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ヒメユリ [2012年06月25日(Mon)]
IMG_3236m.jpg

 ヒメユリ(ゆり科)の花が咲きました。草丈は30〜40cm程度で小さな濃赤色の花です。昨年は蕾の段階で虫の被害に遭い花を見ることができませんでした。今年はもう一株開花が見込まれます。

 万葉歌には、ひめゆり(原文は姫由理と表記)は次の一首のみ詠まれています。
【歌】 夏の野の 繁みに咲ける 姫百合の 知らえぬ恋は 苦しきものそ (大伴坂上郎女 G-1500)
【口語訳】 夏の野の 繁みに咲いている ひめゆりのように 相手に知ってもらえない恋は 苦しいものです
 巻八の夏の相聞の部に入れられています。作者大伴坂上郎女は、額田王と共に『万葉集』を代表する女流歌人のひとりで、歌数も84首と女性では最も多い。上三句「夏の野の繁みに咲ける姫百合の」は、繁みの中にひっそりと咲いているので、人に知られないという序詞です。相手に分かってもらえない恋の苦しさが歌われています。『萬葉集全歌講義』には、「殊更に小さいながらも色の濃い花を序詞に用いたのは、可憐な姫百合をわが恋の比喩としたかったからであろう」とあります。
 なお、この歌は、好きな万葉歌で上位に選らばれるものの一つです。
Posted by katakago at 10:25
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