島と海のネット(IO Net)第1回総会開催概要@
[2015年06月05日(Fri)]
島と海のネット(IO Net)第1回総会開催について
開催結果概要
2015年5月25-26日、笹川平和財団 海洋政策研究所は、オーストラリア国立海洋資源安全保障センター(ANCORS)および東京大学海洋アライアンスと共催にて、島と海のネット(IONet)第1回総会を東京大学伊藤国際学術センターにおいて開催致しました。
この「島と海のネット」は、共同政策提言「島と周辺海域のより良い保全と管理に向けて」を支持する機関や個人(以下「パートナー」)が自発的に協働して提言の実施推進に取り組むために立ち上げられた国際的な協働ネットワークです。
この会議には海外からの参加者27名を含む190名が参加し、開会式では、冒頭に主催者で「島と海のネット」事務局の笹川平和財団海洋政策研究所の寺島紘士所長が、この「島と海のネット」は、島と周辺海域のよりよい保全と管理の推進を目指す機関や個人が自発的に参加し、協力・協働して共同政策提言の実施に取り組む国際協働ネットワークであり、今回の総会ではそのための具体的な協働プロジェクトの立ち上げを目指して議論したい旨挨拶を兼ねて開催趣旨の説明を行いました。共催者であるANCORS(スチュワート・ケイ所長・ビデオメッセージ)及び東京大学海洋アライアンス(日比谷紀之機構長)からも、「島と海のネット」がいよいよ始動したことを歓迎し、島と周辺海域のよりよい保全と管理に向けてこれから積極的な役割を果たしていくことに対する期待が表明されました。続いて、日本財団の笹川陽平会長が、基調講演を行い、人類の生存にかかわる危機が海洋において静かに、かつ、着々と進行しており、今や海洋の総合的な国際機関が必要な時期に来ていることを強調しました。また、中根一幸外務大臣政務官およびアノテ・トン キリバス大統領がそれぞれ来賓として挨拶し、「島と海のネット」の立ち上げを歓迎し、今後の取り組みへの期待を表明しました。
会議は、海洋政策研究所 の寺島紘士所長、ANCORSの アリスター・マクイゴム教授及び太平洋地域環境計画 デイビット・シェパード事務局長が共同議長を務めました。
会議冒頭のセッション1では、「島と海のネット」の目的と活動方針が提示され、それまでにパートナーから寄せられたプロジェクト提案の概要が紹介されました。続いてセッション2では、共同政策提言の内容に沿って、「島の保全と管理」、「周辺海域の管理」及び「気候変化・変動への対応」、並びにこれらに関する「能力構築・制度強化」の施策を順次取り上げ、太平洋島嶼国、日本及び国際機関からの参加者が各々の議題について、小島嶼国が直面している課題やそれらに対して今後取り組むべき活動やプロジェクトの案について発表し、それらを基に実りある討議を行うことができました。
総括セッションでは、島と海のネットの活動方針の下で具体的なプロジェクトの立ち上げを議論し、今後の作業についての方向性を確認すると共に、今回の発表及び議論を基にして各プロジェクトへの参画を希望するパートナーが各種のプロジェクト提案の具体化に努めることとし、ネットワーク事務局(笹川平和財団 海洋政策研究所)は関連情報の収集・共有、プロジェクト候補リストの作成・回覧その他により、プロジェクト形成・実施の支援を行うことを確認しました。
今回の会議には、多数のパートナーが参加して活発な議論を行い、盛大かつ有意義な会議となりました。会議にご出席頂きました方々、ならびに会議開催に向けご協力・ご尽力頂きました方々に心より厚く御礼申し上げます。国際的な協働ネットワーク「島と海のネット」の活動を今後着実に発展させていくために皆様に引き続きご支援・ご協力を賜りたくよろしくお願い申し上げます。
<お問い合わせ>
「島と海のネット」に関する今後の活動の詳細は、本ブログや笹川平和財団海洋政策研究所ウェブサイトに随時掲載して参ります。その他、お問い合わせ等は 島と海のネット事務局(ionet@spf.or.jp、笹川平和財団海洋政策研究所主任研究員 古川恵太 k-furukawa@spf.or.jp もしくは研究員 小林正典 m-kobayashi@spf.or.jp)までご連絡ください。