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ハガネの女 [2010年04月17日(Sat)]
 原作はコミックらしいが、「ハガネの女」というTVドラマが製作される予定だ。基本的に漫画は読まないので中身は分からないが、ネット情報によると学校の教育現場を扱った内容とのことだ。しかも、3B金八先生やごくせんのような熱血教育ドラマではなくて、モンスターペアレンツやモンスターチルドレンなどの問題を扱ったドラマだという。吉瀬美智子が主人公の先生役を演じるというニュースが流れた。そんなモンスターたちと向かい合い、悩みながらも自己成長する物語らしい。どんなドラマになるか、今から楽しみだ。

 学校現場では今、モンスターペアレンツ・チルドレンと呼ばれる人々に振り回されている。毎日のようにモンスタークレーマーからの電話や訪問があり、身も心もズタズタにされている先生や管理者が多い。また、一部の児童の言動により学級崩壊を起こしてしまい、なす術を持たずに勤務を放棄してしまう教師が多いと聞く。心の病気を発症する先生が多くなっている要因のひとつにも、なっていると言われている。なにしろ、滅茶苦茶な要求をする保護者が多いし、ちゃんとしつけがされていないばかりでなく、悪賢くて陰で悪さを働く児童が増えているという。親子共に常識が通じないのだから始末に負えないことだろう。

 ただし、子どもたちと親だけを責める訳にもいかないであろう。人間関係能力が極端に低下している教師が増えたという事情も斟酌される必要がある。少し前の時代なら、先生に逆らうような子どもたちや保護者も稀な存在だったから、たいして問題になることもなかった。しかし、先生という存在が絶対的な優位性を持たなくなった現代は、少しでも気に入らないことがあると、苦情をぶつける対象になってしまうという不幸な時代になったのである。これは、先生たちにとっても子どもや親たちにとっても不幸なことである。なにしろ、まともな児童が虐められたりまともな授業を受けられなくなったりするのだから、由々しき大問題なのである。

 何故、こんなにも自己中心的なモンスター馬鹿親子が大量に生み出されたのであろうか。そして、教育者養成機関は、問題解決能力のない管理者や教諭を作り出してしまったのであろうか。おそらく、いろいろな原因はあったとしても、基本的には自然がなく地域コミュニティの貧弱な都会で教育され育ってしまったからではないだろうか。昔は、田舎で育った精神的にタフで人間関係能力の高い地方育ちの優秀な教育者が、都会で活躍した。警視庁で活躍する優秀な人だって、昔は殆どが地方出身者だった。そして、多くの企業で活躍したのも、昔は地方出身者であった。つまり、常識が豊かであり、他者への思いやりがあり、人間関係能力の高い人々は、殆どが田舎で教育を受けた人だったのである。

 それが、都会に出て結婚して都会で育てた子どもたちが、今モンスターペアレンツになり、またその子どもたちがモンスターチルドレンになっているように思える。子育てを都会でするようになったとしても、親がしっかりしているので、二代目まではなんとかまともな人間として教育できる。しかし、都会に移り住んで三代目・四代目になると、自己中心的で他者への思いやりを持たない人格を持つことが多い。都会は地域コミュニティが崩壊しているので、お互いに支えるという機会がないから、身勝手で自分さえ良ければいいという考えになりやすい。自然が豊かな所で育てられると、人間の力でどうしようもない偉大な存在を実感し、謙虚な気持ちを持つが、自然がない所で育つと人間が横柄になる。

 日本の教育制度を再生しようとするならば、やはり子育てを都会ではなくて田舎でするような風潮にしなければならないと思う。まともな若者に育てるなら、田舎で育てるべきである。日本の再生のためには、自分だけのためでなく、世の為人の為に誠心誠意働けるような若者を育てなくてはならない。そういう立派な若者を育てる風土が、都会にはもうないのだ。間違いなく、まだ田舎には残っているのである。是非、子どもたちを田舎で育てようとする若い親たちが増えることを期待したい。「ハガネの女」のようなTVドラマが注目されるような日本であってはならないのだ。
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