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ボラカフェサロンに参加して [2011年04月08日(Fri)]
☆昨年11月、ボランティアズカフェから、傾聴に関心を持つ人が多く、また、どこの施設でも認知症の人が増えているので「傾聴ボランティア講座」の講師を引き受けてほしいと依頼があった。

☆講師という役柄は荷が重いが、一人が講演するのではなく、活動に即した事例を話し、「認知症の方の傾聴ボランティアグループ」にも興味、関心を持ってもらえるような「集まり」でよいなら、よい機会と考え、引き受けることにした。

☆ボランティアズカフェが、講座のチラシを作成
☆ホワイエ側としての資料を用意する。
・NHKフォーラム ドットコムの10分DVD 
・稲毛ホワイエってどんなとこ カテゴリーアーカイブズ参照
・稲毛ホワイエ 23 年の歩み  カテゴリーアーカイブズ参照
・ボランティアの思い                   
 「行過ぎない・邪魔しない・無理しない・自分も楽しい」
・話のきっかけをつくるキーワード            
・認知症の進行程度と症状についての図

第28回 ボラカフェサロン  報告
 
  
テーマ  傾聴ボランティアってなに?



2011年 2月24日(木)  PM1:30〜4:00    
於 千葉市ボランティアズカフェ

ホワイエからの出席  黒畑・梅澤・若林
カフェ参加者 17名 (定員15名)内 男性4名

○一同自己紹介 ホワイエ側3人がそれぞれ自己紹介
参加者からも自己紹介していただく (参加理由・居住地域)
大方の人が認知症の傾聴ボランティアに対する関心を持って参加していることが分かり、話の進め方のメドがついた。

★  黒畑 担当
○認知症の方には、普通の話のやり取りがスムーズに出来なくなったお年よりも多い。会話ができなくなってきていても、スキンシップや相槌を打つことなどで、心が通う、これも傾聴だと思っている。

○ホワイエの今日までの歩みとして、まずNHK認知症フォーラムのDVD (心の声に耳を傾ける〜)を見てもらう。動画サイト 資料稲毛ホワイエってどんなとこ?

○現在の活動状況の説明
・訪問施設・ 9箇所 特養・グループホーム・デイサービス
・登録ボランティア人数は20名弱
・毎月定例会・ミーティング・勉強会を必ず開き、稲毛ホワイエのグループとしての傾聴を確認しながら、話し合いを進めている。
・活動日は各自、都合の良い日を自分で決め、比較的自宅近くの通いやすい施設を訪問。
・現場活動は、施設訪問ただ毎週1回、月・2・3回、あるいは一日など、時間施設側の状況にあわせ、各自のやり方で、無理なく、長く続けられるようしている。
・事前に訪問予定日を施設に伝え、守るようにしている。
・身体介護に当たるような行動をしない、という事前の話し合いによる、施設との共通の認識を前提にして、認知症の方の傾聴ボランティアをしている。

○認知症の理解
・「認知症の進み具合、症状」は一人ひとり異なり、残念ながら良くならないこと。
・認知症が進むと、家族は出来なくなったことを数えがちだが、まだできることを見つけて対応する。
・介護者の気持ちを認知症の方はすぐ感じ取るので、穏やかな対応をすることで、介護者もまた、楽になる。 

★  若林 担当  『ボランティアの思い』 前もって資料配布
行き過ぎない(やり過ぎない)・(施設職員の)邪魔をしない・無理しない・自分も楽しい・
こんなことを忘れないように、傾聴ボランティアとして、施設を訪問している。認知症の方とのやり取りを具体的な例として話す。

・施設訪問活動はボランティアにより、回数は異なる。だが多くなくても、続けて通うことを大切にしてきた。立ち上げて5年、継続を心がけてきたことで、受け入れ施設とボランティアの信頼関係もそれぞれに深まってきたことを最近は強く実感 している。

・無理をして頑張りすぎると、辛くなり、長続きせず、受け入れ施設との信頼関係を築くことが容易でなくなる。活動ペースはゆっくりと、気楽に、楽しくと考えている。

・傾聴ボランティアの立場を超えた、介護スタッフがすべき業務に手を出さない、職員の邪魔にならないように、周囲に配慮する、など常に忘れないようにしている。
・認知症の方との会話が、ピンポンのように弾むことは、なかなか難しい。相手をまるごと受け入れようという気持ちで、そばに寄り添っているだけでも、その人が穏やかな顔を見せてくれる。

・症状が進んだ方は、話しかけても返事はスムーズに返って来ない。自分の年齢や住んでいる場所など、様々な認識が現実からはるかにかけ離れていることは、よくあるが、その人にとっては、それが真実なので、それをそのまま受け入れ、例えば「そうなんだ。今彼女はまだ若いお母さんの時間を過ごしているのだ」と理解する。

・無理やり会話にもちこむ、続けることにこだわらず、おしゃべりのない時間ではあっても、肩を寄せ合い、心の耳で傾聴をしていると、それなりに相手の心が見えてくるように思う。

・施設に行き、私たちが顔を見せると、嬉しそうに手を握ってくれる、帰るときは名残惜しそうに手を離さない。そんな時は続けてきて良かったと嬉しくなる。

・忙しく働く施設の職員の方たちは、利用者一人ひとりに話しかける時間がなかなか作れない。その中で私たちホワイエボランティアの活動が少しでもお役に立てるであろうと続けて来た。


★  梅澤  担当  コミュニケーションのとり方
話のきっかけを作るキーワード

挨拶・自己紹介
き  気候・(天気)     当日の様子 
ど  道楽・(趣味)     好きなこと
に  ニュース 新聞    一番の話題
た  旅・旅行       温泉
て  テレビ        画面の説明・地デジ
か  家庭         家族のことなど
け  健康         体の調子
せ  性格         子供の頃の様子
し  仕事         職業
衣  衣類         着ているもの・好きな色
食  食べ物        好き・嫌い・季節の果物など
住  住居         生まれた場所(故郷)
 
このキーワードを使うと話のきっかけを作りやすくなる。具体的な例をあげて説明した。
答えにつまったときは臨機応変に話題を変えたりすることも大事。
10分の休憩

★参加者の意見 感想など
・身内、または身近に認知症の方がいる。
・民生委員の立場で認知症の勉強をしたい。
・傾聴ボランティアの講習を受けたが、実際に話し方が分からない。
・特に発語困難の人との場合。 (男性)
・男性の活動場所はあるか。
・このボランティアをするのには、(性格的な)向き不向きがあると思うがどうだろうか?
・今日ここにいる3人はぴったり合っているように思う。
・ボランティアの年齢は?→60代、70代、83歳が最高齢
・継続年数の平均は?→登録者20名弱のうち、3年目が2名,2年目が1名 1年目が2名。残りは立ち上げ時から。

・なぜそんなに長く続けられるのか?
・ボランティア活動をしたら何かいいことがあるので続けているのか?
・辛いプライベートな話を聞いた後、気持ちを引きずらないのか? 切り替える方法はあるか? →施設の玄関を出たら、今晩の献立を考えることにしている。

・現在問題になっていて、社会的援助が必要と思われる個人宅(特に独居老人)を訪問しないのはなぜか?(男性)→稲毛ホワイエの歩みにあるように、事業所運営の経験を生かし、介護保険下の施設で、そこでの介護の一環として活動することを会則で決めている。

・大学の先生など偉い人の話とちょっと違って、体験している人の話なのでまあ良かった。
・初めに受け入れ施設を選んだ後、その施設にどのようにして受け入れてもらえたのか?
・10回のボランティア研修の後は一人で施設に行くのか、又行ってもいいのか?→目安として可能と考えているが、複数を望む場合は、そのようなスタイルをとる。

・話のキーワードは、参考になりよかった。
・同じ服装、髪型などの心配りが参考になった。

・若くても大丈夫か?
・チラシに書いてあった、楽しいこと、うれしいことはどんなことか?
・ボランティアが相手の方に共感することがあれば、それはどのような時か?       
・楽しいこと、失敗したことはあるか?
・ボランティアが帰った後の、利用者の様子を施設側に聞いたことがあるのか?

★千葉市ボランティアズカフェ
第28@回ボラカフェサロン
「傾聴ボランティアってなに?」実施報告書より転載

アンケートより 
感想
・良かった・ためになった:11名
・まあ良かった・まあためになった:5名
・話のきっかけを作るキーワードがとても参考になった
・本を読んだりしていたが、実体験に即した話しが聞けて良かった
・傾聴ボランティアとして経験豊富な方々の実体験の話が中心でよかった
・稲毛ホワイエさんを知ることができてよかった
・予想していたより深い話しが聞けて参考になりました
・傾聴について何も知識がなかったため「イロハ」からわかってよかった
・傾聴というのが少し分かったような気がします。が、大変だなという感じがします・
・お話しをしてくださる方の雰囲気がとてもよく、その方たちに傾聴していただける方々は幸せなのではないでしょうか。

・ボランティアといえども人を相手にする責任を考えると踏み出すことができないでいます。
・時間が長かったのでレジュメがあるとよりよかったと思います

・回を重ねて勉強してもなかなか傾聴ボランティアをデビュー出来ず迷っていましたが経験談をお伺いして勇気を持ってと思いました
・続けて傾聴してみたいと思います。
・ホワイエさんの研修に参加させていただきたいと思いました
・認知症の方の対応について無理をしないことが分かった

・参加者の皆さんが自分を高めるためにボランティアしようとされているように感じた。しかしホワイエの皆さんはたんたんとボランティアされている、このギャップが必要だ。
・傾聴の実際がもっと知りたかった

スタッフの感想・反省等

・DVDの内容がどのような活動をしているのか解りやすくて良かった
・施設職員はとても忙しくひとりひとりに話しかけることができない中での、ボランティアさんの傾聴や遊びなどにより利用者はもちろん、施設自体が明るくなる事、そして若い職員にとって経験を積んだボランティアさんの認知症の方への接しかたなどが学びのひとつになっている事を知りました。

・「認知症の人がすぐ解るように施設に訪問する時はいつも同じ施設、同じ髪型で行くのよ」という心遣い、「認知症の方にとって自分たちの存在がどれ程のものなのか解らないが、それでも長く続けてこられたのは、ぎゅーと手を握ってくれる人や手を振ってくれる人がいるから。そして一緒に続けてきた仲間がいたからだ」と話してくださったことが印象的でした。

・参加された方からの多くの質問があり、関心の高さを感じると共に実際に傾聴をしている経験によって更にスキルを高めたいと思う方々の意欲を感じました。
・傾聴講座に参加された方々が実際にボランティアとして活動できるように施設での体験に繋げていくためのフォローが必要。