倒産減少傾向が背景。
・08年4〜9月期(7264億円)と比べると3倍近い水準。
・今年に入ってからは中小企業の業績悪化が一服したことなどに伴って貸付額減少。
・今年7〜9月は単月ベースでそれぞれ前年同期比約2割減。
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詳細は日本公庫資料を参照されたい。中小企業金融で考えると、銀行など民間金融機関が貸さないか貸せないかのいずれせよ、結果的に銀行が与信しない資金需要への与信が公的与信の担当分野となる。
成約率や回収率の推移も合わせて見てみないと、制度への評価として確かなことは言えない。公的与信の政策的意義付けは非常に難しい。民間与信と公的与信では、『優良顧客』の概念が異なる。
黒字化する中小企業金融ビジネス対象には、公的金融機関が与信する必要は本来ない。赤字化する中小企業金融ビジネス対象には、金融手法ではなく補助手法でないと本来おかしい。公的与信にまつわる解決不能な命題である。