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市民活動団体を紹介します! No13 [2020年09月25日(Fri)]
市民活動団体を紹介します! No13 (2020年9月15日)

伊賀市食生活改善推進協議会

 今回は、「伊賀市食生活改善推進協議会」を紹介します。
 伊賀市食生活改善推進協議会は伊賀市地域活動支援事業補助金を受けて、2021年三重とこわか国体で選手や監督などに提供する弁当のレシピ考案事業に取り組んでいます。今回は、上野支部が弁当の試作品を作る様子を取材しました。代表の森野さんにお話をお伺いしました。


【伊賀市食生活改善推進協議会】
代 表:森野 廣榮さん 
会員数:119人
活動目的:食生活、運動、休養を基本とした普及活動を行い、地域の人々の健康を保持増進する。



レシピの確認をする会員のみなさん
レシピの確認をする会員のみなさん posted by (C)伊賀市市民活動支援センター


〇 この事業を実施するきっかけ
 伊賀市地域活動支援事業の募集がありましたので応募しましたが、元々このような企画があればぜひ挑戦したいと思っていました。
 私たちが日頃、食生活改善という目的をもって活動している中で「レシピづくり」は長年やっていることなので、こんな良い機会に私たちがお役に立てるのであればうれしいと思いました。
 会員に相談したところ、全国から伊賀市に来られる選手の方々に、レシピを通じて喜んでもらえるなら「ぜひやってみたい。」という声がたくさんありましたので、この事業に応募することを決めました。


材料を切り分け、
材料を切り分け、 posted by (C)伊賀市市民活動支援センター

手順よく調理していきます
手順よく調理していきます posted by (C)伊賀市市民活動支援センター


〇 レシピ考案で工夫している点は?
 スポーツ選手に必要な栄養価、カロリーを満たしたレシピを作ることを最優先に考えています。また、地元の特産物を取り入れて、伊賀のPRをすることも考えています。そのために、いろいろな食材や資料を参考にしながら、アイデアを出し合って進めています。


盛り付けにもみんなの工夫が
盛り付けにもみんなの工夫が posted by (C)伊賀市市民活動支援センター


試作品1
試作品1 posted by (C)伊賀市市民活動支援センター

試作品1
きのこの炊き込みご飯
さわら塩焼き
伊賀肉のすき焼き風煮
里芋とこんにゃくの田楽
ほか3品




〇 今回の試作品の課題は?
 栄養価の点で今回のレシピは良かったと思いますが、彩りが少ないことや、弁当箱が大きくおかずの詰め方に工夫がいるという点では、改善が必要です。そもそも味が良くないとおいしく食べてもらえないので、バランスを考えて改善していかなければいけないと思います。



試作品2
試作品2 posted by (C)伊賀市市民活動支援センター

試作品2
鶏肉のごま風味揚げ
いんげんと人参、こんにゃくの肉巻き
サーモンの幽庵焼き
れんこんのカレー煮
ほか3品



〇 団体としてのこれからの目標は?
 現在イベントなどがなく、私たちの活動をみなさんに提示していくことが難しいですが、個々の会員は地域の中で、お弁当作りやレシピ配布などをしていますので、そういう活動を大切にしたいと思っています。
 市民のみなさんが健康で長生きしていただくためには、食生活の改善も大切です。これからもいろいろなレシピづくりを通じて、より良く、おいしく食べてもらえるような活動を継続していきたいです。
 
〇 取材を終えて
 会員のみなさんは、とても意欲的にこの事業に取り組んでいました。たくさんの手持ちのレシピの中からこの事業に合うレシピを選び出し、スピーディーに調理し、きれいに盛り付けるまでの様子を見ていて、この団体の経験値の高さを実感しました。そして、みなさんの選手に対する「おもてなしの心」が感じ取れました。
 今後の日程ですが、上野以外の他の支部も、それぞれ考案したレシピに基づいて弁当を試作し、伊賀市食生活改善推進協議会として計5日分のレシピを考案するそうです。
 11月、2月には、三重とこわか国体伊賀市実行委員会 宿泊衛生専門委員会での試食会で、採用されるレシピが決定します。
 

【伊賀市食生活改善推進協議会の問い合わせ】
伊賀市市民活動支援センター
〒518-0131 三重県伊賀市ゆめが丘1-1-4

TEL:0595-22-1511
FAX:0595-22-0317
E-mail:igasksc@ict.ne.jp
市民活動団体を紹介します! No12 虹のおくりもの [2020年07月21日(Tue)]
市民活動団体を紹介します! No12(2020年7月5日取材)


今回は、「虹のおくりもの」を紹介します。
「虹のおくりもの」は、未就学児から小学6年生までの発達が気になる子どもとその親を支援しています。代表の川谷さんと白木さんにお話をお伺いしました。


7月はピザを作りました
7月はピザを作りました posted by (C)伊賀市市民活動支援センター

【虹のおくりもの】
代  表:川谷 香織さん 
会員数:13人
活動目的:発達が気になる子どもとその親が交流・情報交換し、子どもの社会的自立を目指し療育やさまざまな活動をする。


〇 活動を始めるきっかけ
 知人が上野森林公園で子育てイベントを月1回開催していて、親子で楽しく参加していましたが、そのイベントが終了することになりました。子どもたちがいろんなことを経験したり、親が子どもたちの可能性を発見したりする機会がなくなってしまうのは残念です。それなら、自分たちで開催できないかと考えたのがきっかけです。
 2018年11月、まずは子どもたちに対する音楽療法をメインに始めました。発達が気になる子どもたちの中には習い事に通うことが難しい子もいます。音楽療法なら音楽を楽しみ、知識も習得しながら療育ができるところがよいと思ったからです。
 当初は知り合いの5世帯の親子が集まりました。お母さんたちは自分の子どもの発達が気になった時に、相談窓口がどこかわからなかったし、この分野の専門機関はあっても、ただ不安な気持ちを聞いてくれるところが欲しいなど悩んでいました。そんなお母さんたちに寄り添っていこうと、2019年4月に団体「虹のおくりもの」として活動をスタートしました。


ピザのレシピ
ピザのレシピ posted by (C)伊賀市市民活動支援センター

粉を振り混ぜます
粉を振り混ぜます posted by (C)伊賀市市民活動支援センター

〇 活動内容は?
 月1回、主に東部地区市民センターでイベントを開催しています。これまでに、小麦粉粘土あそび、ジャムづくり、*ABA療法を実践したりして、子どもたちの五感を使って楽しめる内容を企画してきました。2019年度は決まったメンバーが参加していましたが、今後は参加したい人に自由に来てもらえるように計画しています。また、お母さん向けの講演会や勉強会などを開催し、お母さんの精神的なケアに重点を置き、共に学びながら支援していきたいと考えています。
 
*ABA療法…行動の前後を操作することにより、行動を増やしたり減らしたりできる原理を利用し、発達障害の子どもの早期療育に使われている方法


生地をこねて
生地をこねて posted by (C)伊賀市市民活動支援センター

生地を広げます
生地を広げます posted by (C)伊賀市市民活動支援センター


楽しくトッピング
楽しくトッピング posted by (C)伊賀市市民活動支援センター


〇 活動の中で楽しいと感じる時、やりがいを感じる時は?
 「子どもが毎回楽しみにしている」と聞いた時はとてもうれしく思いました。
 また、仲間を作ってあげたいと考えていたので、友達の名前を覚えてくれた時。友だちを意識し始めたという証拠ですね。
 お母さん同士で気持ちを出し合い、気持ちを共有することで元気になり楽しそうにしている様子を見るととてもやりがいを感じます。お母さんが元気になると、子どもも元気になりますから。

〇 活動の中での困りごとや課題はありますか?
 メンバーが忙しくて集まりにくく、顔を合わせるメンバーが決まっていることです。でも、私たちが決定したことを信頼して参加してくれるので、ありがたいと思っています。
 活動については、迷いながら試行錯誤で進んでいます。でも、やりたいこと、やるべきことは見えています。


オーブンで焼き上げ、
オーブンで焼き上げ、 posted by (C)伊賀市市民活動支援センター

できあがり
できあがり posted by (C)伊賀市市民活動支援センター


〇 これからの目標は?
 まずは、お母さんが子育ての悩みや情報を共有し合い、子どもの成長を喜び合う場所としてあり続けたいと思います。
 ゆくゆくは、発達が気になる子どものお母さんだけでなく、すべてのお母さんたちが我が子のことが「かわいい」と思える子育て、そしてお母さん自身も自分のことを大切にして、前向きに子どもと共に成長し歩んでゆく子育てができるよう応援していきたいです。


さあ、食べよう!
さあ、食べよう! posted by (C)伊賀市市民活動支援センター


〇 取材を終えて
 設立して1年余りですが、試行錯誤しながらも、自分たちの担う役割を意識し、目指す目標を定めた時期のようで、話す言葉から強いパワーが感じられました。子どもの発達が気になる・ならないにかかわらず、どのお母さんも孤立させず支援していきたいと言った言葉が印象的でした。

【虹のおくりもの の問い合わせ】
伊賀市市民活動支援センター
〒518-0131 三重県伊賀市ゆめが丘1-1-4
TEL:0595-22-1511
FAX:0595-22-0317
E-mail:igasksc@ict.ne.jp
市民活動団体を紹介します!No11 おもちゃ病院 [2019年12月13日(Fri)]
市民活動団体を紹介します!No11(2019年12月7日取材)

おもちゃ病院

今回は、「おもちゃ病院」を紹介します。
「動かない、音が出ない」など、おもちゃ箱や押し入れで眠っているおもちゃはありませんか?そんなおもちゃを無料で修理してくれる団体が「おもちゃ病院」です。代表の中森さんにお話をお伺いしました。

【おもちゃ病院】
代  表:中森 克典さん 
会員数:10人   
活動場所:上野ふれあいプラザ
活動目的:壊れたおもちゃを修理することで子供の健全育成に寄与する


訪問すると既に壊れたおもちゃが何個かありました
訪問すると既に壊れたおもちゃが何個かありました posted by (C)伊賀市市民活動支援センター

〇 活動を始めるきっかけ
 もともと木工細工で椅子や机などを製作していたボランティア団体の会員が、おもちゃを修理する団体があればいいのではと考えて、平成25年4月に会員を募集しました。そして、その団体の子団体として、同年10月26日に「おもちゃ病院」が発足しました。
 会員の多くは仕事をリタイアした人ですが、もともと機械関係の仕事をしていたり、おもちゃが好きだったりと、自分の経験を活かして活動をしています。

〇 おもちゃ病院の活動内容
 毎月第一土曜日の午前9時30分から午後3時まで、上野ふれあいプラザ3階で開院しています。壊れたおもちゃを診て、すぐ修理できるようならその場で修理し、おもちゃをお返ししますが、時間がかかりそうな場合は一旦預かり、次回開院時に引き取りに来てもらうようにしています。修理は無料ですが、お金のかかる部品には実費をいただいています。
 また、子どものイベントにブースを出展し、地域の人々や保育所(園)から修理を引き受けています。依頼があれば、保育所(園)に出張修理にも行かせていただきます。
 活動を始めて以来、累計370件の修理を受けてきました。おもちゃ病院の名前が徐々に浸透してきたことや、最近のおもちゃは電気で動く高価なものが多いので長く使えるようにと修理を希望されることもあり、利用者が増えています。持ち込まれるおもちゃはリモコンカーやぬいぐるみなど多種多様ですが、90%修理可能です。


おもちゃ手術中
おもちゃ手術中 posted by (C)伊賀市市民活動支援センター

〇 活動の中でやりがいを感じる時は?
 いろんなおもちゃに触れられることや、分解して内部構造が見られるのが興味深いです。そして、どこが壊れているのかわかるとうれしくて、本当の医者になったような気持ちになります。
 また、修理に労力と時間がかかりますが、修理できたおもちゃを子どもがうれしそうに持って帰る姿を見ると非常にやりがいを感じます。同時に物の大切さを教えることができ、地域みんなで子育てをしているという実感がわきます。

〇 活動の中での困りごとや課題はありますか?
 最近のおもちゃは家電と重なっているものがあり、ゲーム機などは扱えません。また、エアガンの修理を依頼されたことがありますが、危険なのでお断りしています。


車の車輪とハンドルの連結部分が
車の車輪とハンドルの連結部分が posted by (C)伊賀市市民活動支援センター

割れているので代わりの部品を入れ替えます
割れているので代わりの部品を入れ替えます posted by (C)伊賀市市民活動支援センター

〇 これからの目標は?
 子育ての環境の中に「ものづくり」の場を提供してもらえたら、いつでも協力します。物の作り方、修理の仕方などを子どもたちに教えていきたいと思います。そして、「ものづくり」を通して社会に適応できる子どもが育てばいいと考えています。


修理完了!さあ、動くかな?
修理完了!さあ、動くかな? posted by (C)伊賀市市民活動支援センター

〇 取材を終えて
 約1時間の取材でしたが、数組の親子が来院し、非常に賑わっていました。おもちゃを分解して修理方法を決めるまでの手際がよく、スタッフの技術力の高さに驚きました。本格的なおもちゃ再生病院です。修理する様子を見つめる子どもたちの目がきらきらしていました。
おもちゃ病院は、保育所(園)などへの出張修理にも行けるとのことなので、ご希望があれば下記までご連絡ください。

【おもちゃ病院 の問い合わせ】
伊賀市市民活動支援センター
〒518-0131 三重県伊賀市ゆめが丘1-1-4
TEL:0595-22-1511
FAX:0595-22-0317
E-mail:igasksc@ict.ne.jp
シリーズ 市民活動団体を紹介します! No.10 [2019年08月09日(Fri)]
シリーズ 市民活動団体を紹介します! No.10 (2019年7月23日取材)

コミュニティカフェ麗輪

今回は、「コミュニティカフェ麗輪(れいわ)」を紹介します。
コミュニティカフェ麗輪は、古山界外地区で子どもから高齢者まで利用できるカフェとして今年度からスタートしました。
「麗輪」という名前には「素晴らしい人の集まり」という意味が込められています。
代表の山本さんにお話をお伺いしました。

【コミュニティカフェ麗輪】
代表:山本 佳枝 
会員数:5人   
活動場所:古山界外公民館
活動目的:地域の人々が交流できる場を提供し、地域を活性化する


れいわ看板
れいわ看板 posted by (C)伊賀市市民活動支援センター
きれいに飾られたカフェの玄関 看板は手づくり


〇 活動を始めるきっかけ
 古山界外公民館で高齢者のための「いきいきサロン寿会」を開いていましたが、参加者がだんだんと減っていき、5人になってしまいました。このまま継続していくかどうか悩みましたが、いきいきサロンがなくなってしまうと、高齢者が家にこもってしまうし、行き来する友達も少なくなってしまいます。いろんな人に相談したら、「他の地域で、コミュニティカフェを開いているからやってみては?」というアドバイスをもらい、これからは、いろんな人が集まれる場所を作らないとだめだと思い、コミュニティカフェ麗輪を発足しました。
 いきいきサロンと違って、どの年代の人が来てもいいですし、この地区以外の人も利用してもらって構いません。誰でも、お茶を飲みながらおしゃべりしに来ていただけるカフェです。

〇 コミュニティカフェ麗輪の活動内容
 毎月第4火曜日にカフェを開きます。平均12〜13人の参加があります。一人につき会費を100円いただいて、お菓子と飲み物をお出ししています。ここではおしゃべりをしながらゲーム、トランプなど、自由に好きなことをしています。また、情報交換の場になっています。
 いきいきサロンの頃は、体操や音楽など、いろいろなプログラムを考えていましたが、自分だけ上手くできないと緊張される人もいらっしゃったので、カフェではプログラムはありません。もし、今後参加者から希望があれば検討しようと考えています。


参加費100円
参加費100円 posted by (C)伊賀市市民活動支援センター

今日のメニュー
今日のメニュー posted by (C)伊賀市市民活動支援センター
会費100円でお菓子と飲み物がいただけます


〇 活動の中での困りごとや課題はありますか?
 仕事や農業、習いごとなどで忙しいとは思いますが、もっと参加者を増やしたいです。地区外にも声をかけて広く募集していきたいです。

〇 活動の中でやりがいを感じる時は?
 参加者の笑顔を見た時。参加者が「楽しかった、ありがとう。友だちに久しぶりに会えてよかった。」と言われた時です。


子どもと一緒に
子どもと一緒に posted by (C)伊賀市市民活動支援センター
子どもたちも交じってUNOゲーム


〇 これからの目標は?
 とにかく、この活動を続けたいです。
 今は、夏休みなので、子どもがふらりと立ち寄って宿題をしたり、高齢者から昔の遊びや戦争の話などを聞けたりできる場になったらいいなと思います。


和気藹々
和気藹々 posted by (C)伊賀市市民活動支援センター


〇 取材を終えて
 カフェに一歩入ると、そこには笑い声があふれていました。子どもと高齢者がゲームをしているのを見ると本当に楽しそうです。つながりを失った地域は、孤立します。住民の地域に対する愛情も失われます。地域に再び活力をもたらすには、地域の人が集まれる場所づくりが必要です。カフェに来ればいつも誰かとの出会いがあり、たわいもない会話から、新しい地域ビジネスが生まれることもあります。子どもから高齢者まで、地域に住む人と訪れる人が関わり合い、対話の中で地域の新しい可能性が生まれていくといいなと思いました。

【コミュニティカフェ麗輪 の問い合わせ】
伊賀市市民活動支援センター
〒518-0131 三重県伊賀市ゆめが丘1-1-4
TEL:0595-22-1511
FAX:0595-22-0317
E-mail:igasksc@ict.ne.jp
シリーズ 市民活動団体を紹介します!No9 [2019年06月05日(Wed)]
シリーズ 市民活動団体を紹介します!No9  (2019年5月15日)

子育て支援グループ てんとうむし

今回は、子育て支援グループ てんとうむしを紹介します。
てんとうむしは、子育てサロン開催を通じて子育て中のお母さんと子どもを支援しているグループです。平均年齢が40〜60歳代という子育ての経験豊富なスタッフが「子育てに不安を感じているお母さんの悩みを解消する場となれば…」と読み聞かせや工作、体操などを行っています。
代表の宮崎さんにお話をお伺いしました。


【子育て支援グループ てんとうむし】
代表:宮崎 直子  
会員数:16人
活動地域:伊賀市
活動目的:子育て中の親とその子どもたちを孤立させないように親子のふれ合いを楽しんでもらい、部屋の中で楽しめる遊びを通じて親子の絆を深めてもらう。


てんとうむしのみなさん
てんとうむしのみなさん posted by (C)伊賀市市民活動支援センター

〇 活動を始めるきっかけ
私が25年前旧上野市に引っ越して来た時、子育ての情報が全く無く、どこで母親同士の交流ができるのかわかりませんでした。そんな時、すくすくランド*で知り合ったお母さんたちが運営する人形劇団に加入することになりました。劇団で活動していくうち仲間との交流が生まれ、また、あちこちの保育園を回ることで地域のこと、子育てのことなど、いろいろな情報が得られるようになりました。それがとても楽しかったんです。
そこで、自分が子育てを卒業してから、子育て中のお母さんのために何かできないかと思い、ファミリーサポートセンター*の提供会員に登録しました。そして、その提供会員の仲間が集まり、平成25年11月に「子育て支援グループ てんとうむし」を結成しました。てんとうむしのメンバーはみんな子どもの笑顔を見るのが好きという人たちばかりです。
*すくすくランド…市内保育園で運営している地域子育て支援センター
*ファミリーサポートセンター…子育てのお手伝いができる人(提供会員)と、子育てのお手伝いをしてほしい人(依頼会員)で構成する会員組織で、地域の中で子育てを支え合うボランティア活動


〇 てんとうむしの活動内容
てんとうむしは「子育てサロン」として、月1回ハイトピア伊賀4階のプレイルームなどで未就学児向けの遊びを紹介しています。絵本の読み聞かせ、エプロンシアター、手遊び、工作、体操など盛りだくさんの内容です。七夕の時期には笹を用意して短冊を飾り、12月にはクリスマス会として特別ゲストを呼びイベントを開催します。
活動する上で「何かを作るという育児」「絵本の良さを伝える育児」を実践することを大切にしています。



かみしばい
かみしばい posted by (C)伊賀市市民活動支援センター

えほん
えほん posted by (C)伊賀市市民活動支援センター

ひなまつり
ひなまつり posted by (C)伊賀市市民活動支援センター
おかあさんといっしょにおひなさまをつくろう!

〇 活動の中での困りごとや課題はありますか?
サロンでは、子どもが最後まで参加してくれなかったり、お母さん同士が会話に夢中になったりすることがあります。
運営面では、少ない資金で運営していることです。福祉団体の補助金をいただいているのですが、なかなか厳しいものがあります。サロンに参加される人に参加費をいただこうかとも思いますが、参加者が減るのではないかと心配です。
もう一つは、てんとうむしのメンバーは仕事と両立しながら活動しているので、サロンへの協力人数に波があることです。そのため、現在新しいメンバーを募集しています。ファミリーサポートセンターの研修を修了した人に、ぜひ参加していただきたいです。

〇 活動の中でやりがいを感じる時は?
子どもの笑顔を見た時、お母さんの「また来たいです。」を聞いた時、お母さん同士の交流が増えてきた時です。サロンで知り合ったお母さんたちが、自主的に子育てサークルを作ってくれれば、なおうれしいです。


エプロンシアター
エプロンシアター posted by (C)伊賀市市民活動支援センター
ポケットから動物が出てくるエプロンシアター

〇 最近の子育てについて感じること
最近のお母さんは、他のお母さんと同じことをしていれば安心するように思います。人それぞれだと思うので、自分の子育てをしてくれればいいなと思います。
サロンは未就学児対象ですが、その後小学校に入学したからといって子育ては終わりではありません。子どもとふれ合っていないと、子どもが大きくなった時に子どもの気持ちがわからなくなると思います。もっとお母さんは子どもと遊んでほしいです。サロンで知った遊びを家庭でも実践して、子どもとの遊びが楽しいという気持ちを共有してほしいと思います。

〇 これからの目標は?
伊賀市内の子育てに不安を持つお母さんが、「ここに来れば、友達が作れる」「子どもの遊び場所になる」「ストレス解消になる」と思ってもらえればいいなと思います。
そして、伊賀市は子育てがしやすいまちだという意識が定着して、子どもの世代まで、ずっと伊賀市で暮らしてくれたらいいと思います。


七夕笹飾り
七夕笹飾り posted by (C)伊賀市市民活動支援センター

〇 取材を終えて
てんとうむしの皆さんは、サロンの準備の大変さや団体運営の苦労などを吹き飛ばすくらい明るくパワフルです。そのエネルギーの源は子どもたちの笑顔だと言います。てんとうむしをきっかけに素晴らしい子育ての輪が広がり、成長した子どもたちがより良い伊賀市の未来を創ることにつながればいいと思います。

 
【子育て支援グループ てんとうむし のお問合せ】
伊賀市市民活動支援センター
〒518-0131 三重県伊賀市ゆめが丘1-1-4
TEL:0595-22-1511
FAX:0595-22-0317
E-mail:igasksc@ict.ne.jp


市民活動団体を紹介します!NO.8 諏訪住民自治会 [2018年11月21日(Wed)]
シリーズ 市民活動団体を紹介します! No.8  (2018年11月1日)

 今回は、高齢者配食サービス事業を行っている「諏訪住民自治会」を紹介します。
 諏訪地区は、高齢化率が45%を超えており、独り暮らしの高齢者や夫婦の割合が高い地区です。一方で、三田から滋賀県へ通じる新しい国道422号線バイパス道路ができ、諏訪地区へのアクセスが非常に良くなりました。
 この地域の未来に危機感を感じながら、地域活性化につながることはないかと地元の人たちが一歩踏み出したのが、高齢者配食サービス事業です。
諏訪住民自治会事務局にお話をお伺いしました。


 【諏訪住民自治会】
会長:花本 卓郎  
会員数:506人
世帯数:205戸
高齢化率:47.8%
(2018.3.31現在) 


厨房のある旧諏訪保育所
厨房のある旧諏訪保育所 posted by (C)伊賀市市民活動支援センター


〇 この事業を始めるきっかけ
 新しいバイパス道路ができて車の交通量が増えることを考えた時に、車がただ通り過ぎるだけの地域になってはもったいない、なんとか人を呼び寄せ、諏訪地区の地域おこしとなるいい方法はないだろうかと地元の有志が集まって、話し合いました。話し合いの中でカフェを開いてはどうかという意見が出ましたが、潤沢な資金がないし実現するノウハウもありませんでした。すると、数人の女性メンバーから、「高齢者向けに弁当を作り、配達するサービスをやりたい。」という声が上がりました。
 独り暮らしの高齢者や夫婦が増えているので、配食サービスの需要があることはわかっていましたし、目標とするカフェを始めるのに、この事業で得られる経験を活かすことができるのではないかと考えました。そして、「まずはこの地域内を元気にしていくんだ!」という目標を持って、2017年6月から高齢者配食サービス事業をスタートしました。
 厨房は、市から無償貸与してもらった旧諏訪保育所を利用し、足りない設備は住民自治会からの補助と伊賀市地域活動支援事業補助金を活用して購入しました。


下ごしらえ中
下ごしらえ中 posted by (C)伊賀市市民活動支援センター

お惣菜がたくさん
お惣菜がたくさん posted by (C)伊賀市市民活動支援センター


〇 高齢者配食サービス事業の活動内容
 このサービスは登録制で、利用したい人に登録をお願いして会員になってもらいます。1食500円で、毎週木曜日に配食サービスがありますが、月1回、毎週など、回数は会員の希望にお応えしています。現在、注文数は1回に約40食まで増えました。
 調理スタッフは常勤が5人、非常勤が2人いて、基本的に1回4人で午後1時から午後4時30分まで活動しています。
 配達スタッフは総勢4人、1回2人で20食ずつ、地区分けして配達しています。集落が固まっているので、配達に要する時間は30分で済みます。わずかですが、どちらのスタッフにも賃金をお支払いしています。
 弁当のメニューは、調理スタッフが話し合って決めています。決められた弁当箱にきれいに納まるよう、栄養のバランスを考えて選んでいます。調理に使う野菜は地元の農家からいただいたもので賄っています。
 また、配達スタッフは、高齢者の見守りも同時に担っています。実際に、弁当の配達時間に自宅にいるはずの男性が居ないことがあり、スタッフが探しに回り、見つかったことがありました。その時はホッとしました。このサービスを利用する高齢者がもっと増えれば、高齢者が安心して暮らせる地域になると思います。


地元で採れた野菜
地元で採れた野菜 posted by (C)伊賀市市民活動支援センター

盛り付け
盛り付け posted by (C)伊賀市市民活動支援センター

11月1日のお弁当
11月1日のお弁当 posted by (C)伊賀市市民活動支援センター

配達ボックスに入れて
配達ボックスに入れて posted by (C)伊賀市市民活動支援センター

配達スタッフにバトンタッチ
配達スタッフにバトンタッチ posted by (C)伊賀市市民活動支援センター


〇 活動の中での困りごとや課題はありますか? 
 食べ物を扱うので、食中毒を起こさないように気を付けています。そのため、生ものは入れないようにしていますが、メニューがどうしても偏ってしまいがちです。
 もう一つは、経営面で少し赤字になっていることです。1回50食配達できれば赤字はなくなると思いますので、週1回を2回以上に増やしたり、高齢者以外の人たちにも利用してもらうなど対策を考えています。


〇 活動の中でやりがいを感じる時は? 
 利用者の「美味しい!」「もっと回数を増やしてほしい。」という声を聞いた時です。
 調理スタッフは気心の知れた仲の良いグループなので、やりがいを感じながら楽しそうに生き生きと作業しています。


調理スタッフのみなさん
調理スタッフのみなさん posted by (C)伊賀市市民活動支援センター


〇 諏訪の「ここがすごい!」 
 諏訪地区のほぼ全戸に「エリアトーク」という機械があります。これは、音声で情報を伝える事ができる機械です。地区市民センター内の放送室から発信した情報は「エリアトーク」に録音され、住民がボタンを押せばその情報を聞くことができます。
 また、その機械とつながっている「福祉ブザー」を独り暮らしの高齢者(希望者のみ)が持っており、安否確認ができます。「福祉ブザー」の持ち主の近所には、見守り役を任された家があります。緊急時にブザーを押すと、見守り役の家の「エリアトーク」に記録され、すぐに駆け付けることができるという仕組みです。この「エリアトーク」の電波は遠くまで届かないのですが、諏訪はコンパクトな地域なのでとても有効に使えます。


エリアトーク
エリアトーク posted by (C)伊賀市市民活動支援センター


〇 これからの目標は? 
 冒頭にも話しましたが、散歩の途中に立ち寄れて、簡単な食事ができるようなカフェを作りたいです。また、高齢者にも利用していただき、おしゃべりしたり食事をしたりできるようにしたいです。
 また、このカフェと地区内の餅、ベーグル、豆腐の三店舗を結び、散歩コースを作りたいと考えています。歩くにはちょうど良い距離で、春は桜、秋は紅葉、冬は雪と、四季の移り変わりが肌で感じられると思います。
そして、ゆくゆくは国道を通る人が車をここで停め、散歩や食事をし、地元の物を買ってくれたらいいなと思います。


諏訪地区市民センター前の景色
諏訪地区市民センター前の景色 posted by (C)伊賀市市民活動支援センター

〇 取材を終えて 
 諏訪地区は、時間がゆったりと流れているように感じる地域でした。高齢化率の高さや人口減少に危機感を感じながらも、コンパクトな地域性を活かした事業を考えていることが印象的でした。
新しいバイパス道路を使うと、諏訪まではあっという間です。そしてバイパスからの眺めはとてもきれいでした。みなさんもぜひ諏訪へ行ってみてください。


 
 【高齢者配食サービス事業についてのお問合せ】 
諏訪地区市民センター内 諏訪住民自治会
〒518-0021 三重県伊賀市諏訪24381番地の3
TEL/FAX:0595-24-5201  E-mail:suwa-c07@ict.ne.jp





シリーズ 市民活動するひとを紹介します!No7 [2018年08月31日(Fri)]
シリーズ 市民活動するひとを紹介します!No7(2018年7月28日)

中井勇介(なかいゆうすけ)さん
今回は、昨年8月に伊賀市に移住されたまちづくりコーディネーター中井勇介さんを紹介します。
中井さんは、自身の体験を活かして林業を通じての「まちづくり」をしたいと考えています。そのユニークな体験談と現在住んでいる地域でチャレンジしたいことなどについてお話を伺いました。


中井勇介さん
中井勇介さん posted by (C)伊賀市市民活動支援センター

【中井勇介さん(32歳)】
まちづくりコーディネーター、NPO法人みつや交流亭 理事、自伐林家
三重県志摩市生まれ。2010年高知県長岡郡本山町に移住。地域おこし協力隊として地域おこしに携わる。2017年8月から伊賀市柘植町に移住



〇 NPO法人みつや交流亭との出会い
 大阪の大学でまちづくりを学んでいた時、大学の先生から誘われて、「商店街に交流スペースをつくろう!」というテーマのシンポジウムに参加しました。それがきっかけとなって、大阪市淀川区にある三津屋商店街の空き店舗を改装して、交流スペース「みつや交流亭」をはじめる仲間に入れていただきました。交流亭が任意団体からNPO法人に変わるタイミングで理事の1人となり、約8年になります。
 交流亭は、通りすがりの人も自由に使えるスペースです。昼間は、先輩ママさんグループによる「つどいの広場」という子育て教室を開いています。また、ウォータークーラーを置いてあるので、小学校の子ども達が帰りに水を飲みに来たり、宿題をしたり、カードゲームをしたりして、人が集まって来ます。「落語deカルチャ!」や「三津屋音楽祭」は恒例の人気イベントです。交流亭ができたことで商店街が賑わいを取り戻したとまでは言えませんが、買い物に来る人や通勤・通学する人にとって、休憩したり、トイレに立ち寄ったりできる、「+α」の場所になっているのではと思います。
 今も交流亭に所属しており、7月14日には交流亭の人たちと柘植町(山出区)の人たちとの交流会を開催しました。


みつや交流亭
みつや交流亭 posted by (C)伊賀市市民活動支援センター

〇 林業に興味を持ったきっかけ
 2010年4月に「地域おこし協力隊※」として高知県長岡郡本山町に移住しました。当時、「協力隊」自体がまだまだ知られていないような状態でしたが、定住と起業を目標に、比較的自由に3年間活動させていただきました。本山町は当時人口4千人弱、89%が森林という「山のまち」で、私は農林業、観光、食品加工、畜産、学生との共同プロジェクトなどまちおこしにつながる様々な活動に携わらせていただきました。
林業を学ぶきっかけとなったのは「NPO法人土佐の森・救援隊」が開催していた「自伐林家養成塾」を受講したことです。そこから、同団体の間伐・搬出ボランティア活動に参加し、3〜5人のチームでチェーンソー、林内作業車、軽架線などを使って作業していました。チームワークが大切で、連携がうまくいくと非常に達成感を感じました。そして、単純にチェーンソーで木を切るのが楽しかったし、成果が目に見えることもやりがいを感じました。そんな体験を通して、林業に惹かれていきました。
※「地域おこし協力隊」・・・人口減少や高齢化などの進行が著しい地方で、地域外の人材を積極的に受け入れ、地域協力活動を行ってもらい、その定住・定着を図ることで、意欲ある都市住民のニーズに応えながら、地域力の維持・強化を図っていくことを目的とした制度



林業1
林業1 posted by (C)伊賀市市民活動支援センター

林業2
林業2 posted by (C)伊賀市市民活動支援センター

〇 伊賀市へ移住、伊賀市で林業を
 高知県で暮らして約7年が過ぎていました。ある日「伊賀市に古民家がある。田舎に住み慣れている中井さんなら住んでくれるのではないか・・・」と知り合いの人から話がありました。生まれた志摩市と同じ三重県とは言え、伊賀市についてほとんど知りませんでしたが、知らない土地で一からやっていくことは高知でも経験していましたし、わりと楽観的でした。しかも、この家には山もある、それなら林業をしよう!と思いました。私はその話を受け入れ、2017年8月に伊賀市柘植町(山出区)の古民家に移住して来ました。
私は、基本的にまちづくりがしたい、そしてまちづくりの手段として林業をやっていきたいと思っています。山出区の人たちも同じように山を持っているけれど、管理をするにも難しく困っているという状況があります。林業は自分のできることだし、一定の収入にもなるし、社会的課題の解決にもつながると考えました。
 私が引っ越して来た時に、この家の持ち主の人が地域の人たちと顔つなぎをしてくださり、「林業をやりたい。」とお話ししていたので、昨年の冬頃から林業関係の寄合いがあると呼んでいただけるようになりました。7月7日に開催された「山出区の山を守る講演会」では、地域の方々に向けて、高知での経験やこれから伊賀市でやりたい林業についてお話しさせていただく機会を持ちました。
 今後は、まず林業を自分のできる範囲で始めていきたいと考えています。そして、地域の人たちに「自分たちで山の手入れができますよ、林業は収入になりますよ。」ということを言えるようになれたらいいのかなと思います。10月からその準備として、どのくらいの面積で、何日作業して、何本の木を切って、どのくらいの収入になるのか、実証実験をしたいと考えています。


林業3
林業3 posted by (C)伊賀市市民活動支援センター

〇 活動の中で大変だと感じることは?
 人間関係では、いくつかの挫折がありました。私は人の心の機微を読むのがどうも苦手なようで、トラブルを起こしてしまったことがありました。どの仕事も同じだと思いますが、人間関係は難しいと思うことがあります。
 もう一つは、フリーランスなので何事も自分の行動力次第で成果が変わってしまうことです。自分が動けば状況は変化しますが、行動力が湧いてこない時もあります。そういった時は大変さを感じますね。


〇 活動の中で楽しかったことは?
 7月14日に開催した山出区の人たちと、みつや交流亭の人たちとの交流会です。私の家でバーベキューをしたり、お酒を飲んだり、お互いの地域の活動を語り合うなどして、とても楽しかったです。思い返せば、学生の頃から人と人が交流する場に携わってきていますし、そういった場が好きなようです。
 もう一つは、3月に友人に誘われ、青山地区の餅つき体験に参加した時のことです。最初は一参加者だったのですが、お餅の返し手をしたり、子どもたちに教えながらお餅をついたりと手伝っているうちに、半ばスタッフのように振る舞っていました。それを見ていた本当のスタッフさんから、「5月の田植えにも来て!」とスカウトしていただきました。このことは、高知で学んだことが余所でもちゃんと通用するんだという喜びと自信を与えてくれました。


伊賀市での交流会
伊賀市での交流会 posted by (C)伊賀市市民活動支援センター

田植体験
田植体験 posted by (C)伊賀市市民活動支援センター


〇 ご自身が課題だと感じていることを教えてください
 伊賀の良い所が、まだ見つけきれてないことでしょうか。
高知にいた頃は自分も若かったし、感性も違ったのかもしれません。経験を積むことによっていろんなことが新鮮に感じられなくなっていることも要因の一つだと思います。


〇 伊賀の良い所を何か見つけてみてください
 大阪、京都、名古屋に近いこと。各地区にまちづくりの拠点となる地区市民センターがあること。
 住民のみなさんが市や地域のルールをしっかり守っていることがすごいと思います。区や組などの地域活動も熱心にされていますし、分別ごみ収集日にちゃんと当番が立っています。大阪や高知ではこうはいかないかもしれません。市や地域を信頼していることがうかがえます。


〇 これからの目標は?
 まずは、自分の生活をしっかり成り立たせることですね。そして、今年度試験的に開催している間伐体験やタケノコ堀り体験などの田舎体験型イベントを定例化していく。ゆくゆくは、こういった交流を通じて、林業、農業、田舎暮らしなどに興味のある人の入り口になっていけたらいいですね。
 自分が楽しいと思うことをやりながら、社会的課題の解決につながれば理想的です。


IMG_2286
IMG_2286 posted by (C)伊賀市市民活動支援センター
中井さんの自宅

□取材を終えて・・・
 書き切れなかった体験談も含め、これまでの生き方を聞いて思ったのは、中井さんは非常に勇気のある人だということです。中井さんは、自分が興味を持ったものに恐れずチャレンジします。でも、肩に力が入っているわけでもなく、ごく自然体です。取材の前に「私はまだ何も成し遂げていませんが、いいんですか?」とおっしゃっていましたが、持ち前の勇気とチャレンジ精神があれば、何かを少しずつ変えていけるのではないかと感じました。
伊賀市に移住してまだ1年ですが、あせらずに自身の思い描く「まちづくり」を実現してほしいと思います。



※ 中井さんの活動に興味のある人、話を聞いてみたい人は、伊賀市市民活動支援センターへご連絡ください。

伊賀市市民活動支援センター (伊賀市ゆめが丘1-1-4 ゆめぽりすセンター内)
  п@0595-22-1511 Fax 0595-22-0317 メール igasksc@ict.ne.jp


シリーズ 市民活動団体を紹介します!No4 三重県上野森林公園モリメイト [2018年06月20日(Wed)]
シリーズ 市民活動団体を紹介します!No6
三重県上野森林公園モリメイト

今回は、三重県上野森林公園内で環境整備、イベントの企画・運営を行っている「モリメイト」を紹介します。
三重県上野森林公園開園時、地元のボランティアを養成するために「モリメイト」が設立されました。当初は「里山・森林などに関する勉強会」が中心だったため、活動に参加する人が徐々に少なくなってしまったそうです。その後、あり方を再考し「活動するボランティア組織」として生まれ変わりました。現在、年末年始を除く毎週木曜日、公園内の森・散策路・植物の管理を地道に行っています。
取材日に参加していた山本さんほか5人のみなさん(芝田さん・梶川さん・鈴木夫妻・池本さん)にお話を伺いました。



1モリメイトの皆さん
1モリメイトの皆さん posted by (C)伊賀市市民活動支援センター

【三重県上野森林公園 モリメイト】
代表者:山本 勝さん       会員数:29人 
活動地域:三重県上野森林公園(下友生)
活動目的:公園の枯れ木の除伐、散策路の整備、植物・花木の保護・手入れなどを通じて、「里山の原風景の復活・再生」をめざす。



〇 モリメイトとの出会い
芝田さん、山本さん、池本さんは、仕事を退職して時間に余裕があり、偶然知ったモリメイトメンバー募集に手を挙げ加入しました。大阪に勤めていた梶川さんは実家がある伊賀市に月2〜3回来ていましたが、その後定年退職で実家に戻ると同時にモリメイトに加入し、所有する山の管理の練習になると思い活動を始めました。鈴木さんご夫妻は、定年退職を機に伊賀の里山に移住し田舎暮らしを始め、その年に「里山講座」を受講してモリメイトの活動を知り、加入しました。
6人のメンバーの共通点は、森の仕事に係わったことがないことです。そんなメンバーが活動を始めた頃、公園内は遊歩道しかなくその周りは笹だらけで何も見えませんでした。そのような状態から「何かお手伝いできることがあればやりたい。」という思いを原動力に、みんなで協力し合って作業を続け、現在のような整った環境に変えてきました。


〇 モリメイトの活動について
大きく二つの活動に分けられます。
一つは、公園の枯れ木の除伐、散策路の整備、植物・花木の保護・手入れなどの環境整備です。季節により作業は異なります。春から夏は草刈、花の手入れ、秋は落葉かき、ビートルズベッド作り、橋の修繕、散策路の整備などです。


2ビートルズベッド
2ビートルズベッド posted by (C)伊賀市市民活動支援センター
ビートルズベッド
カブトムシの孵化から幼虫、成虫になるまでの環境を整えた落葉のベッドです。公園内の落葉を何回もトラックで運ぶそうです。


冬は木の管理や枯れ木除伐を行っています。枯れ木は非常に多く、主な原因は、コナラはカシノナガキクイムシ、松はマツノザイセンチュウという害虫の発生によるものです。この枯れ木を、多い時には1日20〜30本、1シーズン200本は除伐しています。チェンソーを使っての力仕事ですが、女性も切った木の片付けや小枝切りなどをして活躍しています。

3草刈り作業
3草刈り作業 posted by (C)伊賀市市民活動支援センター

4女性も草刈
4女性も草刈 posted by (C)伊賀市市民活動支援センター

もう一つは、イベントの企画・運営です。年間4つのイベントを開催しています。イベントで使う材料は、できるだけ園内で手に入るものを利用します。
@ クヌギの森作り……伊賀地域の代表樹木コナラがナラ枯れで消えていく中、同属のクヌギを増やすためにその苗木を植えるイベントです。公園内で拾ったどんぐりをイベント参加者とモリメイトで育て、翌年のイベント用に苗木として使います。
A しいたけ菌打ち体験……コナラの除伐材を利用してシイタケの菌を打ちます。親子連れを中心に大人気のイベントとなっています。
B 森の音楽会……音楽会を公園内の屋外で開催します。その舞台の背景を、スギとヒノキの除伐材を利用して作ります。非常に森らしい舞台になります。
C 森のロゲイニング……地図を片手に公園内を探索し、チェックポイントで写真を撮ったりクイズに答えたりして得点を競うスポーツです。


5クヌギの森
5クヌギの森 posted by (C)伊賀市市民活動支援センター
クヌギの森作り
植えた木には、植えた人の名前プレートをつけるので木が成長した時が楽しみです。白いネットは鹿除けです。


〇 活動の中で大変だと感じることは?
いやなことはしないことにしています。「活動は遊び感覚を持って」、だけど怪我をしてはいけないので、「本気で遊ぼう」という基本コンセプトに忠実に、真剣に作業しています。
ただ、夏場は体力的にきついので、十分に休憩を取りながら作業しています。


6休憩タイム
6休憩タイム posted by (C)伊賀市市民活動支援センター

〇 活動の中で「やっていてよかった…」と思うことは?
大木を思い通りの方向に倒した時、雑草を刈り終えてきれいになった時、一生懸命手入れをした花畑がきれいな花をつけた時など、全ての作業で達成感を味わっています。
また、一生懸命準備したイベントに多くの人が参加してくれた時は最高の達成感を感じます。
そして、休憩時の仲間とのおしゃべりは、活動中の一番楽しい時間となっています。


7木を切る
7木を切る posted by (C)伊賀市市民活動支援センター
チェンソーで木を切る。

8木が倒れる
8木が倒れる posted by (C)伊賀市市民活動支援センター
木が倒れる。

9切り株の直径が65cm
9切り株の直径が65cm posted by (C)伊賀市市民活動支援センター
切った木の中には直径65cmの大木も!

〇 団体の課題について
メンバーの平均年齢は約60歳です。この先新たなメンバーの補充がないと徐々に高齢化が進み後継者がいなくなってしまいます。年に1〜2人でも加入してもらい、途切れずにこの活動をつなげていきたいと思っています。

〇 これからの目標は?
ロゲイニングを成功させたいと思っています。一度企画しましたが、参加者が少なく中止となりました。まだロゲイニングという言葉自体があまり認知されていないことから、PRを効果的に行い、多くの人に参加していただいて、公園をもっと知ってもらいたいですね。

〇 最後に・・・森林公園に来られる人たちにひと言
公園によく来られる人の中には、モリメイトの活動を知っている人もいて「本当に無償ボランティアなの?偉いなぁ、ご苦労様。」と声をかけてくれます。そんな時はやはりうれしいです。また、来園者の中には公園のゴミを自主的に拾って、美化活動をされている人もいて、「ありがたいなあ。」と思います。
残念なことは、公園内の動植物を持って帰る人がいることです。中には貴重な絶滅危惧種もあります。公園内の立て看板でも掲示していますが、絶対にそのような行為はやめていただきたいです。


10トキソウ
10トキソウ posted by (C)伊賀市市民活動支援センター
トキソウ

11ササユリ
11ササユリ posted by (C)伊賀市市民活動支援センター
ササユリ

12さわやかな5月
12さわやかな5月 posted by (C)伊賀市市民活動支援センター
さわやかな5月の風の中、花の手入れもしました。


公園の管理をするボランティアはたくさんありますが、使用する機器のほとんどを自分たちで持ち寄り、毎週集まって活動する団体は少ないそうです。みなさんが作業している様子はとても楽しそうで、「本気で遊ぼう!」という活動のコンセプトを実現しているようでした。

※ モリメイトはメンバーを募集しています。お問い合わせは下記まで。
三重県上野森林公園 〒518-0817 三重県伊賀市下友生1番地
利用時間:9:00−17:00 休館日:12月29日−1月3日
TEL:0595-22-2150  E-mail:ueno@mie-mori.jp
三重県上野森林公園ホームページ⇒https://mie-mori.jp/ueno/
シリーズ 市民活動団体を紹介します!No5 はあと&はあと [2018年01月30日(Tue)]
シリーズ 市民活動団体を紹介します! No5
読み聞かせボランティアグループ はあと&はあと


今回は、阿山地区で活動している読み聞かせボランティアグループ「はあと&はあと」を紹介します。
「はあと&はあと」は平成15年に設立され、阿山図書室を拠点として長く活動を続けています。その様子をメンバーの岡さんにお伺いしました。


はあと&はあと1
はあと&はあと1 posted by (C)伊賀市市民活動支援センター
パネルを使った読み聞かせ(パネルシアター)いろんな絵を張り付けられます。


読み聞かせボランティアグループ【はあと&はあと】
代表者:和田好美さん
活動地域:伊賀市阿山地区
会員数:10人
活動目的:読み聞かせや朗読を通じて子育て支援の場や高齢者の憩いの場をつくり、人々との交流を図る


〇 読み聞かせを始めようとしたきっかけ
阿山の社会福祉協議会で朗読のボランティア講座がありました。参加者は「自分の孫に本を読んであげたい」「子育てが終わっても、地域とつながれることは何かないか?」「仕事を退職して時間ができたから何かしたい」など、それぞれに受講したい目的がありました。
講座修了後、講座の指導をしてくださった方が「朗読で何か活動をやってみようか」と声をかけてくださったのがきっかけで、受講者の一部のメンバーが集まり、このグループが発足しました。当時平成15年で、まだ阿山地区に図書室がなかった時期でした。
その後、いきいきサロンや老人福祉施設のデイサービス、育児サークルから朗読・読み聞かせの依頼をいただくようになり、徐々に活動が増えていきました。


〇 団体の活動について
阿山地区に図書室がなかった時期には、本を調達するためにある財団の助成金の申請をしました。幸運にも助成金をいただけることになり、100冊の本を手に入れることができました。
図書室が開設されてからは、図書室で月2回(1回30分)子どもに読み聞かせの会を開催しています。基本的には2人1組で活動しており、子どもの年齢や季節などいろいろ考えて読む本を図書室から選びます。夏休みにはタイトル(テーマ)を決め、時間を50〜60分に拡大した会も企画しています。図書室での会に参加してくださった方は平成28年度で127名、今年度はそれを上回る状況です。
依頼があれば老人福祉施設や小学校、保育園へも出向きます。今年は小学校で3回読み聞かせを行いました。
発足して15年目になりますが、メンバーは入れ替わっています。メンバーの平均年齢は60歳代で、高齢のメンバーは現在退かれていますが、人員が足りない時には助っ人として参加してくれます。新しいメンバーも加入し、30歳代の男性、女性が1名ずつ活動しています。



なが〜い絵本
なが〜い絵本 posted by (C)伊賀市市民活動支援センター

唯一の男性メンバーが脚立に登り、なが〜〜い絵本を読んでいます!
何がでてくるのかな? 子ども達も興味津々!!



〇 活動の中で大変だと思うことは?
大変ということではないですけれども、一緒に活動してくれるメンバーをもっと集めたいです。メンバーはそれぞれライフスタイルが違うので、活動できる時間帯・曜日もさまざまです。メンバーが増えることで、活動の機会や範囲も広がるのではないかなと思っています。

〇 活動の中でうれしかったことは?
 活動の中で、いろんな人と出会えたことです。会のメンバーはもちろん、読み聞かせの会に来てくれる子ども達、そのお母さんや高齢者の方。世代を越えて交流を持つことができました。職場と家庭の往復だけではありえなかったと思います。

〇 活動の中での印象的な思い出はありますか?
昨年の夏休みに、障がいのある子どもさんを預かっている学童保育で、読み聞かせの会を開催させていただきました。
小学4〜5年生くらいの男の子がお絵かきをしている様子だったので、本に興味がないのかな?と思っていたんですが、会が終わると手紙をくれたんです。書いていたのは手紙だったんですね。これまでも学校の授業として、子ども達から感想をもらった事はあったんですが、誰に促されることもなく、演目に対して感じたことを手紙に書いてくれたのは初めてでした。彼の素晴らしい感性を知る事ができてとてもうれしく思い、印象に残る出来事でした。


〇 最近の子ども達と読書について
本に興味のある子どもは、実はお母さんが本や読み聞かせに関心を持っています。
図書室に来られる親子は、お母さんが家でも読み聞かせをしていると思います。
一方で、たくさんの親子が参加するイベントに出向く時には、本に関心があるお母さんと、そうでないお母さんがはっきりとわかります。本に関心のあるお母さんは子どもを膝の上に乗せて、一緒に集中して聞いてくれます。
お母さんの意識次第で、子どもの読書に対する関心度が変わってくると思います。


〇 最後に・・・これからの目標は?
読み聞かせのレパートリーを増やしたいです。パネルシアター、ブラックパネルシアター、エプロンシアター、大型紙芝居など、いろいろな手法があり、一つのお話に必要な小道具や材料等も含めて増やしていきたいですね。

小道具
小道具 posted by (C)伊賀市市民活動支援センター

エプロンシアター3
エプロンシアター3 posted by (C)伊賀市市民活動支援センター
パネルシアターで必要な小物類(上)
エプロンシアターで使うエプロン(下)
読み手がエプロンをして、エプロンを舞台にお話が進んでいきます。



もう一つは、大変だと思うんですが…
昨年、あやま文化センターで「ハロウィンフェスタinいが」のイベントが開催され参加しました。そこで「はあと&はあと」を知った方が、後日阿山図書室に来てくださいました。いろんな人やグループとつながるとさらに交流が広がっていくことを体験できました。
自分たちの活動だけでなく、多くの読み聞かせグループとのコラボに参加したり、ジャンルを越えた団体とも一緒にいろんなチャレンジができたらいいな・・・と思います。


ブラックシアター
ブラックシアター posted by (C)伊賀市市民活動支援センター
ブラックパネルシアター
電灯を消すと花火が光って浮かび上がります。



「朗読講座」の受講をきっかけに読み聞かせの活動を始め、いろんな人との交流を広げてきた「はあと&はあと」。
読み聞かせの方法や道具を実際に見せていただき、楽しい工夫が施されていることを知りました。
市内各地区の図書館(室)でそれぞれの読み聞かせグループが活動しています。子育て中のお母さん!お父さん!参加してみませんか?


* 「はあと&はあと」新規メンバーを募集します!
年齢・経験を問いません。ただし主な活動地域は阿山地区となります。
興味のある方はぜひ下記へご連絡ください!
*阿山図書室(あやま文化センター内) 0595-43-0154
伊賀市川合3370-29 (10:00〜17:00/月曜祝日は休み


市民活動団体を紹介します!bS 伊賀鉄道の駅舎を考える会 [2017年11月24日(Fri)]
シリーズ 市民活動団体を紹介します!bS
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伊賀鉄道の駅舎を考える会

今回は、伊賀線の駅舎の修繕や花壇づくり、花植えを行っている「伊賀鉄道の駅舎を考える会」を紹介します。
みなさん、伊賀線の駅にきれいな花が咲いているのを見たことがありますか?その花を育てているのが、この会のメンバーです。その地道な活動についてご紹介します。


【伊賀鉄道の駅舎を考える会】
代表者:服部信子さん
活動地域:伊賀市    会員数:6人
活動目的:伊賀鉄道の駅舎保繕と花壇の美化活動を通じて、伊賀鉄道の活性化を図る


伊賀鉄道駅舎1
伊賀鉄道駅舎1 posted by (C)伊賀市市民活動支援センター
上野市駅入口に設置された「伊賀鉄道の駅舎を考える会」の看板ときれいに咲いたダルマギク


リーダーの服部さんにお話を伺いました。

〇 伊賀線との出会い
 幼い頃、一度伊賀線に乗った記憶があります。当時の電車は床が木の板で、ワックスが塗ってあったのかツルツルしていました。その後、結婚を機に上野に住むことになり、上野市駅構内では花が育てられていて駅舎もきれいに保たれていた記憶があります。

〇 活動を始めたきっかけと今までの経緯
 2004年に芭蕉生誕360周年記念事業が開催された時、伊賀線沿線のイベントを手伝ってと知人に誘われたのが元々のきっかけです。イベント後の反省会で「このままでは、伊賀線が心配だよね。」と言う意見が出て、「このメンバーで、伊賀線を応援していこう!」ということを決めました。
 2005年に三重県と「伊賀線協働塾」を発足(活動期間は約1年)。当時の伊賀神戸・上野市駅駅長のご理解をいただき、たくさん話し合いました。その後、「伊賀線応援団」という団体の立ち上げメンバーとして活動を始めました。
 活動していく中で駅舎の修繕に取り組もうとしたきっかけは、東京から伊賀へ帰る途中に津駅を通った時のことでした。伊賀線の駅舎と同じ頃にできたと思われる造りの津駅が同じように傷んでいるのを見て「早めの修繕!私たちの手で伊賀線の駅舎を何とかきれいにし維持していきたい。」と思ったのです。
 そこで、伊賀線応援団の中に「伊賀線の駅舎を考える市民の集い」を作り、市民に広く募集をかけ、集まったメンバーと共に他のまちのいろいろな駅舎について研究しました。実際に市部駅の駅舎修繕を体験し、今後の予算や人員、作業方法などをどのようにしていくのか模索しました。また、どんな色合いが伊賀線に合っているかも検討し、それを基に現在も駅舎に塗るペンキの色を選んでいます。
 そして、2009年に「伊賀鉄道の駅舎を考える会」を設立し、今に至ります。



伊賀鉄道駅舎2
伊賀鉄道駅舎2 posted by (C)伊賀市市民活動支援センター
11月12日(日)
寒い中、市部駅前での定例作業。
車の往来が多い道路沿いで、安全確認しながらの作業。まずは草抜きから・・・


〇 団体の活動について
 「伊賀鉄道の駅舎を考える会」として、2010年春から猪田道駅延べ約80人参加、依那古駅延べ約60人参加、丸山駅延べ約70人参加で駅舎の修繕・ペンキ塗りをしました。猪田道駅は壁の傷みが激しく、素人ながら壁のべニアを張り替えたり、柱を新しく補強したり、雨樋を取り換えたりしました。2010年以降は、会計とにらめっこしながらペンキの塗り直し作業を行いました。西大手駅の改札部分、新居駅・比土駅・依那古駅・茅町駅のスロープ柵と、2014年には前回の修繕より5年経ち傷みが目立ってきた市部駅、2015年には漆喰の残る桑町駅全体を塗り直しました。
 近鉄・伊賀鉄道と少人数で修繕することもありますが、たいていは地元消防団にご協力いただくことが多く、お忙しい中を快くご参加いただき感謝でいっぱいです。丸山駅を修繕した時には60人が集まり、整列いただいた姿は圧巻でした。テキパキ作業いただくので予定より早く作業を進めてくださいます。
 また、修繕作業以外に月1回の定例作業日を設け、許可されている範囲の各駅の花壇の手入れと駅の掃除をしています。何も無かった駅に花壇づくりからしている西大手駅・猪田道駅・丸山駅をはじめ、上林駅・依那古駅・市部駅・桑町駅も開拓し、花壇をつくり、花を植えています。どの駅も山のように盛り上がっていた草を引いて花を植えています。参加してくださる方は少人数ですので、普段は一人で花壇の手入れに回ったり育苗をしてカバーしています。時間の捻出には限りがありますので苦労します。



伊賀鉄道駅舎3
伊賀鉄道駅舎3 posted by (C)伊賀市市民活動支援センター

伊賀鉄道駅舎4
伊賀鉄道駅舎4 posted by (C)伊賀市市民活動支援センター
冬に向けて、水仙の球根を植えました。

〇 活動の中で大変だと思うことは?
 作業の準備と後片付けでしょうか。 作業をする前に、人員の確保手配・グループ割・グループ毎の作業材料の準備・作業工程を考えます。また、伊賀鉄道・近鉄と作業許可・日程調整・安全確認などをすり合わせします。鉄道営業しながら、周知ポスター掲示と安全確保に備えなければならないので大変です。作業後メンバーの方にざっと片づけていただいてからは、道具を次回も使えるように一人で何度も洗って、完全に片づけてしまうのに1週間くらいはかかります。
 定例作業日は月に一回、駅の花壇の手入れと清掃をするのですが、メンバーに達成感を感じていただけるよう作業内容や植苗していただく物の準備などにも気を使っています。
 花壇の手入れは草との闘いです。根深いものや地下茎で増え進んでくるもの、どんどん種を飛ばしたり落としたりするものがあって草の除去には苦労します。作業中の蜂、若い葉を食べるナメクジ、鳥獣・自然など花壇の花や育苗を妨害するものたちとの闘いにも苦戦します。ご参加くださる方の安全も虫刺されも含め注意しなければなりません。
 また、土づくりにも苦労しました。もともとの土は石がたくさん混じっていて、植物が育ちにくい土でした。家庭ごみと落葉などを混ぜて少しずつ改良し、やっと丈夫な植物が育つ土になりました。


伊賀鉄道駅舎5
伊賀鉄道駅舎5 posted by (C)伊賀市市民活動支援センター
市部駅の作業範囲は、約20メートル!歩きながら枯れた草花を引き抜いて行きます。

伊賀鉄道駅舎6
伊賀鉄道駅舎6 posted by (C)伊賀市市民活動支援センター
花壇の中から、ゴミが出てきました。駅のホームから投げ捨てる人がいるようです。
せっかくきれいに咲いた花が台無しです。ゴミは、家に持ち帰りたいですね。



〇 活動の中でうれしかったことは?
事故怪我がなく駅舎修繕作業を終え、作業に関わってくれたみんなと、きれいになった達成感を共有できた時。
花壇の花がきれいに咲き並び、一緒に作業した人・駅を利用くださる方と喜びを分かち合えた時。
作業中に「きれいにしてくれてありがとう!」とお声をいただいた時など。


伊賀鉄道駅舎7
伊賀鉄道駅舎7 posted by (C)伊賀市市民活動支援センター

伊賀鉄道駅舎8
伊賀鉄道駅舎8 posted by (C)伊賀市市民活動支援センター
色とりどりの花(上)と多年草のホリホック(下)の葉

〇 ほぼ毎日更新している「伊賀鉄道の駅舎を考える会ブログ」について
 2007年に始めた「伊賀線応援通信ブログ」から現在の「伊賀鉄道の駅舎を考える会ブログ」まで、約10年間続けています。「伊賀線応援通信ブログ」は、2008年CANPAN(※)第3回ブログ大賞(活性化部門)に選ばれました。
 国語が苦手だったので文章を書く事、また時代を逆に歩くような人なので携帯やパソコンを使う事にも苦労しています。正直ブログを続ける時間はしんどいです。でも、この活動を一緒に始めた友人から「続けて!」と励まされて、何とか続けることができたと思います。
※ CANPAN:日本財団が提供する公益事業コミュニティサイト



〇 どこからも活動資金を受けていないということですが・・・
 忍者ストラップを作り、服部文具店で販売しています。その売上げとご寄付で成り立っています。
 最初は種・苗を自分たちですべて買っていたのですが、そのうち育苗を始め工夫するようになりました。メンバーと二人で苗を持ち寄り植えています。花壇づくりのために兵庫県から通ってくださるなど、熱心な方の参加で活動は成り立っています。


〇 なぜ、長く活動を続けることができたと思いますか?
 家族の協力があってこそです。それがなければ、家庭、仕事、子育てをしながらの活動はできませんでした。
 もう一つは、人とのご縁です。出会った仲間の協力と励ましを得ながら活動を続けてきました。感謝しています。


〇 最後に・・・どうしたらみんなに伊賀鉄道を使ってもらえると思いますか?
 現在、伊賀線の主な利用者は学生です。でも、学生は減っていく一方で、伊賀鉄道の未来に不安を感じます。今後ますます高齢化社会が進み多くの市民が高齢者になった時、鉄道やバスを利用することを考えると思います。でも、行きたい施設が駅から遠いと鉄道は使いません。やはり、鉄道やバスを利用する方に配慮した「まちづくり」が必要だと感じます。

伊賀鉄道駅舎9
伊賀鉄道駅舎9 posted by (C)伊賀市市民活動支援センター


10月の台風21号による被害状況を確認のため、駅を見回った服部さん。その熱意には頭が下がる思いでした。駅にきれいな花を見つけたら、この会のことを思い浮かべてください。そしてブログもチェックしてみてください。
「伊賀鉄道の駅舎を考える会ブログ」⇒  https://ameblo.jp/ekisyawokanngaerukai/
「伊賀線応援通信ブログ」⇒ https://blog.canpan.info/wafu30037/monthly/201406/1
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