「雅楽の管楽器 ー 解説と演奏」を聴講 [2014年06月16日(Mon)]
昨日(6/15)、音楽サロンTSUBAICHI(大阪市北区)で、「観る、聴く、学ぶ、サロン・DE・雅楽」と題して、一回目の講座(雅楽で用いられる管楽器の解説と演奏)が開催され参加しました。 私は邦楽器の尺八の練習をしており、また、最近はいくつかの神社の神事で雅楽の演奏を聴く機会があり、今回の企画は大変興味がありました。講師は廣瀬 信夫氏で、笛(神楽笛・龍笛・高麗笛)、篳篥(ひちりき)、鳳笙(ほうしょう)の各楽器の紹介とそれぞれの演奏を聴かしていただきました。 雅楽は他の楽器と合奏されますが、今回は各楽器単独の演奏をまじかで聴ける貴重な体験が出来ました。一人で異なる楽器(奏法も違う)を演奏され、それも驚きでした。解説では、雅楽は@国風歌舞、A唐楽・高麗楽、B歌いもの の3つに分類され、@は日本古来の音楽(宮中祭祀や神道の儀式)、Aは大陸伝来様式の音楽、Bは平安時代の公家の遊びから始まった歌謡で、楽器の種類や編成も異なるそうです。
楽器の構造についても説明がありました。 篳篥は竹製の縦笛で、葦で(乾燥した葦の管の一方に熱を加えてつぶして)作られたリードを竹の管の先に差し込んで吹奏されます。演奏に先立って、この葦で作られたリードを温湯で温めて開く準備が必要でした。 鳳笙は頭(かしら)の上に17本の長短の竹管を環状に立てたもので、うち15本の竹管の根接ぎに金属製のリードが蜜蝋で取り付けられている。吹き口から息を吸っても吹いても音が出て、息継ぎが不要の不思議な楽器です。ただし、呼気によって内部が結露しやすく、リードに水滴が付いて音高が狂うので、演奏前や間に火鉢やコンロで頭の部分を温める必要がある楽器です(温めることにより息の凝集を防ぐ)。
今回演奏に用いられた楽器の写真を掲載しておきます。 笛(上から順に高麗笛、龍笛、神楽笛)
上から鳳笙(ほうしょう)と篳篥(ひちりき)
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Posted by
katakago
at 16:38