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ナント萬葉チャリティーウォーク [2012年11月10日(Sat)]
 南都銀行主催の「ナント萬葉チャリティーウォーク」が開催され参加してきました。ナント萬葉ウォークは昭和63年11月に始まり春秋二回開催されて今回は54回目です。平成16年秋からは「チャリティーウォーク」として、南都銀行が参加人数に応じた寄付金を奈良県社会福祉協議会に贈呈しています。
 今日のコースは、日本最古の道「山の辺の道」南コース(天理 ー 柳本間)で、約9km・約6時間の行程です。講師は坂本信幸先生(奈良女子大学名誉教授・高岡市万葉歴史館館長)で、各所で詳しい説明をしていただきました(参加者は270名ほど)。
 南都銀行天理支店駐車場に集合(9:00) → 石上神宮 → 夜都岐神社 → 大和神社(ここで昼食) → 大和神社御旅所 → 長岳寺 → 黒塚古墳(15過ぎに解散)

 石上神宮では、坂本先生から『記紀』の関連記事の紹介と、境内の万葉歌碑の解説をして頂きました。
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 境内にある柿本朝臣人麻呂の歌の歌碑です。
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【原文】 未通女等之 袖振山乃 水垣之 久時従 憶寸吾者
【読み下し文】 娘子らが 袖布留山の 瑞垣の 久しき時ゆ 思ひき我は (C-501)
【口語訳】 乙女が 袖を振るという名の布留山の 年を経た神垣のように 久しい前から 思っていたのだよわたしは

 写真は境内にある杉の神木で、次のような歌が詠まれています。
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【読み下し文】 石上 布留の神杉 神びにし 我やさらさら 恋にあひにける (J-1927)
【口語訳】 石上の 布留の神杉ではないが 年古りた わたしがこの年になって あなたに恋をしてしまったよ

 次の写真は夜都岐(やつぎ)神社の境内で説明を聴いている様子です。 
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 大和神社(おおやまとじんじゃ)での講話では、この神社が、山上憶良の好去好来歌に詠まれているのを紹介して頂きました。
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 遣唐大使に任命された多治比真人広成に、山上憶良が天平5年(733)に贈った歌の中に次のように詠まれています(長歌の一部を掲載)。
【歌】 ・・・・ 唐の 遠き境に 遣はされ 罷りいませ 海原の 辺にも沖にも 神留まり うしはきいます 諸の 大御神たち 船舳に 導きまをし 天地の 大御神たち 大和の 大国御魂 ひさかたの 天のみ空ゆ 天翔り 見渡したまひ 事終はり 帰らむ日には また更に 大御神たち 船舳に 御手うち掛けて 墨縄を 延へたるごとく あぢかをし 値嘉の岫より 大伴の 三津の浜辺に 直泊てに 御船は泊てむ つつみなく 幸くいまして はや帰りませ (5-894)
【口語訳】 ・・・ 唐国の 遠い境に 遣わされ お出かけになるので 海原の 岸にも沖にも どっかりと 鎮座まします もろもろの 海神たちは 遣唐船の船舳で 大使卿らをご案内し 天地の 大御神たち 中でも大和の 大国御魂の神は (ひさかたの) 天のみ空を 飛び翔り 見渡して加護したまい 務めを終え 帰朝される日には また更に 海原の神々は 船のへさきに 御手を掛けてご先導し 墨縄を 張ったように (あぢかをし) 値嘉の崎を経て 大伴の 三津の浜辺に 寄り道もせず お船は着くでしょう つつがなく お元気にいらして 早くお帰りなさいませ

 ところで戦艦大和にはこの御分霊が祀られていたそうです。

 衾道の万葉歌碑
柿本朝臣人麻呂が、妻の死んだ後に泣き悲しんで作った歌(泣血哀慟歌)の反歌
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【歌】 衾道を 引手の山に 妹を置きて 山道を行けば 生けりともなし (A-212)
【口語訳】 (衾道を) 引手の山に 妻を置いて 山路を帰って行くと もう生きている甲斐がない

 長岳寺の鐘桜門(重要文化財)
IMG_1880m.jpg
 ここでは住職からお寺の説明を聴きました。本堂では大地獄絵(狩野山楽筆)の解説もしていただきました。

 今日のゴールの黒塚古墳
大和古墳群に属する前期古墳(3世紀後半から4世紀初め)で、33面の三角縁神獣鏡と1面の画文帯神獣鏡が、副葬当時に近い状態で発見されました。
IMG_1882m.jpg
 
 隣接した黒塚古墳展示館では、竪穴式石室と副葬品の配列の様子が展示してあります。
IMG_1886m.jpg 

Posted by katakago at 23:00
吹奏楽と尺八 [2012年11月10日(Sat)]
 朝日カルチャーで尺八教室の講師をされている星田一山先生が、吹奏楽の演奏会でゲスト奏者として出演されるというので聴きに行きました。宝塚市立宝梅中学校吹奏楽部の定期演奏会で、地元川西市のみつなかホールで昨日(11/9)開催されました。
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 今年の日本管楽合奏コンテストの全国大会(第18回)に出場した実績のある吹奏楽部で、今回の演奏曲目には、その出場曲の「The rebirth ≪復興≫」も含まれていました。また以前から宮川彬良氏の指導を受けており、氏の作曲によるブラックジャックよりI楽章「血と汗と涙と・・・」も演奏されました。
 星田先生は、「イエスタデー」を尺八独奏も含め一緒に演奏されました。洋楽と邦楽のコラボレーションに会場内の注目を集めていました。このような機会を通して、邦楽器にも関心を持つ若者が増えればと思っています。

 参考までにこの日のプログラムを掲載しておきます。
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Posted by katakago at 20:40
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