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ヒオウギの種(ぬばたま) [2012年09月14日(Fri)]
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 ヒオウギ(あやめ科)の花の後に形成された刮ハがはじけて、中から黒い球形の種子が見られるようになりました。万葉歌で詠まれている、ぬばたま(原文では野干玉・奴婆多麻・烏玉・夜干玉などと表記)はこのヒオウギの種と考えられています。万葉歌には80首詠まれていますが、植物そのものを詠んだ例はなく、全て枕詞(黒・夜・暗・夢等にかかる)として用いられています。例歌は昨年9/16の記事(C-573、N-3732)と10/4の記事(C-639、J-2589)に載せていますが、ここでは別の歌を紹介します。

【歌】 現には 逢ふよしもなし ぬばたまの 夜の夢にを 継ぎて見えこそ (大伴旅人 D-807)
【口語訳】 現実には 逢うすべもありません (ぬばたまの) 夜の夢に ずっと見えてください
 この歌の前には次のような書簡が掲載されています(『新編日本古典文学全集 萬葉集』の口語訳より)。
 辱(かたじけ)なくもお手紙をいただき、お気持ちのほどよく分りました。その時ふと天の川を隔てた牽牛・織女のようなせつない気持ちをおぼえ、また恋人を待ち疲れて死んだ尾生(びせい)の気持ちと同じ心境になったのです。願わくは、離れていてもお互い無事で、いつかお目にかかれる日を待つこと、ただそればかりです。敬具。
 当時、大伴旅人は大宰帥(ださいのそち)として筑紫にあり、上記の「辱なくもお手紙をいただき」の手紙は、奈良に住む某知人から旅人あてに来たものですが、これは収載されていません。相手が異性であることを匂わす用語があるところから、旅人と歌を贈答したことのある丹生女王(にふのおおきみ)か、とする説があるようです。

 これに続いて大伴旅人の歌二首が載せられていますが、先に示した歌はその二首目で、一首目は次のような歌です。
【歌】 竜の馬も 今も得てしか あをによし 奈良の都に 行きて来むため (D-806)
【口語訳】 竜馬(りゅうめ)が 今もあればよいと思います (あをによし) 奈良の都に 行って来るため
Posted by katakago at 18:40
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