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講演会「大津皇子の見た夕陽」 [2013年02月01日(Fri)]
 昨日(1/31)、大阪府立大学で「万葉の道を歩く6」の講演会があり聴講しました。今回は、村田右富実先生(大阪府立大学教授)が、「大津皇子の見た夕陽」と題して講演されました。講演会では。『日本書紀』、『懐風藻』、『万葉集』で大津皇子に関わるすべてを取り上げた資料も配布され、4首残されている大津皇子の万葉歌を関連の歌と共に解説していただきました。

 配布資料から大津皇子について要約しておきます。大津皇子は天武天皇の第三皇子(母は天智天皇の皇女である大田皇女)で、斉明七年(661)百済救援のため斉明天皇が筑紫に出陣した際(斉明はその年、九州で崩御)、天智二年(663)に娜の大津(現在の福岡県博多港)で生まれたと考えられています(二歳年上の姉に大伯皇女)。天武の十皇子中の序列は(生母の身分も考慮し)草壁皇子に次いで第二位であったが、天武崩御後、大津皇子の謀反が発覚し関係者ら三十人余りが捕えられ、大津皇子は訳語田(をさだ)の家で死を賜った(24歳、妃の山辺皇女も殉死)。逮捕された者のうち、帳内(とねり)の砺杵道作と僧行心を除き程なく赦免された(以上『日本書紀』より)。このようなことから、大津皇子による謀反計画は、事実無根の可能性も高く、仮に何らかの計画があったとしても、天武の皇后(後の持統天皇)を中心とする草壁皇子擁立派により、大津皇子抹殺の為に利用されたとの見方もあります。
IMG_0323s.JPG

 以下、当日の配布資料にそって、大津皇子に関わる万葉歌を載せておきます。
『万葉集』の編者が意図した歌の配列から、万葉集が描き出す”大津皇子事件”の真実性をどこまで汲み取ることが出来るか。
ここに登場する歌の作者
・大伯皇女:大津皇子の姉、斎宮として伊勢にあったが事件後解任され京へ
・大津皇子:謀反の罪で死を賜る
・石川郎女:大津皇子と密会、歌を交わす。草壁皇子も心を寄せていた(字を大名児)。
・草壁皇子:天武の皇太子(日並皇子尊) 
@ 大津皇子がひそかに伊勢神宮に下り、帰って来る時に、大伯皇女が作られた歌二首
  我が背子を 大和へ遣ると さ夜ふけて 暁露に 我が立ち濡れし (A-105)
  二人行けど 行き過ぎ難き 秋山を いかにか君が ひとり越ゆらむ (A-106)
A 大津皇子が石川郎女に贈られたお歌一首
  あしひきの 山のしづくに 妹待つと 我立ち濡れぬ 山のしづくに (A-107)
B 石川郎女が唱和した歌一首
  我を待つと 君が濡れけむ あしひきの 山のしづくに ならましものを
C 大津皇子がひそかに石川郎女と関係を結んだ時に、津守連通がそのことを占い顕したので、皇子が作られた歌一首
  大船の 津守が占に 告らむとは まさしに知りて 我が二人寝し (A-109)
D 日並皇子尊(草壁皇子)が石川女郎に遣わされたお歌一首
  大名児を 彼方野辺に 刈る草の 束の間も 我忘れめや (A-110)
E 大津皇子が処刑される時に、磐余の池の堤で涙を流して作られた歌一首
  百伝ふ 磐余の池に 鳴く鴨を 今日のみ見てや 雲隠りなむ (B-416)なお、これは後人仮託の歌と見られている。
F 大津皇子が亡くなった後に、大伯皇女が伊勢の斎宮から上京した時に作られた歌二首
  神風の 伊勢の国にも あらましを なにしか来けむ 君もあらなくに (A-163)
  見まく欲り 我がする君も あらなくに なにしか来けむ 馬疲るるに (A-164)
G 大津皇子の遺体を葛城の二上山に移葬した時に、大伯皇女が悲しんで作られた歌二首
  うつそみの 人なる我や 明日よりは 二上山を 弟と我が見む (A-165)
  磯の上に 生ふるあしびを 手折らめど 見すべき君が ありといはなくに (B-166)
 

なお、大津皇子関連の記事は一昨年の12/17の載せています。
           ↓
URL https://blog.canpan.info/inagawamanyo/daily/201112/17
Posted by katakago at 21:23
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