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2020年01月18日

寄附のお願い:聴覚障害者が安心して医療機関を受診できるようにしたい

NPO法人インフォメーションギャップバスターの伊藤 芳浩と申します。

私自身、聴覚障害者で、長男の出産の際、妻が妊娠高血圧症になってしまい、さらに、息子の首に臍の緒が絡まってしまい心拍数が低下してしまったという親子ともに生命の危機に晒される出産に際し、適切な医療を受けることの十分な説明を得られないまま同意のサインを強いられ、非常に不安になったことを経験しています。幸いにも無事に産まれましたが、今でもその時の不安のことがずっと心残りになっています。

現在、このように聴覚障害を持つ患者と医療従事者との間では、コミュニケーションが十分になされない場合があり、インフォームドコンセントを十分に受けられず、適切な治療を受けられなかったり、薬を誤用したり、受療抑制が起きたりなどして、健康格差につながっている現状があります。時には命に関わるケースも発生したりしています。
そのようなケースを減らすために活動を始めました。

本プロジェクトでは、医療関係者とのコミュニケーションを支援する、手話による医療通訳の育成と普及に取り組みます。具体的には以下の活動を行っています。

・年1回の医療通訳シンポジウム開催
・医療用語手話翻訳動画(DVD)作成プロジェクト
・議員への陳情などがあります。

活動のためには資金が必要ですので、どうか力を貸していただけないでしょうか。目標までまだまだ足りていないです。

GiveOneという寄附サイトにて1,000円からできますので、是非ともご協力をよろしくお願いします。

▼GiveOne寄付サイト:手話による医療通訳育成・普及プロジェクト
http://www.giveone.net/cp/PG/CtrlPage.aspx?ctr=pm&pmk=10608
posted by 伊藤芳浩 at 14:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 支援のお願い

2018年11月06日

2/2(土) イベント「ユニバーサルマナーから始まる共生社会 ~情報バリアの解消を目指して~」のお知らせ

電話での音声通話が困難な方の会話をオペレーターが文字や手話を介して支援する【電話リレーサービス】を多くの人に知ってもらうためのイベントを2019/2/2(土)に開催いたします。

・電話リレーサービスって何だろう?
・電話リレーサービスをどのように活用したら良いのだろう?
・会社として電話応対の満足度を向上するにはどうしたらよいのだろう?

そう思っている方は是非ともご参加ください。

本セミナーではミライロ株式会社 講師で「ユニバーサルマナーから始めるおもてなし〜多様なお客様との向き合い方〜」などのテーマで数百社以上の講演の実績がある薄葉幸恵氏をお招きし、ユニバーサルマナーマナーの観点から、コミュニケーションにおけるホスピタリティについて話していただきます。

また、電話応対における好事例として、電話でのスムーズなコミュニケーションを支援する【電話リレーサービス】などについても話していただきます。

また、電話応対におけるコミュニケーションバリアフリー事例として、損害保険ジャパン日本興亜株式会社、(他一社交渉中)の2社の事例も紹介いたします。

皆さまのご参加をお待ちしております。

詳細・申し込み方法はこちらをご参照ください。

薄葉幸恵のコピー.jpg
posted by 伊藤芳浩 at 21:25| Comment(0) | TrackBack(0) | イベント情報

2018年08月09日

2018 医療通訳シンポジウム in 川崎

8/6より二次募集を開始しました。下記の【二次募集申し込み】ボタンからお申し込みください。

一次募集では多くの参加申し込みをいただき、既に満席となりましたため、ライブ中継用の会場を設けました(定員:150名)。ライブ中継用の会場は、同じ川崎市国際交流センターのレセプションルームとなります。受付はレセプションルーム前で行います。

※一次募集より、参加費各1000円引になっています。
※映像・音声を生中継いたします。本会場内の情報保障を投影いたします。
※ライブ中継用の会場にはスタッフが常駐しています。


日本では、2016年の障害者差別解消法の施行に伴い、医療、教育、司法などの様々な専門分野で聴覚障害者が手話を使用する機会が増加しています。

2020 年東京オリンピック/パラリンピック開催に向けて、外国人患者のために、厚生労働省から医療通訳育成カリキュラム基準・テキストが公開されました。そのカリキュラムには、医療通訳に必要なものとして「医療知識」、「言語の媒介」、「文化の仲介」の3 つがあり、それぞれに沿った医療専門性の内容となっています。それに伴い、東京大学・大阪大学等の大学院や教育機関において医療通訳養成コースが新たに設けられ、取り組みが進んでいます。

しかし、聴覚障害者のための手話通訳に関してはこのような専門的な取り組みはほとんどありません。手話も言語の1つとして扱い、医療の分野においてもその専門性を高めて医療通訳を担うことが望まれていますが、聴覚障害者の医療に関心をもつ医療関係者のネットワーク(聴障・医ネット)によると、手話通訳者を設置している病院の数はわずか21病院に留まり、全国的にもまだ少ない現状となっています。このような状況の中、大阪府では、6つの病院に手話通訳者を設置し、病院内手話通訳関係者は月に1度会議を行うなど積極的に取り組んでいます(聴障・医ネット調べ)。

そして、アメリカでは医療現場にろう通訳者がつくことの必要性が認識されおり、日本においても、言語と文化の専門家であるろう通訳者の認知が広まることが望まれています。

本シンポジウムでは、医療の現場における手話通訳の現状と前回の医療通訳企画を踏まえて、各講演者から、神奈川県内の外国人のための医療通訳、大阪府における病院内手話通訳の取り組み、およびろう薬剤師の視点からみた手話医療通訳の必要性をお話ししていただき、"医療知識が必要な事例"と"将来展望と課題解決"を検討・提言したいと思います。

【日時】 2018年9月17日(月・祝)10:15〜17:30(受付開始:9:45〜)
【申込期限】 2018年07月21日(土)
【申し込み先】






【会場】 川崎市国際交流センター(211-0033 神奈川県 川崎市中原区木月祗園町2番2号)

【交通機関】 東急東横線・東急目黒線「元住吉駅」下車徒歩 10 分〜12 分

【2次募集参加費】
参加費:会員1,000円 一般1,500円(一次募集より1,000円引き)
※事前申込・当日支払制
※当日受付(締切日以降の申込)は各500円増
※当日受付にて参加費の支払いをお願いします。
※会員の範囲はIGB と川ろう協(賛助会員含む)になり、神奈川県聴覚障害者連盟は対象外となります
※問い合せの前に以下のFAQをご確認ください
http://www.infogapbuster.org/?page_id=2197

【2次募集申込受付スケジュール】
8月6日(月)〜9月8日(土):申込受付
※当日受付にて参加費の支払いをお願いします。

【対象】ろう者、手話通訳者など医療通訳に関心のある方

【主催】NPO法人インフォメーションギャップバスター(IGB)

【共催】NPO法人川崎市ろう者協会(川ろう協)

【内容】
▼ 講演1 10:25〜11:25(60分)
外国語医療通訳 −神奈川県での取り組みをもとに−
岩元陽子氏(英語通訳者、通訳コーディネーター)
NPO法人多言語社会リソースかながわ(MICかながわ)副理事長
1995年に横浜市金沢区で外国人支援・交流ボランティア団体立ち上げる
2002年よりMICかながわで英語通訳と通訳コーディネーターに携わる

▼ 講演2 11:50〜12:50(60分)
病院内手話通訳 −大阪での取り組みをもとに−
上妻佳美氏(手話通訳士)
地方独立行政法人大阪府立病院機構 大阪精神医療センター専任手話通訳者

▼ お昼休憩 13:05〜14:30

▼ 講演3 14:30〜15:30(60分)
手話医療通訳に必要なこと −ろう薬剤師の視点から−
柴田昌彦氏(ろう者、薬剤師)
地方独立行政法人大阪府立病院機構 大阪急性期・総合医療センター薬局勤務
デフファミリー出身でろう者の受療権向上を目指して多方面において活動を行っている

パネルディスカッション 15:55〜17:25(90分)
事例検討会(医療知識が必要な事例)
司 会 :杉原大介氏(ろう者、NPO法人川崎市ろう者協会手話対策部長)
パネラー:岩元陽子氏(英語通訳者、通訳コーディネーター)
上妻佳美氏(手話通訳士)
柴田昌彦氏(ろう者、薬剤師)
川上恵氏(ろう通訳士)
沖縄県出身
日本財団聴覚障害者海外奨学金事業の第4期奨学生として渡米
ギャロデット大学大学院通訳学部修士課程修了
全米手話通訳者登録協会(RID)認定ろう通訳士資格を習得
現在、沖縄聴覚障害者情報センターに務めるかたわら、
国内外の手話通訳分野で活躍中
その他1名調整中

【団体について】
特定非営利活動法人インフォメーションギャップバスター(以下、IGB)は、情報バリアフリー推進のために社会問題の解決をはかる団体です。
2014年4月に開催した定例会「専門通訳の課題を知ろう!」において、NPO法人多言語社会リソースかながわ(MICかながわ)の副理事長 岩元 陽子 氏に「医療通訳の現状と課題」、および 高山 亨太 氏に「医療分野における手話通訳の課題」を講演して頂きました。
※詳細は参考資料参照

2017年11月に開催した定例会「手話による医療通訳の必要性について −病院内手話通訳活動報告および通訳事例検討会−」において、筑波技術大学の教授 大杉 豊 氏に「入院治療におけるコミュニケーション」、北里大学病院の看護師 木立 玲子 氏に「大学病院での院内手話通訳活動の現況報告と課題」、医療通訳士協議会(IMIA)の理事 寺嶋 幸司 氏に「医療における通訳 〜手話を言語と言うのなら〜」を講演して頂きました。また、その講演者3名に加えて、聴覚障害者医療サポート協会の代表平野浩二氏、大阪急性期・総合医療センター薬剤部の 柴田 昌彦 氏をパネリストに加えたパネルディスカッション(通訳事例検討会)を実施しました。この企画は募集を開始してから1週間で申し込みが満員となり、参加者は100名(講師、通訳者、スタッフは除く)でした。また、この企画の様子が11月6日(月)にNHK手話ニュース(8:45〜9:00)にてに取り上げられました。
※詳細は参考資料参照

共催のNPO法人川崎市ろう者協会(以下、川ろう協)は、神奈川県川崎市内の病院への手話通訳者設置に向けた運動を進めております。それに伴い、医療通訳企画を設けるなどの活動もしています。

【参考資料】
・医療通訳育成カリキュラム(厚生労働省):http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000056944.html
・聴障・医ネット:http://deaf-med-net.news.coocan.jp/
・NPO法人多言語社会リソースかながわ(MICかながわ):http://mickanagawa.web.fc2.com/
・NPO法人多言語社会リソースかながわ(MICかながわ)特集:http://www.nhk.or.jp/hearttv-blog/choryu/282102.html
・IGB定例会「専門通訳の課題を知ろう!」
案内文:http://www.infogapbuster.org/?p=700
詳細版報告(スライド資料あり):http://www.infogapbuster.org/?p=758
・IGB定例会「手話による医療通訳 ―病院内手話通訳活動報告および通訳事例検討会―」
案内文:http://www.infogapbuster.org/?p=1916
詳細版報告(スライド資料あり):http://www.infogapbuster.org/?p=2013続きを読む・・・
posted by 伊藤芳浩 at 14:15| Comment(0) | TrackBack(0) | イベント情報

2018年05月12日

人気講師 垣内俊哉氏による「バリアバリューから学ぶホスピタリティセミナー」開催

熱した平昌五輪が終わり、2年後にはいよいよ東京五輪。今度は日本が世界中から注目され、ますます多くの人々との交流が増えてきます。そこで見直されているのが【コミュニケーション】の大切さ。本セミナーでは「ガイアの夜明け」(テレビ東京)の「『不自由』が価値を生む! “車イス社長”の挑戦」で反響を呼んだミライロ垣内社長をお招きし、障害を価値と捉えるバリアバリューの視点から、コミュニケーションにおけるホスピタリティについて話していただきます。 また、電話応対における好事例として、電話でのスムーズなコミュニケーションを支援する【電話リレーサービス】などについても話していただきます。
【開催概要】
日時:6/13(水) 15:00-17:30 (14:30開場)
場所:きゅりあん(品川区立総合区民会館)小ホール(東京都品川区東大井5-18-1)
対象:ホスピタリティ関連企業の担当者、関心のある方など
アクセス:JR京浜東北線/東急大井町線/りんかい線/大井町駅 徒歩約1分
参加費:3,000円(事前申込:2,500円)
定員:200名
申込先:https://infogapbuster.smktg.jp/public/seminar/view/7

【タイムテーブル】
15:00-15:15 主催者挨拶(特定非営利活動法人インフォメーションギャップバスター )
15:15-16:15 特別講演 「バリアバリュー 〜電話応対に必要なホスピタリティとは〜 」ミライロ社長 垣内俊哉氏
16:15-16:30 日本財団 電話リレーサービス 紹介 (電話リレーサービスモデルプロジェクト担当)
16:30-17:00 電話応対事例紹介 損害保険ジャパン日本興亜株式会社 お客さま事故サポート部、他一社(交渉中)

【講師プロフィール】
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垣内 俊哉 氏:
株式会社ミライ口 代表取締役社長、一般社団法人日本ユニバーサルマナー協会 代表理事、日本財団パラリンピックサポートセンター 顧問

 1989 年に愛知県で生まれ、岐阜で育つ。生まれつき骨が脆く折れやすいという魔法にかけられ車椅子で生活を送る。学生時代から自身の経験に基づくビジネスプランを多数考案し、国内で13 の賞を獲得するなど高い評価を受ける。大学在学中、障害を価値と考える「バリアバリュー」を理念に掲げ、株式会社ミライ口を設立。現在は、「誰もが使いやすいユニバーサルデザイン」を提案するコンサルタントとして、設計監修・製品開発・教育研修などを幅広く手掛け、年間講演数は100 件を越える。当事者視点による的確かつ経済効果の高いユニバーサルデザイン化の実践が支持を受け、コメンテーターやアドバイザーとしても出演・登壇を行う。2015 年より日本財団パラリンピックサポートセンター顧問に就任。

【主催団体紹介:特定非営利活動法人インフォメーションギャップバスター】

 2011年8月にコミュニケーションバリアフリー推進を目的として設立。【誰もが情報が得られる豊かな社会を創ろう」をモットーに様々な分野で活動中。最近は日本での電話リレーサービスの公共サービス化のための署名を総務省へ提出するなど、コミュニケーションバリアフリーに尽力。

posted by 伊藤芳浩 at 20:49| Comment(0) | TrackBack(0) | イベント情報

2017年08月27日

電話のバリアフリー化推進を!

日本では100人に一人は電話が使えなくて困っていることはご存知ですか?

耳が不自由な人、言葉が不自由な人など、さまざまな障害を持っている方を含めると、おおよそ1%の方が電話が使えなくて、緊急事態の時に電話が使えなくて困っていることがいくつかあります。

例えば、夜中に家族が急病になって救急車を呼びたい時など、現在は諦めざるを得ない状況です。
実際に、父親や夫を亡くしてしまったケースもあります。

また、カードを紛失してしまったものの、本人認証のため、本人からの電話が必要なケースも多々あって、不便を強いられている場面もいくつかあります。

こういったケースをなくすために、電話リレーサービスというのがあります。
電話リレーサービスとは、オペレーターが使用者に代わって電話を代行するサービスです。
使用者とオペレーターとの間では、手話と文字でやりとりをし、かける先とは音声でやりとりをする形で、リアルタイムでコミュニケーションをサポートします。

世界では20ヶ国以上の国で、公的サービスとして、また、24時間365日サービス対応しています。しかし、今の日本では、公的なサービスとして、法律や制度の整備がなされておらず、民間のサービスのみ存在している状態で、一部のユーザーのみ、また、サービス時間も半日しか提供されておりません。また、電話番号を持たない状態のため、折り返し電話を受けることができません。また、電話番号による本人認証を受けることができません。また、消防署、警察署、海上保安庁などの連携や対応方法などが未整備の状態のため、現状では、緊急電話をかけることができない状態です。

これを解決するためには、日本でも一刻も早く電話リレーサービスの公的サービス化/24時間365日サービス対応化が必要です。

このためNPO法人インフォメーションギャップバスターでは、総務省に対して、7/12に8,096名の署名と共に陳情を提出いたしました。

【ご支援感謝】7/12に金子めぐみ総務大臣政務官に【電話リレーサービス24時間365日対応/公的サービス化】要望の署名提出しました!

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なお、限定的ですが、以下のようなサービスによって、少しでも不便さを無くそうという取り組みがあります。

◆NET119/WEB119
事前登録制で、電話以外の手段、例えば、FAX、メール、スマホアプリなどによって、消防署に直接連絡する仕組みで、一部の自治体にて実施しているサービスです。
しかし、全国の自治体で使える状態ではないことと、事前登録が必要なので、登録をしないと使えないことなどの課題があります。

◆遠隔通訳
一部の会社では、耳の不自由な人専用の窓口を設けて、サービス提供会社の手話通訳/文字通訳を行うオペレーターが間に入って通訳をするサービス。JCB、楽天カード、三井住友カードなどで導入。
直接電話をかける形態ではないため、電話リレーサービスとは異なるサービス。

それぞれの取り組みは自体は不便さを無くすという意味では、非常に大切なものです。
しかし、導入していない会社が多い、認知度が低く活用されていないなどの課題もあります。
また、知っている人や事前に登録した人しか使えないという課題があります。

NPO法人インフォメーションギャップバスターは、本来は重要なインフラ(通信網)である電話自体にバリアがあるが故に生じている不便さなので、電話自体のバリアを無くすのが極めて大切だと考えています。

しかしながら、「電話リレーサービス24時間365日対応/公的サービス化」の実現のためには、法律や体制の整備が必要であり、時間がかかることが想定されます。

それまでのサポート手段として、「NET119/WEB119」や「遠隔通訳」のより良い活用方法についても検討していく必要があると考えています。
posted by 伊藤芳浩 at 22:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 提言

日本財団CANPAN・NPOフォーラムに参加して

日本財団CANPAN・NPOフォーラム 〜対談の森の中で、組織運営の秘密を採集する〜

に参加してきました。当日の様子をレポートいたします。


日時:2017年8月15日(水) 14:00〜18:30

場所:日本財団ビル2階大会議室


NPOの運営には、収入や運営する人材の確保、行政との連携など様々な課題がある。

このフォーラムでは、NPOが直面する課題に対し、どの様に運営していくか3つのテーマに絞って、パネルディスカッションが行われた。


【NPOにとってコミュニティとは?】

 このセッションは五井渕 利明さん(NPO法人CRファクトリー)、富永 一夫さん(NPO法人フュージョン長池)がパネラーとなり、かなり熱いセッションとなった。

 富永さんは多摩のマンションに引っ越しされた時に、故郷の様な温かさ人間の優しさが感じられないと思った事から、コミュニティを立ち上げられたという事でした。この経緯もあり、コミュニティとは「共通の目的を持った温かい共同体」と定義されているが、実はこの温かいというのがパネラーの言葉から重要であることが再認識させられた。

温かいコミュニティを作る為には、下記の様なポイントがあるという。


 ・きっちりやり過ぎない事(きっちりやる所は必要最小限にして、緩い所が必要です)

 ・個人の関わり、才能を信じる事

 ・初めて参加された方を主体的に話す、活動する事(参加された方は気遣われると温かさを感じる)


NPO活動では比較的きっちりと進める団体が多い傾向があるため、改めて温かいという団体になっているかを振り返り、そして次世代の人が育ちやすい環境になっているか、我々は検証してみる必要があると強く感じた。


【NPOにとって編集とは?】

このセッションでは松原 朋子さん(設樂剛事務所)がパネラーとなり、聞き手である山田 泰久さん(CANPAN)の鋭いヒアリングで、議論が深まっていく様子が印象的でした。

松原さんの本業は経営者にマーケティング、ビジネスの考え方をレクチャーしていく事で、NPOに対する切り口もそれを匂わせる印象でした。その中で特に印象に残っているのは、私たちが行っているNPOの活動を色んな視点で見ることが大事で、その視点を持つことでNPO活動に共感する人が増えるという事だった。

例えば、LGBTに対する見方を日本という範囲で見るのではなく、イギリス、アメリカなど他の国から見た視点を持って発信すると、他の国の方からも共感できる。

また物語(narrative)という言葉もあった。これは説明すると長くなるが簡単に言うと、NPOの活動を物語に置き換えて活動していくという考えだ。例えば、物語は主人公が存在するが、NPO活動の主人公って誰になるのか?(活動する人が主人公になっていないか?)誰が主人公になっているかで、伝え方も変わってくる。

当然ながらNPO組織にも物語が有るように個人にも物語がある。NPO組織と個人の物語がかけ離れていくと、人が離れていくという話も考えさせられた。

冒頭のテーマの「編集」という言葉だが、一般的に雑誌等の編集を思い浮かべる人が多いと思われる。しかし、ここでの編集は広義ではNPOに関わる情報、人、組織等、活動に対する編集を意味する。NPOによる編集とは何か?それは人を巻き込むのではなく、一緒になってつくっていく事である、という言葉で締められていた。


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【NPOにとってお金とは?】

 最後のセッション(実は夜の部にもう1つセッションがあったが、今回は不参加)は、宮本 聡さん(営業コンサルタント/設定ファンドレイザー)、馬越 裕子さん(コモンズ投信)によるNPO活動に対するお金のお話であった。

 そもそも日本人がお金に対する意識ってどうなっているのか?このセッションでは、1万円を持った場合、「使う」、「貯める」、「増やす」、「寄付する」にどの様に使用するかを会場の参加者にヒアリングされたが、投資、寄付に対する割合は少ないという結果が出ていた。

 日本人は子供の頃から、お金の使い方について教育されてない為、ほとんどの人が自分に使う、貯蓄に回すという傾向がある。しかし、海外では投資、寄付という使い方を教育しているので、日本と違って社会にバランスよく使われている事がわかった。つまり、日本ではNPOに寄付という形でお金が入りにくくなっている現状をまず認識する必要がある。

 ではお金の本来の使い方はどの様なものになるのか?パネラーは今あるサービスを将来も持続する為に使うのが本来の使い方であるべきと伝えていた。

 かといえ、日本人の意識をすぐに変えていくのは容易ではない。NPOが寄付と言う形でお金を集める為には、一般人の意識に勝つ、強いメッセージを発信する必要があるという事だ。

 コモンズ投信では10/7に第9回コモンズ社会起業家フォーラムと称して、NPO等の活動に対して、社会投資家に対する橋渡しのイベントを実施している。NPOはこの様な機会を積極的に活用していくべきだろう。


【私が参加しているNPO団体について】

現状を振り返ってみると、会員が定例やイベントに対する参加率が低い状況であり、今回のセミナーで語られた言葉で置き換えると、正に団体と会員の物語にズレが出ている状況ではないかと推察できる。

この為に、会員が本来どういう物語を持っているか十分に会員と会話し、その物語の達成に期待を持てる団体にしていく事を優先してやっていく必要があると感じた。団体が持つ大きな物語と個人の物語を完全にマッチさせる必要はないが、少なくともこのままズレが大きくなるような状況にならない様に調整していくべきだと認識している。


(報告者:吉岡 弘貴)


posted by 伊藤芳浩 at 15:19| Comment(0) | TrackBack(0) | レポート