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IIHOE [人と組織と地球のための国際研究所]

「地球上のすべての生命にとって調和的で民主的な発展のために」を設立目的に、「社会事業家のマネジメント支援」、「ビジネスと市民生活を通じた環境問題・社会的課題の解決」、「2020年の地球への行動計画立案」に取り組むNPOです。


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【報告】日本NPO学会第10回年次大会にて協働環境調査報告を行いました [2008年03月18日(Tue)]
行政による協働の制度化は進んだものの、
市民と共につくるしくみは進化せず


去る3月16日(日)、日本NPO学会の第10回年次大会
(中央大学後楽園キャンパス)にて、パネル「自治体の協働
しやすさはどう進化したか−第3回協働環境調査から」を
開催しました。
自治体職員や研究者など約20名にご参加いただき、現場の
実情に即した、本質に迫る議論ができました。

概要を報告いたします。
■解説:「協働環境調査」の目的(川北)
本調査は、「協働しやすい環境」の整備がどれだけ進ん
でいるかを横断的に把握・分析することが目的。
第1回(2004年)、第2回(2005年)に引き続き、
3回目。定期健康診断として活用くださっている自治体も
ある。
本調査が指標化したねらいは、現在の結果(点数)に注目
するためではなく、今後よりよい協働をめざす上で、何を
どのように整備すればよいかについて、自治体と市民が
事実に基づく共通のものさしで確認し、議論をするための
材料としていただきたいからである。

■解説:第3回までの「協働環境調査」から見えること(芝原)
下記の10項目について、第1回から第3回までの点数の
変遷から解説した。

<協働環境調査でわかったこと10>
(1)指針・条例の策定はさらに進んだものの、過半数で開示・
 参画が不十分
(2)推進部署の整備は微増したが、職員育成は進まず
(3)全庁体制の整備は停滞。事例共有・活用は二極化が拡大
(4)提案制度は都道府県と市・特別区で大きな差
(5)選考基準・結果の説明責任は、わずかに改善
(6)審査・監査への市民参加は、やっとわずかに扉が開く
(7)協働事例の公開・ともに育つ機会の改善はわずか
(8)評価・ふりかえりは、市・特別区ではわずか2割
(9)ウェブサイトの開設は進むが、内容・構成・頻度には
 大きな差
(10)指定管理者制度の選定・監査には、市民はほとんど
 参画できず

■質疑応答・意見交換(抜粋)
◇公募委員の枠は設けているが、応募がない、適任者では
ない、など、難しさも感じている。
◆川北の回答
現状の候補者リストから挙げ続けるのには限界がある。
公募委員として役割を果たせる人が参加できるしくみ、
育っていくしくみを作っていく必要がある。
公募委員として参加したくでもできない人がいるなら、
しくみを変えてみる。会議の日程を平日から休日にする、
など。
茨城県牛久市の「牛久市民福祉の会」は、市民自らによる
すばらしい努力と工夫の例(「NPOマネジメント」第48号
「審議会・委員会の『参加』から『活用』へ」
参照)。
◇提案制度をつくりNPOからの提案を待っているが、
実際の提案件数は減ってきている。協働事業としてのマッ
チングできそうな件数も減少傾向にある。
◆川北の回答
(1)NPO側の提案力を上げる研修をした後に、提案の
場を設けている(和歌山県)。
(2)NPO向けに事前研修してから、官民合同で2泊
3日の合宿研修を実施する(島根県)。
以前、同じことを感じた時があり、応募してくれるはずの
団体が、なぜ応募しないのかをヒアリングしたところ、
他の機関や国などに応募しているとのことだった。応募
しやすい、使いやすいところに応募が集中しているかも
しれない。
◇庁内の職員研修について、この調査では研修の内容
(講師や時間等)まで調査しているのか。
◆川北の回答
評価の対象は研修機会の「有無」まで。自治体の個別
回答欄には、講師名や内容を記入していただいている
ものもあるので、詳細は報告書でご確認いただきたい。
IIHOEでは、自治体職員研修をお手伝いする際には、
NPOの参加を必須とするよう、お願いしている。
行政職員だけで研修すると、NPOとの知識や情報の差が
広がり、事業実施段階でつまずくことが多い。
神奈川県では、1週間のNPO現場体験研修を実施している。
管理職の手前の段階で実施しているのは同県のみだと思う。
「協働の実態やNPOの実状がわかってきた」という感想
が多い。NPOとの協働にあたっては、「理解」するのも
必要だが、「体感」も重要だと感じる。
◇協働事業が突然なくなることがあり、準備しにくいこと
が多い。
◆川北の回答
自治体の方針として協働なのか、単年度の業務として協働
なのかを区別するよう、IIHOEは提案している。部・
課としての協働推進目標や推進計画がないから、このよう
な状況が生まれてしまう。

■まとめ(川北)
この調査を機に、「特にこの部分を強めたい」とおっし
ゃってくださる自治体職員が現れているのは確か。
評価指標は公開しているので、ぜひ各地域で自由に使って
いただきたい。
「○○市民が見る協働環境調査」や「○○地域のNPO
から見た協働環境調査」などが生まれてくることを期待
している。



朝早くから本パネルにご参加くださったみなさん、
ありがとうございました。

本調査の分析の詳細や好事例、各自治体の個別状況などに
ついては、ぜひ報告書にてご覧ください!
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