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万葉文化館で講演会 ー 播磨国風土記と飛鳥 ー [2013年12月25日(Wed)]
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 統一テーマ「風土記1300年記念」の3回にわたる講演会の2回目が23日に開催され出かけて来ました。
 1回目(「出雲国風土記と古事記」)は次のURLに掲載しています。
         ↓
 https://blog.canpan.info/inagawamanyo/archive/728

 今回は、「播磨国風土記と飛鳥」と題して、小倉久美子氏(万葉文化館主任技師)が講演されました。『播磨国風土記』は現存する五つのうちの一つで、平安時代の写本(三条西家本)が残っています(現在は天理図書館蔵)。長く秘蔵されていたため江戸時代になって初めて見ることが出来るようになったとのことです。
 現存する五つの風土記に記される天皇を調べられたところ、『播磨国風土記』は最も多く、孝昭から天武のほぼ歴代の天皇が登場するようです(これに次いで数が多いのが『常陸国風土記』)。なお、五つに共通してあらわれるのは景行天皇です。
 『播磨国風土記』で最も回数が多いのが品太(ほむだ)の天皇(応神天皇)で43回にのぼるようです(うちいくつかは地名起源説話で登場)。
 賀毛の郡の条には、即位前の顕宗・仁賢天皇(哀奚・意奚二はしらの皇子)の物語が載っています(関連記事は下記のURLを参照)。
      ↓
 https://blog.canpan.info/inagawamanyo/archive/615

 揖保の郡の条には、次のような地名起源説話がが載っています。
「上岡の里。本は林田の里なり。土は中の下。出雲の国の阿菩の大神、大倭の国の畝傍・香山(かぐやま)・耳梨の三つの山闘ふと聞きたまふ。此に諌め止めむと欲して、上り来ましし時に、此処に到るすなはち闘ひ止むと聞かして、その乗らす船を覆へして坐しき。故れ、神の阜(をか)と号く。阜の形、覆へしたるに似たり。」(三山の争いを聞いた出雲国の阿菩の大神は、それを仲裁しようと播磨国まで来たところ、争いが終わったことを聞き、乗ってきた船をひっくり返して鎮座した。そこで、そこを神阜(かむおか)と名づけた)。
 『万葉集』には、中大兄(なかのおほえ)の三山の歌があります(読み下し文は『新潮日本古典集成 萬葉集』による)。
【長歌】 香具山は 畝傍を愛(を)しと 耳成と 相争ひき 神代より かくにあるらし いにしへも しかにあれこそ うつせみも 妻を 争ふらしき (@-13)
【反歌】 香具山と 耳成山と 闘(あ)ひし時 立ちて見に来し 印南国原 (@-14)
この歌の解釈については注釈書によって諸説あり、下記のURLに関連記事を載せています。     ↓
 https://blog.canpan.info/inagawamanyo/archive/328 

 なお、『萬葉集釈注』によれば、「古代では、旅して通過していく土地についてうたうことは、その土地の地霊をたたえることを意味し、そうすることで無事なる旅が続けられるという考えがあった。中大兄も、眼前の印南国原を見はるかしつつ、この地の伝説に思いを致すことで、先行きの幸を祈ったのであろう」とあります。
  

Posted by katakago at 20:40
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