東国万葉旅行(9/3その2) [2011年09月06日(Tue)]
しもつけ風土記の丘(下野市国分寺付近、天平の丘公園)にある、故犬養孝先生の歌碑です。下野国の防人の歌で、読み下し文と口語訳は次のとおりです。
【歌】 松の木の 並みたる見れば 家人の 我を見送ると 立たりしもころ (S-4375) 【口語訳】 松の木の 並木を見ると 家人が おれを見送って 立っていたのとそっくりだ 次は三毳神社(下都賀郡藤岡町)にある、コナラを詠んだ東歌の歌碑です。佐野市内にはこの歌の歌碑が他に三基ありますが、こちらが一番古いようです(昭和22年5月3日に日本国憲法制定を記念して建立)。この歌は、コナラの写真と共に5/15に紹介していますが、読み下し文と口語訳を載せておきます。 【歌】 下野 三毳の山の こ楢のす まぐはし児ろは 誰が笥か持たむ (M-3424) 【口語訳】 下野の 三毳の山の こ楢のように 可憐なあの娘は 誰に嫁ぐのだろうか 次の歌碑は、佐野市栃本、唐沢橋西詰にある、「安蘇の川原」を詠んだ下野国の歌です。写真は歌碑の前で坂本先生による解説の様子です。 【歌】 下野 安蘇の川原を 石踏まず 空ゆと来ぬよ 汝が心告れ (M-3425) 【口語訳】 下野の 安蘇川の川原を 石を踏まずに 宙を飛んで来たよ おまえの気持を聞かせておくれ 午後から雨が激しくなり、赤城山は断念し宿泊先のホテルの会議室での勉強会に変更となりました。この旅行用に作成されたテキストをもとに、坂本先生からこれまでの復習も兼ねて高橋虫麻呂の歌を中心に、約1時間ほど講義して頂きました。その後、参加者全員が自己紹介を行い、あらためて全国各地から参加されているのを知りました。コンベンションホールでの勉強会の様子です。 夕食の席で、まず主催者の富田さん(全国万葉協会代表、万葉の大和路を歩く会事務局)の音頭で乾杯。引き続き楽しい食事と交流の場となりました。 |
Posted by
katakago
at 08:48