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朝日カルチャー公開講座ー季(とき)の花色・日本の色 [2017年06月21日(Wed)]
 今日の午後、朝日カルチャーセンター(中之島教室)で、染色史家の吉岡幸雄氏による「季(とき)の花色・日本の色」と題する公開講座があり参加しました。講師の吉岡氏は「植物染め」が専門で、日本古来の染色技法の探求と伝統色の再現に取り組まれています。今回のテーマは「夏」で、5月から6月にかけて見られる植物の花の色について話されました(フジ・キリ・センダン・カキツバタ・青田・麦秋・青モミジなど)。
 冷泉家に古くから伝わる七夕の行事「乞巧奠」(旧暦七月七日、新暦八月五日前後)についても触れられました。「星の座」の祭壇の背景には、2本のササが立てられ、その間には緒が張られて五色の糸と梶の葉がつるされ、左手の衣桁には五色の布が掛けられる。その布の色は五行思想に基づく青・赤・黄・白・黒で、吉岡氏が再現されたそうです。
 色の異なる複数の薄衣を重ねて着る(季節によって組み合わせを変える)、平安時代の襲(かさね)についても実例(講演会場に展示)で示され大変興味深いお話でした。

 万葉歌に詠まれている植物にも、染色に用いられているものがあります。ムラサキ・アカネ・ベニバナ・ヤマアイ・カキツバタなどは、植物園で栽培しており、昨年は、紅花染めの体験会も実施しました。講演終了後、紅花染めの伝統的手法について直接話を聞く機会がありました。わたしは、赤色色素カルタミンを溶出するのに炭酸カリウムを用いたのですが、古来からの方法では藁の灰の灰汁(あく)が用いられ、炭酸カリウムを用いる場合とでは色合いが異なるようです。

 講演会場の展示より
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Posted by katakago at 21:46
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