ササユリが早くも開花 [2011年06月09日(Thu)]
先に紹介した(6/5付け)ササユリの一株が早くも開花しました。この分ですと、もう一株も、来週中には開花しそうです。 万葉歌には、ユリは11首詠まれています(原文は由利・由理・佐由流等と表記)。さ百合が8首、草深百合が2首、姫百合が1首です。ササユリを詠んだと思われるものに次のような歌があります。 【歌】 道の辺の 草深百合の 花笑みに 笑みしがからに 妻と言ふべしや (F-1257) 【口語訳】 道端の草の繁みに生えている百合の 花が咲くように わたしがちょっとほほえんだ ただそれだけのことで わたしを妻だなどとおっしゃっては困ります 口語訳を引用した『萬葉集全注』には、「男の求婚に対して女がはっきり承諾したわけでもないのに、男が相手を自分の妻となるものと決めて物を言ってきた時に、女がそれを非難し拒む歌」とあります。 なお、この歌の歌碑が福岡県嘉穂郡桂川町にある王塚装飾古墳館前庭に建てられています。嘉麻万葉を学ぶ会(代表川波二郎氏)が中心になって平成20年に建立されました。書は、故犬養孝先生の色紙から採られています。建立に際しては、筆者はこの会の会員でもあり、ささやかながら応援いたしました。 |
Posted by
katakago
at 19:15