ヤマユリ [2011年07月08日(Fri)]
ヤマユリが咲き始めました。園内には、場所を分散して数株以上植えているのでこれから暫くの間は花を楽しめそうです。ユリを詠んだ万葉歌はこれまでに、ヒメサユリ(5/23)とササユリ(6/9)のところで紹介していますが、ここでは別の歌をあげておきます。 【歌】 我妹子が 家の垣内の さ百合花 ゆりと言へるは 否と言ふに似る (紀朝臣豊河G-1503) 【口語訳】 いとしいあなたの 家の垣根の中に 百合の花が咲いていますが そのユリの花のようにユリ − 後にとおっしゃると いやだとおっしゃっているように感じられますよ(『萬葉集全歌講義』より) 上三句「我妹子が家の垣内のさ百合花」が、同音によってユリを起こす序詞で、四句目の「ゆり」は後日(いずれそのうちに逢いましょう)の意。口語訳を採った『全歌講義』には、「男の求愛に対して、いずれその時が来たら・・・・と返事を先に延ばす形で応じた女性への歌」とあります。 |
Posted by
katakago
at 14:57