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真白き富士の山(一日目) [2013年01月21日(Mon)]
 1月19日から一泊二日で「万葉の大和路を歩く会」主催の特別万葉旅行「真白き富士の山を見ゆー薩埵峠と足柄峠」に参加しました。同行の講師は影山尚之先生(武庫川女子大学教授)で、車内や目的地で解説して頂きました。実は昨年(2月下旬)にもこの方面には旅行会社のツアーで出かけましたが、その時はあいにくの天候で目的の富士山はほとんど見ることが出来ませんでした(記事は昨年の3/1に掲載)。今回は天気予報も晴れで期待して出かけました。万葉歌では、山部赤人や高橋虫麻呂が富士の山を詠んでいます。その雪をいただく富士の山を一日目は静岡県側から、二日目は神奈川県側から眺めるのが今回の旅行の目的です。

 一日目の行程は、京都駅(8:56発ひかり)→静岡駅→三保の松原(羽衣の松)→清水(昼食)→清見潟公園(万葉歌碑)→清見寺(拝観)→新興津川橋・・・(薩埵峠越え)・・・JR由比駅→ふじのくに田子の浦みなと公園(万葉歌碑)→沼津泊

写真は「三保の松原」でガイドさんから羽衣の松(羽衣伝説)の説明を聴いている様子
 IMG_2543m.jpg

 松林を通り抜け砂浜を海岸へ歩いてゆくと、雪をいただく富士山が期待通りの雄姿を見せてくれました。
image049L.jpg
 富士山を見ながら影山先生の解説を聴きました。
IMG_2549m.jpg

 次のビューポイントは薩埵峠からです。
峠道に植えられたヒカンザクラの蕾が早くもほころび始めていました(満開は来月とのこと)。
IMG_2567m.jpg
 薩埵峠の道標(明暦元年(1655)朝鮮通信使を江戸に迎えるのに際し薩埵峠の新道が開かれたという)
IMG_2573m.jpg
 薩埵峠から見た富士山(峠道を下りながら富士の眺めを何度も楽しめました)
image035L.jpg
 

高橋虫麻呂の長歌の前半では、
【歌】 なまよみの 甲斐の国 うち寄する 駿河の国と こちごちの 国のみ中ゆ 出で立てる 富士の高嶺は 天雲も い行きはばかり 飛ぶ鳥も 飛びも上らず 燃ゆる火を 雪もて消ち 降る雪を 火もて消ちつつ 言ひも得ず 名付けも知らず 奇しくも います神かも ・・・・・(B-319)
と、当時噴火していた富士山が詠まれています。

 山部赤人の長歌と反歌は、
【歌】 天地の 分れし時ゆ 神さびて 高く貴き 駿河なる 富士の高嶺を 天の原 振り放け見れば 渡る日の 影も隠らひ 照る月の 光も見えず 白雲も い行きはばかり 時じくそ 雪は降りける 語り継ぎ 言ひ継ぎ行かむ 富士の高嶺は (B-317)
【口語訳】 天と地が 別れた時から 神々しくて 高く貴い 駿河の国の 富士の高嶺を 大空はるかに 振り仰いで見ると 空を渡る太陽の 姿も隠れ 照る月の 光も見えない 白雲も 進みかね 時ならず 雪は降っている 語り伝え 言い継いでゆこう この富士の高嶺は
【歌】 田子の浦ゆ うち出でて見れば ま白にそ 富士の高嶺に 雪は降りける (B-318)
【口語訳】 田子の浦越しに うち出て見ると 真っ白に 富士の高嶺に 雪が降っている
 この長歌と反歌の歌碑が、ふじのくに田子の浦みなと公園(現在整備中)に建てられています(以前は田子の浦のフェリー乗り場にあったのがここに移設されたようです)。到着したのが夕方で、かろうじて富士山を背にした歌碑の写真が撮れました。
IMG_2608m.jpg


 薩埵峠越えをする前に、清見寺を拝観し近くの清見潟公園に在る万葉歌碑を訪ねました。万葉歌には、田口益人大夫が上野の国司に任ぜられた時に、駿河国の清見の崎で作った二首が載せられていますが、歌碑はそのうちの一首です。
【歌】 廬原の 清見の崎の 三保の浦の ゆたけき見つつ 物思ひもなし (B-296)
【口語訳】 廬原(いおはら)の 清見の崎の 三保の浦の 広々とした海を見ていると 何の屈託もない
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Posted by katakago at 18:48
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