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オケラの花 [2011年09月28日(Wed)]

 オケラ(きく科の多年草)の花が早くも咲き始めました(例年ですと10月中旬ごろですが)。万葉歌には、いずれも巻14の東歌に、うけら(原文は宇家良と表記)として詠まれています。
【歌】 恋しけば 袖も振らむを 武蔵野の うけらが花の 色に出なゆめ (M-3376)
【口語訳】 恋しくなったら 袖ぐらい振りますのに 武蔵野の おけらの花のように 目立ったことをしないでくださいね
 武蔵国の相聞往来歌9首のうちの一首。「武蔵野の うけらが花の」の二句は、「色に出」を起こす序詞。「色に出」は、思いが表面に現れることや、思う気持ちを行動や言語に表すことにも言われる。
 この歌に続き、或本の歌として、次の歌が載せられています。
【歌】 いかにして 恋ひばか妹に 武蔵野の うけらが花の 色に出ずあらむ
【口語訳】 どんなふうに あなたに恋したら 武蔵野の おけらの花のように 目立たないですむだろうか
 新編日本古典文学全集『万葉集』によれば、「おもて歌は男をたしなめる女の歌で、或本の歌はそれに対する男の返歌であろう」とあります。
 ところで、このオケラの花は、植物園で数株植えている分にはあまり目立つ花のようには思えません。この点について、『萬葉集全注』では、「うけらの花は白いのが普通であるが、白いといっても目がさめるような白ではなく、地味な、少しきたない白で、決して目立つ花ではない」と述べ、「色の出ることの比喩として用いられるようなものではないのではないか」と疑問を呈し、「うけらの花が武蔵野に多いわりにあまり目立たない花であることから、そのようにという趣で、前句の「武蔵野」と共に序詞として第五句へかかっていく」とする解釈がなされています。

 蕾の写真も載せておきます。

Posted by katakago at 09:06
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