新書 「そしてドイツは理想を見失った」 [2018年05月11日(Fri)]
現代ドイツを切り口に「理想」と「自由」の関係までを考察した渾身の1冊。
第二次世界大戦後の泥沼から理想を掲げて這い上がり、いまや世界最強国家の1つともいわれるようになったドイツ。しかし、じつはその実情はといえば、理想主義に足をとられてエネルギー・難民政策に失敗し、EUでもオーストリアのクルツ首相はじめ、「反ドイツ」の動きが止まらない……。 そして、盤石だと思われていたアンゲラ・メルケル政権は、2017年の総選挙で実質的には敗北を喫し、右派政党AfD(ドイツのための選択肢)が第三党へと躍り出た。あの「民主主義の優等生」が、いつの間にかこうした混乱に陥っていたことを、ご存じだろうか。 「理想のない政治はよくないが、政治が理想に支配されてしまうと、国家は破綻する」。ドイツ在住三十余年、その内実を現場から見つめつづけた川口氏は、そう語る。 ドイツがその理想を託すEUは、このまま空中分解してしまうのか? 日本で報じられないドイツメディアの日本・中国評から、「自由」と「規制」の関係までを深く考察した、どうしてもいま日本人に伝えたい「理想」「自由」「国家」の本質。 川口マーン惠美 (著) 「そしてドイツは理想を見失った」 (角川新書) 860円(税別) 目次です。 序章 SNS規制法案が可決された日 第1章 戦後ドイツとナチズムとの闘い 第2章 最強の女帝・メルケルの正体 第3章 なぜドイツと中国は仲良しなのか 第4章 矛盾に満ちたエネルギー・難民政策 第5章 EU内でも止まらない「反ドイツ」 第6章 そしてドイツは理想を見失った 終章 理想を追い求めても自由は手放すな 読みやすい文章でお勧めの一冊【KB】 |
Posted by
大阪手をつなぐ育成会
at 00:43