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チガヤ [2012年05月28日(Mon)]
IMG_2575m.jpg

 畑の畦道にチガヤ(いね科)を見つけました。花は晩春で、葉に先だって花穂が出、これをツバナと言い、子供の頃そのつぼみを食べた記憶があります。

 万葉歌にも、つばな(原文は茅・茅花等と表記)として詠まれています。
巻八に、紀女郎(きのいらつめ)と大伴家持が戯れに歌を詠み交わしたしたものが載せられています。二首づつの贈答ですが、ここではつばなが詠まれた次の二首を紹介します。はじめに、紀女郎が家持に贈った歌です。
【歌】 戯奴がため 我が手もすまに 春の野に 抜ける茅花そ 召して肥えませ (G-1460)
【口語訳】 戯奴(わけ)のため 手も休めずに 春の野で 抜いておいたつばなですよ 食べて少しはお肥りなさい
 次は、家持が答えた歌です。
【歌】 我が君に 戯奴は恋ふらし 賜りたる 茅花を食めど いや痩せに痩す (G-1462)
【口語訳】 わが君に わたしは恋しているようです 頂戴した つななを食べましたが なお痩せるばかりです
 この歌では、紀女郎を「わが君」といい、自分を「わけ」と言って、女郎の戯れに応じています。
 なお、紀女郎は、坂上大嬢(家持の正妻)に次いで家持が多くの歌を贈っている女性です。
Posted by katakago at 11:00
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