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新書 医療大転換 [2013年11月02日(Sat)]
葛西 龍樹 (著)
「医療大転換:日本のプライマリ・ケア革命」
(ちくま新書) ¥ 777
無駄な投薬や検査がない。患者のたらい回しもない。24時間体制でいつでも相談できる。日本に渦巻く医療への不信と不満、不安を一掃するプライマリ・ケアとは何か?日本の問題点や先進国の実践例を検討し、患者中心の医療への大転換の道筋を示す緊急提言。
先月毎日新聞に掲載された書評を紹介します。【KB】

今週の本棚:中村桂子・評 『医療大転換−日本のプライマリ・ケア革命』
(毎日新聞 2013年9月8日)

 ◆『医療大転換−日本のプライマリ・ケア革命』=葛西龍樹・著(ちくま新書・777円)
 ◇医療の質を上げるには何が必要かを問う
 『医療大転換』。二〇〇ページほどの本書のどこを読んでもあたりまえのことばかりだ。誤解のないように大急ぎで言うなら、この「あたりまえ」の指摘こそ重要なのである。私のような医学・医療のしろうと、つまりそれに患者(やその家族)として関わる者が、そうあって欲しいと願っている姿がここにはある。なぜか多くの場合、専門家としろうとの間にはギャップがある。医療の専門家の描き出す未来像は、最先端の科学を生かし、最新の機器を備えて行うものとなる。もちろんそれが不要とは言わないが、日常大事なのは、健康診断でちょっと怪しいと言われた時に相談に乗り、適切な対応をとって安心させてくれる医師であり、医療だ。
 「身近にあって、何でも相談にのってくれる総合的な医療サービス」、つまりプライマリ・ケアとそれを担う専門医「家庭医」の重要性を指摘し続けてきた著者は、多くの例で日本がいかにこの面での後進国であり、その結果、医療・医師への不満・不信・不安が渦まいているかを示す。一九八五年、旧厚生省に懇談会が組織され、家庭医制度が生まれそうになったが、なぜか日本医師会が反対し実現しなかった。実は今「総合診療専門医」といういかめしい名前でまた議論されているが、これが本当の「家庭医」になるかどうか怪しそうだ。
 問題は、誰もがまず総合病院へ足を向けることと出来高払いとの二つから無駄な検査、投薬、患者のたらい回しなどの問題が出ていることであり、患者も何でも大きな病院へ行く習慣を反省しなければならない。本書で紹介されるプライマリ・ケアの先進国、英国やオランダの実例に学びたい。英国の家庭医は登録者一人当たり一年につき五五ポンド、住民二〇〇〇人の地域なら約一六〇〇万円の収入になるそうだ(経費込み)。無駄な投薬の必要はない。著者は二〇〇六年から福島県立医科大学に勤務しており、東日本大震災後、プライマリ・ケアに欠ける医療の弱点を痛感したという。震災対応の医療予算が、地域医療でなく先端研究に向けられたことに違和感を抱いた者として、現場の声の必要性を思う。
(以下省略)
Posted by 大阪手をつなぐ育成会 at 00:29
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