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復興は自らの力で [2012年04月04日(Wed)]
 「もう、東電の補償なんか当てにしないことにしました。いつまでも、他人の力を頼っていたのでは、本当の復興なんて出来ないですから」こんな言葉が、ある会社の幹部から発せられたのには、とても驚いた。その会社は、会津の有名な味噌の醸造会社であり、昨年の原発事故の後は、風評被害に苦しんだという。売り上げは半分近くに落ち込んだ時期もあったという。会津は放射線量が比較的少ないが、それでも福島県として扱われる。ましてや、食品衛生法上の問題で原産地を福島県と表示しなければならない。風評被害をまともに受けた形である。

 この会社の味噌や加工食品は、首都圏の有名デパートやスーパーで販売されている。だから、当時は福島県産というだけで、手にされなかったという。誤解も甚だしいが、公的検査機関で検査して放射線はまったく検知されていないのに、売れなかったというのだ。最初は、電力会社や行政、そして政治家を恨んだりもした。しかし、恨んでいたり悔やんでいたりしても、状況は変わらないので、どうすれば安全・安心を理解してもらえるか、様々な工夫して売り込みに成功したという。その努力が実って売り上げが見事に回復したというのだ。

 一方で東電の補償金を当てにして、今でも仕事をせずに無為な日々を送っている人もいる。何故なら、仕事をするとその収入の分が補償金から削られるし、雇用保険の受給も止められるからだという。仕事をしないでいたほうが、仕事をするよりも収入が多いから、働かないほうが得らしい。毎日、昼間はパチンコ屋に行って、夜は赤提灯やスナックに入り浸りだという。確かに、損か得かで考えたら仕事をしないほうがいい。しかし、人間として、そんな生き方が望ましいのだろうか。これでは、いつまでも人間としての復興は程遠いのではないかと思う。

 人間が自立する為には、誰かや何かの支援・援助を当てにしていたら実現しない。復興だって、その通りだ。勿論、最低限のインフラ整備などは必要だが、補助や支援を当てにしていたら、いつまで経っても本当の復興は出来ないように思う。自らの智慧と努力によって自らの復興をしなければならないのではないだろうか。いつまでも、誰かを憎んだり恨んだり、天災を悔やんだりしていても、自らの真の復興は実現しないと心得るべきだろう。復興は自らの力で成し遂げたいものである。
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