カキツバタ [2011年05月07日(Sat)]
先に紹介したビオトープ池でカキツバタが咲き始めました。カキツバタは、水湿地に生育するあやめ科の多年草。その花の色は濃紫色で、和名は、花汁を布にこすりつけて染める、昔の「書きつけ」という行事から転訛したものといわれる。 万葉歌の原文では垣幡・垣津幡・垣津旗などと表記されています。大伴家持が天平16年(744年)4月5日(太陽暦の5月25日)に次のような歌を詠んでいます。 【歌】 かきつはた 衣に摺り付け ますらをの 着襲ひ狩する 月は来にけり(P−3921) 【口語訳】 かきつばたで 衣を摺り染めにし ますらおが 着飾って狩をする その月が来た 「衣に摺り付け」の摺るは擦り染めにすることで、布の上に型紙や型木を当てて、その上から染料を付けた刷毛で擦って模様を染め出す、捺染と考えられている(『新編日本古典文学全集 万葉集』より)。「狩する月」は、薬狩りをする4月(旧暦)。 万葉歌には7首詠まれています。 |
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katakago
at 11:14