石見万葉旅行に出かけている間に、あちこちで草ががっくりするほど伸びていました。今月中旬には植物園の見学が二組あるので、気を取り直して草刈りに励んでいます。隣地との畔の草刈りを優先して、今日は果樹園の下草刈りです。炎天下の作業は危険なので、朝夕の2時間ほどの作業のため、ここだけでも2日がかりとなりそうです。
作業中に、早くも栗のイガが落ちているのに気付き、周りをよく見渡すと草むらの中にクリの実が転がっていました。写真は今日拾ったものです。品種は丹沢で早生栗の代表種です。丹沢以外には、筑波・銀寄せ(収穫時期は9月下旬から10月上旬の中生栗)も植えています。
万葉歌にはクリは三首詠まれています。うち一首は山上憶良の「子等を思ふ歌」(D-802)に、「瓜食めば 子ども思ほゆ 栗食めば まして偲はゆ ・・・・」と詠まれています(昨年6/19のマクワウリの記事参照)。 あとの二首は、「三栗の 那賀に向かへる」(H-1745)や「三栗の 中上り来ぬ」(H-1783)のように用いられています。これは、一つのいがの中に栗のの実が三つできる(写真)ことから、その真ん中に注目して、同音のナカにかけた枕詞として用いられています(昨年9/9記事参照)。
|