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ハスの立ち葉が伸びてきました [2016年05月31日(Tue)]
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 蓮池では昨年より防水シートからの漏れが目立つようになり、水を引けたのは溝さらえの終わった今月中旬で、その後も矢問川ゲートの故障などもあり水管理が十分に行えない日もありましたが、ようやく立ち葉が伸びてきました。

 蓮池後方の花菖蒲園では色とりどりの花が見ごろを迎えています。こちらは例年よりも開花時期が早まっています。
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Posted by katakago at 11:01
梅花万葉集友の会学外講座(5/28) [2016年05月29日(Sun)]
 今回の学外講座は、奈良県立万葉文化館の見学・講師の市瀬先生による講義と明日香村散策。
 万葉文化館は飛鳥時代の総合工房(金銀・ガラス・鉄・銅・漆など)ー飛鳥池工房遺跡の中にあり、渡り廊下の下に炉跡などの遺構が復元展示されています(1枚目の写真はその説明の様子)。館内には、この遺構から出土した木簡(複製)や富本銭(最古の貨幣)などが展示されています。
 人形とジオラマや映像で万葉の世界を体感できる展示室や、『万葉集』や古代に関する古典籍からデータベースを備えた図書情報室があり、万葉の歌を題材にした日本画展示室(ここは有料)もあります。 

 万葉文化館を見学(案内は大谷 歩主任技師)
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 飛鳥池工房遺跡から出土した木簡(天皇の文字、天武天皇を指すとみられている)
他には大伯皇子と書かれた木簡も出土
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 館内展示パネルより 万葉びとの筆跡(写真は家持、虫麻呂)
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 鼉太鼓(だだいこ) 雅楽の器楽合奏に舞を取り入れた「舞楽」に用いられる大型の太鼓
展示品は昭和51年複製のもので、春日若宮おん祭りで御旅所(おたびしょ)で使用される(現在春日大社が式年造替のため万葉文化館で保管展示されている)
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 明日香村飛鳥222道路沿いの万葉歌碑の前で市瀬先生の解説
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 歌碑の拡大(揮毫は犬養先生)
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【歌】 今日可聞 明日香河乃 夕不離 川津鳴瀬之 清有良武 (B-356 上古麻呂)
【読み下し文】 今日もかも 明日香の川の 夕去らず かはづ鳴く瀬の さやけくあるらむ
【口語訳】 今日もまた 明日香の川では 宵ごとに 蛙(かわず)の鳴く瀬が すがすがしいことだろう


Posted by katakago at 20:43
花菖蒲が咲き始めました [2016年05月23日(Mon)]
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 花菖蒲は万葉植物ではありませんが、蓮池の隣に栽培しています。水路に水が引かれ畝間に水を取り入れていましたが、鳥取から帰ってみると、花が咲き始めていました。これから来月中頃まで花を楽しめそうです。
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Posted by katakago at 07:58
鳥取の万葉歌碑 [2016年05月22日(Sun)]
 せっかく鳥取まで来たので、因幡万葉歴史館や万葉歌碑・国庁跡・国分寺跡などを巡ってきました。
 鳥取市国府町庁195付近の万葉歌碑(大正11年建立) 
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 天平宝字三年(759)正月一日に、大伴家持(当時42歳)が因幡の国守として、国庁で国や郡の役人たちを饗応した宴のおりに詠んだ歌 ー『万葉集』最後の歌
 この饗宴は、規定による公的な行事で、儀制令に「凡そ元日には、国司皆僚属郡司等を率(ひき)ゐて、庁に向ひて朝拝せよ。訖(をは)りなば長官、賀を受けよ。宴設くることは聴(ゆる)せ」とある(岩波文庫『万葉集』より)。
【歌】 新 年乃始乃 波都波流能 家布敷流由伎能 伊夜之家餘其騰 (S‐4516)
【読み下し文】 新しき 年の初めの 初春の 今日降る雪の いやしけ吉事 
【口語訳】 新しい 年の初めの 正月の 今日降る雪のように もっと積もれ良い事
 この日は19年に一度の歳旦立春にあたり、正月の大雪は豊年の瑞兆とされた。
 歌碑拓本の複製(国府文化協会より購入)の写真
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 因幡万葉歴史館中庭にある同じ歌の歌碑(揮毫は犬養先生)
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 因幡万葉歴史館では自転車の無料貸し出しがあり、これを利用して国庁跡や国分寺跡も巡りました。
 因幡国庁跡(正面の山は面影山)
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 因幡国分寺跡の礎石
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Posted by katakago at 22:07
畦道で見かけたチガヤ [2016年05月18日(Wed)]
 この二日間は行事が詰まって忙しく過ごしました。地元でご不幸がありそのお通夜(昨日)と告別式のお手伝いに加わり、今日の午後には長崎から妻の知人が友人とともに見えられ、植物園を案内しました。以前からの計画がようやく実現し、楽しんでいただけたようです。

 先日(5/14)、佐保川べりでチガヤ(万葉歌では”つばな”として詠まれている)を見かけましたが、草刈り前の畔道でチガヤの穂を見かけました。
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 万葉歌の解説は、以前の記事に乗せています。
https://blog.canpan.info/inagawamanyo/archive/352

 今月初め(5/7)の萬葉学会一日旅行のおり、犬養万葉記念館でアサザの花を見かけましたが、私の処でも最初の花が咲きだしました。次の写真は自宅庭の水槽に植えているものですが、間もなく畑の池でも花が見られるものと思っています(今年は水を引く時期が遅くなったため遅れ気味)。
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Posted by katakago at 19:59
裏山に咲く花ーオトメユリ・センダン・ウツギ・テイカカズラ [2016年05月17日(Tue)]
 今日は、雨上がりのさわやかな朝を迎えました。先日の日曜日には溝さらえ(水利組合の共同作業)も終え、ようやく水路にも水が流され、蓮池にも水を張ることができました。
 裏山では、植えているユリの中では最も早く咲くオトメユリ(ヒメサユイリ)が咲き、木本類では、センダン(万葉歌では、あふち)・ウツギ(同、うのはな)・テイカカズラ(同、一説につた)が咲きはじめました。
 オトメユリ
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 センダン(楝)
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 ウツギ(卯の花)
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 テイカカズラ(一説に、つた)
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Posted by katakago at 09:49
奈良市内の万葉歌を訪ねて [2016年05月16日(Mon)]
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 先週の土曜日(5/14)は、毎日文化センターの学外講座(講師は市瀬雅之先生)でした。今回のコースは、近鉄新大宮駅 → 佐保川沿いの万葉歌碑を見学 → 聖武天皇陵・光明皇后陵 → 奈良県庁屋上(展望・昼食)→ 猿沢池・采女神社 → 元興寺極楽坊(万葉歌碑) → 元興寺塔跡(万葉歌碑)→ 近鉄奈良駅
(上の写真は、佐保川緑地公園の万葉歌碑での解説の様子)

 前半の佐保川沿いのコースは3/27に参加した全国万葉協会のお花見行事と重なるので、後半の万葉歌碑についてメモを残しておきます。
 奈良県庁屋上からの展望(左端に東大寺大仏殿、中央に若草山、その右に春日山、その手前が御蓋山、右端が高円山)
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 元興寺極楽坊本堂(国宝)の屋根瓦(飛鳥時代の瓦も残っている)
和銅三年(710)の平城遷都により、飛鳥の地にあった法興寺(飛鳥寺)が養老二年(718)に移転され元興寺となった。
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 境内にある万葉歌碑  元興寺の僧が自ら嘆いた歌(旋頭歌)
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【歌】 白玉は 人に知らえず 知らずともよし 知らずとも 我し知れらば 知らずともよし
 (E-1018)
【口語訳】 白玉は 人に知られぬ 知らなくてもよい 知られなくても わたしさえ知っていたら 知らなくてもよい 
この歌の左注には次のようにあります。「右の一首は、元興寺の僧で、独覚多識の者があった。世間に知られなかったので、人々が軽んじ侮った。そこでその僧はこの歌を作って、わが身の才の空しさを嘆いた、ということである。」

 元興寺東塔跡の万葉歌碑(大伴坂上郎女が元興寺の里を詠んだ歌)
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【歌】 故郷の 明日香はあれど あをによし 奈良の明日香を 見らくし良しも (E-992 大伴坂上郎女)
【口語訳】 故郷の 明日香の元興寺はそれなりによいが (あをによし) 奈良の明日香の新元興寺を 見るのは格別によいものだ  


関連記事(3/27開催の全国万葉協会のお花見)は、次のURLに載せています。
https://blog.canpan.info/inagawamanyo/archive/1091
Posted by katakago at 20:11
柑橘類の花が咲いています [2016年05月14日(Sat)]
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 果樹園では、サクランボ(暖地桜桃)の収穫も終わり、今、柑橘類が花を咲かせています(写真上は温州ミカン、次はその拡大)。
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 他では、ポポーの花が終わりに近づき小さな実が見られます(花が終わる頃葉っぱが出て来ます)。
写真では、中央左に小さな実、その右は遅く咲いた花、右下に葉っぱ
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Posted by katakago at 06:20
京の禅寺を訪ねて [2016年05月13日(Fri)]
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 京都では先月から、臨済禅師1150年・白隠禅師250年遠諱記念の行事として、京都国立博物館の「禅―心をかたちにー」の特別展や、禅寺の65ヶ所で一斉拝観が実施されています。
 特別展では白隠禅師関連で5/3から作品の入れ替えがあり、それを見るのと併せてこれまで訪れたことの無かった妙心寺を拝観しました(5/11)。
 妙心寺は、建武4年(1337)に花園法皇が離宮を禅寺にあらため無相大師(関山慧玄)を開山に迎えたのが始まりで、臨済宗妙心寺派の大本山(46の塔頭を持つ京都最大の禅寺)で、末寺は3400ケ寺余りに上るとのこと。自費出版本で取り上げている木田院碑のある大仙寺や智嶽玄性居士の碑のある潮音寺は、この妙心寺派のお寺にあたります。
 特別公開の三門(さんもん)桜上では、観音菩薩像を中心に十六羅漢像が安置され、天井には天女や飛龍・楽器などが極彩色で描かれた荘厳な空間を拝観出来ました。
 妙心寺法堂(はっとう)では、天井の円相内(直径12mとのこと)に描かれた狩野探幽法眼守信筆の雲龍の図を見学しました(右入り口から左回りに上を見上げて歩くと龍が舞いあがって行くように見えます)。禅宗の法堂の天井は、板が一面に張られた平たい天井で鏡天井ともいわれ、そこには必ず丸龍が描かれるならわしがあるそうです(龍は古来より仏法を守護する瑞獣とされている)。
 妙心寺法堂(はっとう)
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 先月に続き訪れた京都国立博物館では、入れ替えのあった白隠関係の展示(「富士大名行列図」(大分・自性寺蔵)や達磨像(静岡・清見寺蔵)など)を観覧できました。
Posted by katakago at 11:40
萬葉学会一日旅行ー明日香を巡る [2016年05月08日(Sun)]
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 昨日は、萬葉学会主催の一日旅行があり出かけて来ました。上の写真は、集合場所(橿原神宮前駅東口広場)で挨拶される学会代表の坂本信幸先生。その右は学会誌『萬葉』編輯委員長の上野誠先生。
 講師陣には萬葉学会編輯委員の著名な先生方が同行され、学生(東大、奈良女子大、皇学館大、関西大)の参加もあり総勢80名程でした。萬葉学会は研究者だけではなく万葉愛好家なら誰でも入会できる開かれた学会で、特に若い方の参加が期待されています(10月には奈良大学で第69回全国大会が開催予定)。

 この日のコースは、橿原神宮前駅 → 剣池 → 甘樫丘 → 雷岳 → 飛鳥寺 → 伝板蓋宮跡 → 石舞台古墳 → 酒船石 → 万葉文化館で、各場所毎に同行の講師の先生から解説して頂きました(資料も配布)。

 剣池では、垣見修司先生の解説を聴きました。剣池が詠まれた万葉歌は、
【歌】 み佩かしを 剣の池の 蓮葉に 溜まれる水の 行くへなみ 我がする時に 逢ふべしと 逢ひたる君を な寝ねそと 母聞こせども 我が心 清隅の池の 池の底 我は忘れじ 直に逢ふまでに (L-3289)
【口語訳】 (み佩かしを) 剣の池の 蓮の葉に溜まっている水玉が どこへも流れて行けないように 私がどうしていいか分からないでいる時に 逢うのが定めだと逢ったあなたなのに 一緒に寝てはいけないと お母さんはおっしゃるけれど (我が心) 清隅の池の 池の底のように清らかに澄んだ深い思いなの 決して私は忘れないわ あなたにじかに逢うまでは
 剣池は、橿原市石川町の「石川池」(孝元天皇剣池島上陵の周囲の池)で、北堤には辰巳利文揮毫の万葉歌碑があります。
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【歌】 軽の池の 浦廻行き廻る 鴨すらに 玉藻の上に ひとり寝なくに (B-390 紀皇女)
【歌】 軽の池の 岸辺を泳ぎ廻る 鴨でさえ 藻の上で ひとり寝しないのに

 甘樫丘へは、村田右富実先生の解説・小休止の後登りました。
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 甘樫丘の上では大和三山や飛鳥の地を眺望しながら上野先生の解説を聴きました。
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 犬養先生揮毫の最初の歌碑(先生の還暦記念に昭和42年に建立された)
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【歌】 婇女乃 袖吹反 明日香風 京都乎遠見 無用尓布久 (@-52 志貴皇子)
【読み下し文】 采女の 袖吹き返す 明日香風 京を遠み いたづらに吹く
【口語訳】 采女(うねめ)らの 袖を吹き返していた 明日香風は 都が遠のいたので むなしく吹いている
 歌碑の前で歌われる坂本先生と岡本三千代さん(作曲は黛敏郎、譜面は次に載せる)
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 犬養先生の還暦記念に黛敏郎により作曲された「萬葉歌碑のうた」(志貴皇子のうたによる)の譜面(黛敏郎は犬養先生の、神奈川県立横浜第一中学時代の教え子)
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 雷岳(いかずちのおか)では鉄野昌弘先生の解説を聴きました(東大教授でお話を聴くのは今回初めて)。次の写真に示した歌碑の歌は、持統天皇が雷の岡に出遊なさった時の人麻呂の作で、「大君は神にしませば」という表現は、壬申の乱以後に生まれてきた天皇神格表現。
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 明日香村雷の万葉歌碑(揮毫は犬養先生)
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【歌】 皇者 神二四座者 天雲之 雷之上尓 廬為流鴨 (B-235 柿本朝臣人麻呂)
【読み下し文】 大君は 神にしませば 天雲の 雷の上に 廬りせるかも
【口語訳】 わが大君は 神でいらっしゃるので 天雲の 雷(いかずち)の上に 仮宮を造っていらっしゃる

 飛鳥寺に到着(蘇我入鹿の首塚前)。ここでは乾 善彦先生の解説を聴きました。
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 飛鳥寺境内にある山部赤人の万葉歌碑(佐佐木信綱揮毫)
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【長歌】 みもろの 神奈備山に 五百枝さし しじに生ひたる つがの木の いや継ぎ継ぎに 玉葛 絶ゆることなく ありつつも 止まず通はむ 明日香の 古き都は 山高み 川とほしろし 春の日は 山し見が欲し 秋の夜は 川しさやけし 朝雲に 鶴は乱れ 夕霧に かはづは騒く 見るごとに 音のみし泣かゆ 古思へば (B-324)
【反歌】 明日香川 川淀去らず 立つ霧の 思ひ過ぐべき 恋にあらなくに (B-325)
【口語訳】 明日香川の 川淀を離れず 立つ霧のように すぐ消えうせるような わたしの恋ではないのだ

 伝飛鳥板蓋宮跡に到着し、ここでは村田右富実先生による解説
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 明日香村岡の万葉歌碑(揮毫は犬養先生)
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【歌】 大口能 真神之原尓 零雪者 甚莫零 家母不有国 (G-1636 舎人娘子)
【読み下し文】 大口の 真神の原に 降る雪は いたくな降りそ 家もあらなくに
【口語訳】 (大口の) 真神の原に 降る雪よ ひどくは降らないでおくれ 誰もいないのに 

  奈良県立万葉文化館に到着し、毛利正守先生(今回で編輯委員を退任される)の話
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 解散後に、岡本三千代さんが館長をされている犬養万葉記念館に立ち寄り、咲き始めたアサザの花を見て帰りました。

Posted by katakago at 14:25
エゴノキの花 [2016年05月06日(Fri)]
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 エゴノキの花が咲いています。万葉歌で”やまぢさ”、”ちさ”と詠まれている植物にエゴノキを当てる説があります(他にいわたばこ説も)。
 やまぢさが詠まれた歌を二首載せておきます(読み下し文と口語訳はいずれもエゴノキ説を採る『萬葉集全歌講義』より)。
【歌】息の緒に 思へるわれを 山ぢさの 花にか君が 移ろひぬらむ (F-1360)
『口語訳』 命をかけて愛しているわたしなのに、あのしぼみやすいちさの花のように、あなたはもう気が変わったのでしょうか
 この歌は巻七の譬喩歌(花に寄せる)に分類されており、『新編日本古典文学全集 萬葉集』では、「うつろひぬらむ」は、花が散ってしまうことと愛情が衰えてゆくこととを兼ねて用いた、と解説されています。
【歌】 山ぢさの 白露重み うらぶれて 心に深く 我が恋止まず (J-2469)
【口語訳】 山ちさがしとどにおいた白露の重さでうなだれるようにうちしおれて、心の底深く 私の恋は止むことがない
 この歌は、巻十一の寄物陳思歌(物に寄せて思ひを陳ぶる歌)に分類されています。「山ぢさの白露重み」は「うらぶれて」を起こす序(山ぢさの花に露がいっぱい置いてうなだれしおれている様子が比喩の序)となっています。
  



Posted by katakago at 14:11
芦原温泉に一泊 [2016年05月05日(Thu)]
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 福井の娘夫婦が芦原温泉に一泊予約してくれたので、孫たちとも一緒に連休の一日を過ごせました。
 大阪から福井までは特急サンダーバードを利用し、福井からあわら湯のまち駅までは各駅停車のえちぜん鉄道で沿線の風景を楽しみながら移動しました。早くも田植えが終わっている田んぼも見られました。
 経由地のJR福井駅正面には恐竜の実物大モニュメントが設置されていました。解説版によれば、写真のモニュメントは、2007年夏に福井県勝山市北谷町で発見され、2010年6月出版の論文で日本で最初に学名が付けられた竜脚類フクイティタン(Fukuititan nipponensis)だそうです(時代は白亜紀前期、全長10m)。


Posted by katakago at 18:50
モンキアゲハを見かけました [2016年05月04日(Wed)]
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 ムラサキの一株にアゲハチョウを見つけ、写真に撮ることが出来ました。図鑑で調べるとモンキアゲハであると分かりました。アゲハチョウでは、これまで、しばしば見かけるナミアゲハの他、ナガサキアゲハ・キアゲハ・カラスアゲハ・アオスジアゲハを写真に撮っていますが、今回、モンキアゲハもコレクションに追加できました。
 植物園では、草花と共に多くの昆虫も目にすることが出来ます。

 羽根を広げて地面に降りたところ
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Posted by katakago at 07:55
アーモンドの実 [2016年05月03日(Tue)]
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 連休中はカルチャーセンターの講座もお休みで、この間、農作業が捗りました。上の写真は除草を終えた第二果樹園の様子です。
 ここに植えているアーモンドの苗木が今年初めて花を咲かせ、今、実を付けています。
 アーモンドの実
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 サクランボ(暖地桜桃)も色づいてきました(防鳥ネットを設置)。
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Posted by katakago at 10:42
ムラサキが咲き始めました [2016年05月02日(Mon)]
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 ムラサキは万葉歌には17首詠まれており、これまでに次の歌々を紹介しています。
【歌】 あかねさす 紫草野行き 標野行き 野守は見ずや 君が袖振る (@-20 額田王)
【歌】 紫草の にほへる妹を 憎くあらば 人妻故に 我恋ひめやも (@-21 大海人皇子)
【歌】 託馬野に 生ふる紫草 衣に染め いまだ着ずして 色に出でにけり (B-395 笠女郎)
【歌】 紫は 灰さすものそ 海柘榴市の 八十の衢に 逢へる児や誰 (K-3101)
以上の歌の解説は、次のURLに載せています。
https://blog.canpan.info/inagawamanyo/archive/57

【歌】 韓人が 衣染むといふ 紫の 心に染めて 思ほゆるかも (C-569 麻田連陽春)
【歌】 紫の 我が下紐の 色に出でず 恋ひかも痩せむ 逢ふよしをなみ (K-2976)
以上の歌の解説は、次のURLに載せています。
https://blog.canpan.info/inagawamanyo/archive/327
 

 アマドコロも咲いています(万葉歌の”にこぐさ”に当てる説がある)。
茎は6稜で、似ているナルコユリ(茎に稜は無い)とは見分けられます。
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Posted by katakago at 14:52
いちょう祭(大阪大学) [2016年05月01日(Sun)]
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 早朝の草取りと日課の尺八練習を終えて、阪大豊中地区のいちょう祭に出かけて来ました。多くの若者でごった返している脇をすり抜けて、各部局(文・法・経)の展示コーナーのあるA棟図書館に向かいました。
 昨年末刊行の自費出版本(『木田家のルーツを尋ねるー石碑の銘文に導かれてー』)では、両替商に関する調査も行っていたので、今回展示の経済学研究科・経済学部所蔵の資料には興味がありました。一つは、大坂両替商 冨子助右衛門(米屋助右衛門)家の「勘定帳」で、嘉永二年(1849)から安政三年(1856)までの毎年の経営全体の決算書です。この時期は、上記の本で取り上げた鉄屋庄左衛門や川崎屋三右衛門が十人両替などとして活躍した時期に当たります。この史料から読みとれるのは、本両替の経営は、本来の両替業務である金銀銭の交換よりも、貸し付けや蔵元業務が中心だったようです(会場で配布された展示解説資料より)。
 もう一つは「久留米藩蔵屋敷米切手」で、久留米藩蔵屋敷の掛屋(会計担当商人)を勤めていた両替商 助松屋に所蔵されていた史料です。蔵屋敷は米を入札制で販売し、落札者には米切手(米の保管証券)が交付される。これを蔵屋敷に持参して提示すれば1枚で米百石を受け取れた。米切手は他人に譲渡することが出来、その売買取引が行われていたのが堂島米市場(展示解説資料より)。
 残念ながら、いずれも写真撮影は禁止となっていました。

 このほか、文学研究科・文学部関係では、考古学研究室が発掘調査を行った京都府鳥居前古墳(四世紀末の築造)出土の円筒埴輪や、大阪府新堂廃寺の軒丸瓦(その特徴により七世紀前半の創建と判明)の展示コーナーでは担当者が説明してくれました。
 
 模擬店が並ぶ通りには大勢の来場者で賑わっていました(このすぐ傍ではステージ演奏が行われていました)。
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Posted by katakago at 21:37
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