新書 「下り坂をそろそろと下る 」 [2016年09月20日(Tue)]
平田 オリザ(著)
「下り坂をそろそろと下る 」(講談社現代新書) 760円(税抜き) ◆「これからの日本」をどうするか?◆ 人口減少、待機児童、地方創生、大学入試改革…。 日本が直面する重大問題の「本質」に迫り、 あらためて日本人のあり方について論考した快著! ---- 反アベノミクス派の皆さんでさえも、あまり口にしない大切な事柄がある。 子育て中のお母さんが、昼間に、子どもを保育所に預けて 芝居や映画を観に行っても、後ろ指をさされない社会を作ること。 私は、この視点が、いまの少子化対策に最も欠けている部分だと考える。 経済は重要だ。待機児童の解消は絶対的急務だ。 しかし、それだけでは、おそらく非婚化・晩婚化の傾向は変わらないし 少子化も解消されない。 --- 雇用保険受給者や生活保護世帯の方たちが 平日の昼間に劇場や映画館に来てくれたら、 「社会とつながっていてくれてありがとう」 と言える社会を作っていくべきなのではないか。 失業からくる閉塞感、社会に必要とされていないと感じてしまう疎外感。 中高年の引きこもりは、社会全体のリスクやコストを増大させる。(以上、本文より) 目次です 序 章 下り坂をそろそろと下る 小さな国/スキー人口はなぜ減ったか/三つの寂しさと向き合う/ちっとも分かっていない 第一章 小さな島の挑戦――瀬戸内・小豆島 島の子どもたち/キラリ科/なぜ、コミュニケーション教育なのか/人口動態の変化/Iターン者の増加/島に出会った理由/農村歌舞伎の島/町の取り組み/小豆島高校、甲子園出場 第二章 コウノトリの郷――但馬・豊岡 環境と経済の共生/城崎国際アートセンター/短期的な成果を問わない/城崎という街/アーティストのいる街/小さな世界都市/未来へ/豊岡でいいのだ 第三章 学びの広場を創る――讃岐・善通寺 四国学院大学/大学入試改革/大阪大学リーディング大学院選抜試験/三位一体改革の本質とは何か/四国学院大学の新しい試験制度/地域間格差の恐れ/変われない地域/伊佐市 第四章 復興への道――東北・女川、双葉 福島の金/女川/獅子振り/高台移転/番屋の力/ふたば未来学園/低線量被曝の時代を生きる/対話劇を創る/地域の自立再生とは何か 第五章 寂しさと向き合う――東アジア・ソウル、北京 『新・冒険王』/日韓ワールドカップと嫌韓の始まり/インターネットという空間/確証バイアス/韓国の病/ヘル朝鮮/北京へ/文明と文化の違い/新幹線はなぜ売れないのか/文明の味気なさに耐える/安全とは何か/零戦のこと/最大の中堅国家/安倍政権とは何か/二つの誤謬 終 章 寛容と包摂の社会へ 『坂の上の雲』/四国のリアリズム/人口減少問題の本質とは何か/偶然の出会いがない/何が必要か/亡びない日本へ どうぞ【KB】 |
Posted by
大阪手をつなぐ育成会
at 00:08