新書 キャリア教育のウソ [2013年06月28日(Fri)]
児美川 孝一郎 (著)
「キャリア教育のウソ」 (ちくまプリマー新書) ¥ 819 この十年余りで急速に広まったキャリア教育。でも、正社員になれればOK? やりたいこと至上主義のワナとは? 振り回されずに自らの進路を描く方法、教えます。 目次です。 プロローグ それぞれの卒業後 ロスジェネ世代の卒業生の「その後」/「標準」が崩れてしまった時代/若者たちの一〇〇人村/「キャリア教育」になにができる?/本書の構成/なぜ、キャリア教育の「ウソ」なのか 第1章 キャリア教育って、なに? 1 キャリア教育の狭すぎるかたち •「キャリア教育」の幕明け/はじめに「若年雇用問題」ありきだった!/若者のテコ入れ策/大学では「生き残り競争」の道具に/ビジネスのターゲットとしても/大学における「民間活用」/狭すぎるキャリア教育 2 キャリア教育の原点 •なんでカタカナの「キャリア」?/日本社会の構造的変化/キャリア教育とは?/「直接的」および「間接的」な働きかけ/わがもの顔の「俗流キャリア教育」/魔法から目を覚ます 第2章 ウソで固めたキャリア教育? 1 「やりたいこと」探しの隘路 •「あなたのやりたいことは?」/夢、やりたいこと、就きたい職業/職業なき社会における「就きたい職業」/「やりたいこと」重視が“危うい”理由/「やりたいこと(仕事)」の立脚点の脆さ/仕事や職業についての理解が先/働いていく自分の「軸」/「キャリア・アンカー」と「キャリア・アダプタビリティ」/夢を追うこと、現実と折り合いをつけること/「やりたいこと」「やれること」「やるべきこと」/僕からの提案 2 「職場体験」って意味があるの? •一〇〇%に近い実施率/職場体験とインターンシップ/なぜ、中学校での実施が突出したのか/高校でのインターンシップは?/職場体験の教育的な効果/「体験」の着地するところ/では、どうすれば?/ある中学校の挑戦/なにを学び、どこを参考にできるか?/僕からの提案 3 「キャリアプラン」なんて、立てられるの? •フランクリン手帳/「キャリアプラン」というもの/なぜ、キャリアプランなのか/ライフステージ上の諸課題への気づき/キャリアプランへの僕のためらい/変化のスピードが速すぎる「未来」/プランニング型の発想と「計画的な偶発性」/キャリアプランを作成する前に/ステレオタイプの再生産?/僕からの提案 4 「正社員モデル」の限界 •フリーターと正社員の生涯賃金/若者よ、正社員になろう?!/生涯賃金という「指標」の危うさ/「正社員」に頼っていいのか?/「個人による自律的なキャリア開発」の時代/頑張れば、正社員になれるのか?/なぜ「正社員モデル」を捨てられないのか?/就職実績をめぐる学校間競争/どうすれば「正社員モデル」を脱することができるか/「非正規雇用」を見すえた、どんなキャリア教育が必要か/非正規雇用者に「防備」を/理不尽には「武器」を/困難に向き合うことを支える仲間の存在/僕からの提案 エピローグ 転換期を生きるということ 「転換期」にある日本社会/自分の人生を引き受ける責任/不幸な時代に生まれた?/危機のなかにはチャンスも宿る/時代と社会に漕ぎ出ていくために/「銀行型」から「料理教室型」へ/学び方を学ぶ/「キャリアデザイン」のマインド/キャリアデザインをどう実践する?/「未来マップ」と「羅針盤」と 若い人にもその親の世代にも読んでほしい1冊です。【KB】 |
Posted by
大阪手をつなぐ育成会
at 00:33