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万葉の道を歩く第8回講演会ー万葉の花 [2013年11月08日(Fri)]
IMG_4899m.jpg
 
 昨日(11/7)大阪府立大学で「万葉の道を歩く」の第8回目の講演会があり出かけて来ました。今回は、廣川晶輝先生(甲南大学教授)が「万葉の花」と題して講演されました。私設の万葉植物園を開設し、ブログで四季折々の植物の写真を発信していますので、この演題には興味がありました。講演では大変わかりやすく解説していただいた歌の一部を載せておきます。
1.挽歌に詠まれた遺愛の花
万葉第三期・四期の歌人の挽歌には、遺愛の花(下記の歌では太字で表記)が詠まれたものがあります。

【歌】 妹が見 の花は 散りぬべし 我が泣く涙 いまだ干なくに (D-798)
 山上憶良の日本挽歌の5首ある反歌の一つで、左注には「筑前国守山上憶良上(たてまつ)る」とあり、大伴旅人の妻を失った立場に同情し、旅人になり代って詠み、献上したことがうかがわれます。

【歌】 妹として 二人作り 我が山斎は 木高く繁く なりにけるかも (B-452)
【歌】 我妹子が 植ゑの木 見るごとに 心むせつつ 涙し流る (B-453)
 大伴旅人(大宰府で妻を亡くした)が大宰府での任を終え、奈良の都へ帰還した時に詠んだ亡妻挽歌。

【歌】 秋さらば 見つつ偲へと 妹が植ゑ やどのなでしこ 咲きにけるかも (B-464)
 題詞には、「大伴宿禰家持が亡(す)ぎにし妾(をみなめ)を悲傷して作る歌」とあり、庭に咲く遺愛の花(なでしこ)を愛おしい存在として歌に詠みこまれています。
 なお、講演では、上記の歌ではいずれも、「妹が見」、「二人作り」、「我妹子が植え」、「妹が植ゑ」と、直接経験の過去を表す「」が用いられていることが指摘されていました。

2.相聞歌に詠まれた花と恋ごころ
【歌】 朝咲き 夕は消ぬる 月草の 消ぬべき恋も 我はするかも (I-2291)
 月草はツユクサで、朝には咲いて夕方にはしぼんでしまう月草のように、身も心も消えてしまいそうな切ない恋が詠われています。

【歌】 恋ふる日の 日長くしあれば 我が園の 韓藍の花の 色に出でにけり (I-2278)
 韓藍はケイトウで、恋しく思う(愛しい男性が来ないので)日が重なったので、色鮮やかなあの韓藍の花のように、私の恋心が表に出てしまった、と詠まれています。「恋ふる」は、相手が眼前にいないために惹き起こされる感情を表す語で、『万葉集』の原文表記が「孤悲」と表記される例が30例ほどあるようです。




Posted by katakago at 15:47
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