2015年6月21日(日)13:30より、陽だまり文庫2階和室において
伊賀市教育委員会生涯学習委託事業
第1回平和を考える講演会ここだけのコラボin伊賀紛争地の子どもたちに笑いと希望を届けてきました〜アフガン戦争、シリア内線、イスラム国の現状など、気になるニュースを解説します〜が開催されました!
主催 青山陽だまり土曜学習運営委員会
開会にあたり、陽だまり文庫上山ひとみ代表よりあいさつがありました。
日本に住む子どもたちが、アフガニスタンやシリア、イラクなど、世界の紛争地域に暮らす子どもたちの現状を西谷さんたちの取材を見て考え、紛争地域に暮らす子ども達もたくさん居る事を知り、私たちの日常の生活や平和の事について改めて考えるきっかけになれば…との思いについて話されました。
西谷さんの講演が始まりました。
中東・パレスチナにおける英国の3枚舌外交の説明から、2013年3月、西谷さんのシリア潜入レポートがありました。アレッポでの市街戦の状況も克明に…。
湾岸戦争(1991)は、情報操作=ナイラの嘘の報告 から始まったこと、そして今年1月7日のシャルリー・エブド社襲撃事件以降の、「テロの恐怖、テロには屈しない」プロパガンダとISIS空爆の世界的な正当化について、様々な角度から説明がありました。結論は、「戦争で儲かる勢力」の存在とテレビ、マスメディアの世論誘導の問題です。
笑福亭鶴笑さんの落語の時間です。今年1月に、ここ陽だまり文庫で西谷さん、竹岡さんら4人でのアフガニスタンの子どもたち支援のレポートをしてくれました。
質問タイムです。15歳の男子中学生が、集団的自衛権行使の可否について。隣国との緊張関係その他の状況から必要ではないかとの考え方から。
もう一人、女性から「瀬戸内寂聴さんの言う『戦争にいい戦争は絶対にない。戦争はすべて人殺しです』という訴えはとてもよくわかるし、共感しているが、イスラム国のような残忍なテロ集団を打ち倒すための攻撃は、仕方ないのかな?とも思うが、一体どうしたらよいのか?」との質問に応える西谷さん。
アフガンでもシリアでも米軍(を中心とした西側)は、一人のタリバン、一人のISIS兵士を殺害するために、その地区に住む多くの非戦闘員住民を同時に爆撃によって殺害しており、そのことによって父母や肉親、知人友人を殺された子供たちはタリバーンやISISのリクルーターによっていとも簡単に戦闘員となり、兵士=殺人兵器となってしまう。人間として最低限の生活保証も教育も受けられない状況のまま、選択肢のない人生を歩んでしまう。北風(爆撃)を幾ら強く吹き付けてもダメであるとの持論を現地での取材実態から説明してくれました。繰り返し「戦争が続けば続くほど利益を得る人たち、企業がある」事を認識して欲しいとも。「テロとの戦い・・・・」とは、湾岸戦争の時のような、後に嘘がバレるような、わかり易い戦争ではないことも様々な実例を示して説明してくれました。
陽だまり文庫で、これからの平和な社会を維持することについて一人一人が考え、情報の大切さを実感した一日でした。
(陽だまり文庫 エントランスの書棚横のテーブルです)