シダレヤナギ [2013年03月24日(Sun)]
池の傍では、春の日差しを浴びてシダレヤナギの花穂が風に揺れています。 万葉歌には、巻十の春の相聞に次のような歌が詠まれています。 【原文】 春去 為垂柳 十緒 妹心 乗在鴨 (柿本朝臣人麻呂歌集 I‐1896) 【読み下し文】 春されば しだり柳の とををにも 妹は心に 乗りにけるかも 【口語訳】 春になると、若葉の萌え出たしだれ柳の枝がしなうように、私の心もしなうほどに、あの娘のことが、いっぱいに心を占めてしまったよ。(『萬葉集全歌講義』より) 「春されば しだり柳の」は三句の「とををに」にかかる序詞(比喩でかかっている)。なおこの歌は、人麻呂歌集歌では原文表記で助詞が省略された略体歌です。 昨年のシダレヤナギの記事には別の歌を載せています。 ↓ URL https://blog.canpan.info/inagawamanyo/daily/201204/02 |
Posted by
katakago
at 13:50