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川西市の新発見遺跡の報告講演会(9/7) [2014年09月08日(Mon)]
 川西市の遺跡として、市内南部に位置する弥生時代中期の加茂遺跡(約20ヘクタールの大規模集落、一部は国史跡に指定)が有名ですが、今回、新名神高速道路建設に伴う発掘調査により、市内北部でも新たな遺跡が発見され、その報告講演会が開催されました(9/7)。
 写真は会場(中央公民館)に掲示されたパネル
IMG_7042m.jpg

 @西畦野下ノ段・井戸遺跡とA石道才谷・堂ノ後遺跡の発掘成果が、それぞれ担当された中川渉氏(遺跡@)と久保弘幸氏(遺跡A)から報告されました(両氏は共に公益財団法人兵庫県まちづくり技術センター所属)。

 遺跡@については、市内初めての縄文時代前期・中期の土器が出土し、3世紀の集落跡から重圏文鏡が見つかり、平安~鎌倉時代の建物跡群も発見されました(長期間にわたり人々の生活の場になっていた可能性)。

 遺跡Aについては、奈良時代の建物跡と旧河道が見つかり、墨書土器や木簡・木製祭祀具(斎串)が出土し、何らかの役所に関連する遺跡とみられています。さらに、多量に出土した製塩土器(製塩現地からそのまま土器に入れた状態で運ばれてきた)も注目されています(家畜の飼育には塩が必須で、特に多量の汗をかく馬には塩が必要であったとのこと)。
 『日本後紀』平城天皇大同3年7月条(808年)に、「摂津の国川辺郡の畦野牧を廃す」とあり、上記のような状況証拠から、この遺跡が奈良時代に存在した官営牧場「畦野牧」である可能性が示唆されており、出土遺物の継続的な分析結果が待たれます。

 
 なお、市内の加茂遺跡関連記事は次のURLに載せています。
    ↓
https://blog.canpan.info/inagawamanyo/archive/676  


Posted by katakago at 06:04
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