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平城京天平祭 秋2012 [2012年11月11日(Sun)]
 奈良市の平城宮跡では、昨日(11/10)から今月18日まで「平城京天平祭 秋2012」が開催されています(夏のイベントは8/24の記事に掲載)。
 今日はいくつかの興味あるイベントが開催されるので早朝から出かけて来ました。会場に着いた時にはあいにく雨が降り出していました。開始まで充分時間があったので、遺構展示館・東院庭園・第一次大極殿・朱雀門を見て回りました。
 第一次大極殿(9年の歳月をかけ平成22年に復元)
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 東院庭園(平城宮の東の張り出し部分で発見された庭園の遺構を復元)
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 朱雀門(平城宮の正門、平成10年に復元)
ここでは祭の期間中、朝(10:00)と夕方(15:30)に衛士隊による朱雀門の開閉が再現されています。
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 第一次大極殿前でのイベント(平成の歌垣)
雨天のため予定されていたミュージカルの一部のみ上演されました。万葉歌の歌唱と紹介のコーナーでは「万葉うたがたり会」の岡本さん・大岡さんも出演されていました。
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 天平の歌垣(写真は朱雀門傍の説明版にある絵)
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 『続日本紀』の聖武天皇天平六年二月一日の条に、朱雀門の広場で歌垣が行われた記事が載っています。宇治谷孟著『続日本紀(上)全現代語訳』より引用しておきます。「二月一日 天皇は朱雀門に出御して歌垣をご覧になった。参加者は男女二百四十余人で、五品(五位)以上の風流心のある者は、皆その中に入りまじった。正四位下の長田王・従四位下の栗栖王・門部王・従五位下の野中王らを頭として、本末を以て(首部と末尾に分けて)唱和した。難波曲(難波津に咲くやこの花冬ごもり・・・・といったような歌に節をつけたものか)・倭部曲・浅茅原曲・広瀬曲・八裳刺曲の音楽を奏し、都中の人々に自由に見させた。歓楽を極めて終わった。歌垣に参加した男女らに物を賜った。」

 なお、歌垣については、岩波書店の『新日本古典文学大系 続日本紀二』の注を載せておきます。「男女が集まり、相互に掛合歌を歌って求愛する習俗から発した行事。その習俗は現代、中国貴州省のミャオ族など、中国南部からインドシナ半島北部の諸民族の間にみえる。日本古代では、武列即位前紀にみえる大和の海柘榴市、万葉・常陸国風土記にみえる筑波山、肥前国風土記にみえる杵島岳の例などがある。」


 奈良国立博物館では今、第64回正倉院展が開催中で、聖武天皇・光明皇后ゆかりの宝物が多数出陳されています。私は5日に出かけましたが、螺鈿紫檀琵琶や瑠璃坏(るりのつき)を間近で見るには20〜30分ほど並ぶ必要がありました。
IMG_1832m.jpg

 会期は明日(11/12)までです。
Posted by katakago at 18:41
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