真夏に咲いたフジーときじきふぢ(非時藤) [2020年08月19日(Wed)]
猛暑が続く中、フジの花が咲いていました。季節外れに咲いた花に興趣を抱いて詠まれた次の歌があります。 【歌】 我がやどの 時じき藤の めづらしく 今も見てしか 妹が笑まひを (巻八・1627 大伴家持) 【口語訳】 家の庭の 時ならぬ藤のように めずらしく 今も見たいものです あなたの笑顔を この歌の解説は、ナツフジ(マメ科)の記事(次のURL)に載せています。 https://blog.canpan.info/inagawamanyo/archive/135 畑に植えているヤマナシ(バラ科)やナツメ(クロタキカズラ科)に果実が生っています。 ヤマナシの実 ナツメの実 ナシとナツメが詠まれた万葉歌に次の一首があります。 梨棗 黍に粟次ぎ 延ふ葛の 後も逢はむと 葵花咲く (巻十六・3834) この歌の解説記事は、次のURLに載せています。 https://blog.canpan.info/inagawamanyo/archive/574 咲き終わったヒオウギ(アヤメ科)では刮ハがはじけて中から黒い球形の種子が見られます。 万葉歌で、ぬばたま(原文は野干玉・奴婆多麻・烏玉などと表記)と詠まれているのは、このヒオウギの種子とみられています。集中全て、枕詞(黒・夜・暗・夢などにかかる)として用いらています。ぬばたまが詠まれた例歌は以前の記事(次のURL)に載せています。 https://blog.canpan.info/inagawamanyo/archive/170 https://blog.canpan.info/inagawamanyo/archive/188 https://blog.canpan.info/inagawamanyo/archive/457 今朝の蓮池で(花が見られたのは3株) |
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katakago
at 11:15