「公益大家」(こうえきおおや)を始めます。
[2019年12月04日(Wed)]
1994年8月に設立されたIIHOE[人と組織と地球のための国際研究所]は、
おかげさまで、25周年を迎えました。これまでに賜りました
みなさまのお力添えに、心から感謝申し上げます。
設立以来の私どもの理念は「地球上のすべての生命にとって、
民主的で調和的な発展のために」。その実現のために、
市民活動・事業団体の運営支援を皮切りに、企業をはじめと
したすべての組織の社会責任への取り組みの支援、
助成プログラムの最適化に向けた財団や企業の支援、
行政と市民団体との協働、さらに地域自治を拡充するための
小規模多機能自治の推進など、当方の規模を大きくすることなく、
しかし最大の効果や価値を社会にもたらすことができるよう、
現場を担う方々のお手伝いを踏み込んで行わせていただいて
まいりました。
しかし、私どもの力不足もあり、社会の変化、特に、課題を
抱えた人々にとって状況の長期化や深刻化が止まっておらず、
その原因の構造も、課題解決を志す個々の事業家の力では
動かし難いほどの複雑さ・重さになっていると言わざるを得ません。
このため、活動者・事業者の支援を本務とする弊所においても、
2015年から、社会的なセーフティネットの一端を自ら担う
必要性について内部で協議・検討し、必要な資金の形成に努めて
まいりました。
その当初の想定として、深刻な課題を抱えた方のための
シェルターの運営力を持つ団体にとって重大な家賃の負担を
軽減するために、弊所などで物件を購入し、市場相場程度の
家賃で賃貸し、その一部を寄付でお返しする、という方法
(これを「公益大家」(こうえきおおや)と仮に名付けました)を
検討してまいりましたが、昨今の市況から、適切な場所で適切な
物件を確保することや、運営体制の整備に困難が多く、
実現できないまま経過しておりました。
ところが、本年に入って、ある団体から「現在の拠点から
転出する期限が迫っているが、適切な賃貸物件が見つからない」
というご相談を受けました。当初の想定とは若干異なりますが、
しかし、社会の課題に挑む団体の家賃負担を軽減するという
趣旨には適うものであり、弊所内や相手先団体における慎重な
検討および確認を経て、着手することといたしました。
そして本日、その物件の内装工事が完了し、施工業者さんから
引き渡しを受け、同団体に鍵をお渡しいたしました。
その団体は、(特)JENです。
ご存知の通り、私は昨年10月から同会の理事に再任後、ただちに
共同代表理事(筆頭)に任命されました。このため、同会の「大家」
となることは、利益相反にあたりますが、上述のとおり、同会の
(私を除く)理事会ならびに監事のみなさまによる慎重なご検討の結果、
契約に至る経過および賃料について妥当であるとの判断を得て、
今週末に引っ越しを迎えることとなりました。
本件について、弊所の事業としての情報開示は、来年初発行予定の
年次報告書で行います。
世界の課題先進国である日本にとって、課題解決先進国となるためには、
課題解決に挑む事業者自らが、その現場において事業の精度や効率を
高めるとともに、その現場の運営を可能にする人、資機材・サービスや、
資金の調達が適切に行われるよう、環境を整える責任が、私ども
支援者にはあると考えます。日本における市民活動支援の端緒を
拓いた者として、新たな、そして、「空家」という社会課題にも
直面する日本における手法の開発のための小さなチャレンジ。
「それだったらウチでもできるよね!」とおっしゃっていただける
方々が増えると確信しております。
おかげさまで、25周年を迎えました。これまでに賜りました
みなさまのお力添えに、心から感謝申し上げます。
設立以来の私どもの理念は「地球上のすべての生命にとって、
民主的で調和的な発展のために」。その実現のために、
市民活動・事業団体の運営支援を皮切りに、企業をはじめと
したすべての組織の社会責任への取り組みの支援、
助成プログラムの最適化に向けた財団や企業の支援、
行政と市民団体との協働、さらに地域自治を拡充するための
小規模多機能自治の推進など、当方の規模を大きくすることなく、
しかし最大の効果や価値を社会にもたらすことができるよう、
現場を担う方々のお手伝いを踏み込んで行わせていただいて
まいりました。
しかし、私どもの力不足もあり、社会の変化、特に、課題を
抱えた人々にとって状況の長期化や深刻化が止まっておらず、
その原因の構造も、課題解決を志す個々の事業家の力では
動かし難いほどの複雑さ・重さになっていると言わざるを得ません。
このため、活動者・事業者の支援を本務とする弊所においても、
2015年から、社会的なセーフティネットの一端を自ら担う
必要性について内部で協議・検討し、必要な資金の形成に努めて
まいりました。
その当初の想定として、深刻な課題を抱えた方のための
シェルターの運営力を持つ団体にとって重大な家賃の負担を
軽減するために、弊所などで物件を購入し、市場相場程度の
家賃で賃貸し、その一部を寄付でお返しする、という方法
(これを「公益大家」(こうえきおおや)と仮に名付けました)を
検討してまいりましたが、昨今の市況から、適切な場所で適切な
物件を確保することや、運営体制の整備に困難が多く、
実現できないまま経過しておりました。
ところが、本年に入って、ある団体から「現在の拠点から
転出する期限が迫っているが、適切な賃貸物件が見つからない」
というご相談を受けました。当初の想定とは若干異なりますが、
しかし、社会の課題に挑む団体の家賃負担を軽減するという
趣旨には適うものであり、弊所内や相手先団体における慎重な
検討および確認を経て、着手することといたしました。
そして本日、その物件の内装工事が完了し、施工業者さんから
引き渡しを受け、同団体に鍵をお渡しいたしました。
その団体は、(特)JENです。
ご存知の通り、私は昨年10月から同会の理事に再任後、ただちに
共同代表理事(筆頭)に任命されました。このため、同会の「大家」
となることは、利益相反にあたりますが、上述のとおり、同会の
(私を除く)理事会ならびに監事のみなさまによる慎重なご検討の結果、
契約に至る経過および賃料について妥当であるとの判断を得て、
今週末に引っ越しを迎えることとなりました。
本件について、弊所の事業としての情報開示は、来年初発行予定の
年次報告書で行います。
世界の課題先進国である日本にとって、課題解決先進国となるためには、
課題解決に挑む事業者自らが、その現場において事業の精度や効率を
高めるとともに、その現場の運営を可能にする人、資機材・サービスや、
資金の調達が適切に行われるよう、環境を整える責任が、私ども
支援者にはあると考えます。日本における市民活動支援の端緒を
拓いた者として、新たな、そして、「空家」という社会課題にも
直面する日本における手法の開発のための小さなチャレンジ。
「それだったらウチでもできるよね!」とおっしゃっていただける
方々が増えると確信しております。