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ヤマザクラ [2012年04月25日(Wed)]
m-thumbnail2.jpg) 裏山に自生しているヤマザクラが咲きました(例年より少し遅めです)。3本生えていますが、写真はそのうちの2本の様子です。葉の展開と同時に白色から淡紅色の花を開きます。 万葉歌には、桜は40首詠まれています(原文は桜・佐久良・作楽などと表記)。万葉びとが山の花として詠んだのはまずは桜で、竜田山・糸鹿の山(3/24の記事参照)・高円山・絶等寸(たゆらき)の山・阿保山・佐紀山などの桜がうたわれています。 次の歌は、巻十(四季分類の巻)の春の雑歌、花を詠む20首のうちの1首です。 【歌】 あしひきの 山の際照らす 桜花 この春雨に 散り行かむかも (I-1864) 【口語訳】 (あしひきの) 山あいを照らしている 桜花は この春雨に 散り行くことであろうか ところでサクラの語源についてはいくつかの説があります。麗しく咲くので「咲麗(さきうら)」、からきているとか、咲く花の総称で「咲くらん」からきているとか、『古事記』の木花開耶姫(このはなさくやひめ)からきた等の説のほか、サは早苗の田の神であるイネの精霊で、クラは場所を意味し神座(かみくら)からきているとの説があるようです(『万葉植物事典』)。 櫻井満著『花と生活文化の原点 万葉の花』には、「サクラは田の神・神の依代ということであり、そのハナは、田の神、稲の神の示顕とみられたといえよう。このサクラのハナの咲き具合を見て稲穂の稔りを占い、田の神を迎える行事が花見なのであった」とあります。
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Posted by
katakago
at 09:52
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