アセビの花 [2020年03月15日(Sun)]
裏山ではアセビ(ツツジ科)の花が見頃です。万葉歌では、あしび(原文は馬酔木、安志妣などと表記)と詠まれています。 【歌】 磯の上に 生ふるあしびを 手折らめど 見すべき君が ありといはなくに (大伯皇女 巻二・166) 【口語訳】 磯のほとりに 生えているあしびを 折りたいが お見せする相手のあなたが いるわけではないのに 【歌】 我が背子に 我が恋ふらくは 奥山の あしびの花の 今盛りなり (巻十・1903) 【口語訳】 あなたを わたしが恋しく思うことは 奥山のあしびの花のように 今やまっ盛りです これらの歌の解説は次のURLに載せています。 https://blog.canpan.info/inagawamanyo/archive/292 シキミ(マツブサ科)の花 【歌】 奥山の しきみが花の 名のごとや しくしく君に 恋ひ渡りなむ (大原眞人今城 巻二十・4476) 【口語訳】 奥山の しきみの花の 名のように しきりにあなたを 思い続けることか この歌の解説は以前の記事(次のURL)に載せています。 https://blog.canpan.info/inagawamanyo/archive/282 ミツマタ(ジンチョウゲ科)の花 万葉歌で、さきくさ(原文は三枝と表記)と詠まれている植物をミツマタとする説があります(『萬葉集釈注』他)。 【歌】 春されば まづ三枝の 幸くあらば 後にも逢はむ な恋ひそ我妹 (巻十・1895 柿本朝臣人麻呂歌集) 【口語訳】 春になると まず咲く三枝(さきくさ)のように 幸(さき)く−無事でさえあったら あとでも逢えよう そう恋しがるなよおまえ この歌の以前の記事は、 https://blog.canpan.info/inagawamanyo/archive/285 スモモが咲き始めました。 裏山では、ユリ科のアミガサユリやアマナが咲いています。 アミガサユリ(バイモ) アマナの花 子供の頃(60年以上前)は畦道で咲いていましたが、この頃は見かけなくなりました。 ネコヤナギその後 |
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katakago
at 14:16