10月に開花したハマユウ [2021年10月12日(Tue)]
例年、ハマユウは7〜8月にかけて花を咲かせますが、今年は珍しく10月になってから花を咲かせている株があります。 この時期は、咲いている花も僅かとなりましたが、いくつか写真を載せておきます。 ススキの穂とフジバカマ 万葉歌ではススキは、「すすき」・「をばな」と詠まれています。 【歌】 さ雄鹿の 入野のすすき 初尾花 いつしか妹が 手を枕かむ (巻十・2277) 【口語訳】 (さ雄鹿の) 入野のすすきの 初尾花のように初々しい娘(こ) いつになったらあの娘の手を枕にすることだろう 「さ雄鹿の」は、鹿が野に分け入る、の意でかけた「入野」の枕詞で、「初尾花」は、穂が出たばかりの尾花で、初々しい女性の姿のたとえとして用いられています。 オミナエシで花を咲かせている最後の株 茎を切り戻したキキョウはまだ花を咲かせています。 この時期花を咲かせているヒオウギもあります。 夏に咲き終わった株では、花後に形成された刮ハがはじけて中から黒い球形の種子がみられます。万葉歌で「ぬばたま」と詠まれているのがこのヒオウギの種子と考えられています。全て枕詞(黒・夜・暗・夢などにかかる)として用いられています。 【歌】 ぬばたまの 黒髪変はり 白けても 痛き恋には あふ時ありけり (沙弥満誓 巻四・573) 【口語訳】 (ぬばたまの) 黒髪が 白髪に変っても つらい恋に 出会う時はあるものですね 関連記事は以前の記事(下記のURL)に載せています 。 https://blog.canpan.info/inagawamanyo/archive/170 https://blog.canpan.info/inagawamanyo/archive/188 https://blog.canpan.info/inagawamanyo/archive/457 |
Posted by
katakago
at 14:19